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映画の紹介58本目 『愛を読むひと』
こんにちは、たくやです。
今日紹介するのは、
『愛を読む人』です。
この映画は、
スティーブン・ダブドリー監督の作品で、
ベルンハルト・シュリンクの小説である『朗読者』を、スティーブン・ダルドリー監督が映画化した、運命と愛の物語です。
【監督のスティーブン・ダブドリーについて】
監督はイギリスの映画監督、映画プロデューサーで演出家でもあります。
大学卒業後、ロンドンで舞台作品の演出を手がけて、ローレンス・オリビエ賞やロンドン・イブニング・スタンダード・アワードの演出賞を受賞します。
94年の「An Inspector Calls」ブロードウェイ公演で、トニー賞演劇部門の演出賞を受賞して、「リトル・ダンサー」(00)で初めて長編映画のメガホンをとり、アカデミー監督賞にノミネートされました。
監督の2作目である「めぐりあう時間たち」(02)ではニコール・キッドマンに、3作目「愛を読むひと」(08)ではケイト・ウィンスレットにオスカーをもたらしました。
良質なドラマの名手として知られ、9・11テロ事件を題材にした小説の映画化「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」(11)でも監督を務める。
【あらすじ】
第二次世界大戦後のドイツで15歳のマイケルは、体調が優れず気分が悪かった自分を偶然助けてくれた21歳も年上の女性ハンナと知り合います。
猩紅熱にかかったマイケルは、回復後に毎日のように彼女のアパートに通い、いつしか彼女と男女の関係になります。
ある日、ハンナは働いていた市鉄での働きぶりを評価されて、事務職への昇進を言い渡されます。
そしてその日を機に、ハンナはマイケルの前から姿を消してしまうのでした。
理由がわからずにハンナに捨てられて長い時間が経ち、マイケルはハイデルベルク大学法学部に入学しゼミ研究のためにナチスの戦犯の裁判を傍聴します。
そしてその被告席の一つにハンナの姿を見つけるのでした。
公判でハンナは「次々と囚人が送り込まれるから、収容所の容量を考えるとすでにいる囚人をアウシュヴィッツに送るのはやむを得なかった」と証言します。
しかし、判事に「すでにいる囚人は死んでもいいと考えたのですか」と反論されてしまいます。
収容所の火災については、ハンナは「爆撃で混乱している市街地へ、収容所を開錠して囚人を出すことはできなかった」と証言します。
そこで判事らが火災の報告書の証拠調べに移ると、報告書は6人の看守が共同して作成したものだというハンナの証言にたいして、開錠しなかったのもハンナの指図であったと他の元看守がこぞって証言し始めるのでした。
傍聴席のマイケルは、ハンナが自分を含めて人に本を朗読させることを好む一方で、鉄道会社の事務職への移動を拒否したことなど、ハンナが文盲であることと、それを隠していることに気付きます。
マイケルはハンナが文盲であることを裁判官に言うべきか悩み、大学のロール教授に相談しますが、ハンナが文盲であることを恥じていることを考えると伝えることはできませんでした。
裁判でハンナは殺人で無期懲役、ほかの5人の女性看守は殺人ほう助で懲役4年という判決が下されます。
マイケルは大学卒業後、結婚し一女をもうけますが離婚してしまいます。
1976年に西ベルリンに移転したマイケルは、ハンナの服役している刑務所に本を朗読したテープを送り始めます。
1995年、マイケルは成人した娘とともにハンナの墓参りに訪れて、ラストシーンを迎えるという物語です。
【最後に】
本映画を鑑賞して、
文盲で生きていくことの過酷さ、そしてそれを晒されることの
胸が締め付けられるようなテーマであると感じました。
興味のある方は是非!