電車オタクになって楽しい人生を送ろう
ある特定分野の愛好家を称してオタクと言うことがよくあります。
アイドルオタク、アニメオタク、電車オタクなどです。
最近ふとオタクについて考えていたのですが、様々なオタクの中で電車オタクが気になりました。なぜなら電車オタクは「価値の創造」という点でとても優れているのではないかと思ったからです。そして電車オタク的な人間になれば、人生がとても楽しくなるのではないかと。
この記事では、僕が考えた電車オタクの優れた点と、電車オタク的な性格がなぜ生きる上で役に立つのかを書きたいと思います。
電車オタクの価値の創造とは
電車オタクが価値を創造しているといういうのはどういうことでしょうか。アイドルオタクと電車オタクを比較しながら考えてみようと思います。
アイドルを運営しているのはアイドル事務所、電車を運営しているのは鉄道会社です。以下はそれぞれが顧客に提供しているサービスです。
ざっくり考えると、芸能事務所はエンターテインメントを提供しています。
鉄道会社は主軸としては移動手段、またそれを介したサービス(広告事業や、観光事業)を提供しています。
次に、アイドルオタク、電車オタクが享受している価値について考えてみます。
アイドルオタクは、ライブや握手会などを通じた推し活を通じて価値を享受しています。
電車オタクは車両鉄、撮り鉄、音鉄など、それぞの興味関心分野を通じて、価値を享受しています。
ここでそれぞれの運営側が提供しているサービスと、オタク側が享受している価値を比較してみます。
まずアイドルですが、運営側はエンターテインメントを提供。アイドルオタク側はエンターテインメント(ライブ、握手会など)を消費する中で得られる価値を享受しています。
このことから、アイドルオタクは運営側の提供サービス内で価値を享受しているといえるのではないでしょうか。
次に電車オタクについて考えます。
鉄道会社は移動手段、観光事業、広告事業などを顧客に提供。電車オタク側は車両研究をしたり、車両を撮影したりとそれぞれの興味分野から価値を享受しています。
ここから言えるのは、電車オタクは、運営側が提供しているサービス以外で価値を享受しているということです。
冒頭で書いた電車オタクが価値を創造しているというのは、運営側の提供サービスとは全く違った分野で楽しみ方を見出しているということです。
アイドルオタクは、言ってしまえは運営側のサービスを享受しているので「顧客」であるといえます。一方電車オタクは顧客ではなく、価値を創造するという「クリエイター」とでもいえましょうか。
電車オタク的な人は楽しい
では電車オタク以外で、似たような性格を持っている人はいるでしょうか。僕が思いついた例を3つご紹介します。
カレー愛好家
カレーが好きな人は多いですが、カレーをよく食べに行くだけであれば「顧客」です。
僕の友人にカレー愛好家がいるのですが、彼はスパイス研究に時間を費やしおいしいカレーを作ってたくさんの友人にご馳走していました。しまいには店舗でカレーを売るようになりました。
ここまでくれば「クリエイター」だと思います。元々は有名店のカレーを食べに行くだけだったのですが、スパイス研究に楽しみを見出し、利益も出すようになったのです。
地形散策
地形が好きな方は、自分で得た知識を元に、実際に色々な場所を訪れて楽しむことができます。例えば断層や火山、坂道などです。
地形は特に誰かがサービスとして用意したものではないので、地形散策で楽しむということは価値を生み出しているといえるのではないでしょうか。知識が楽しみを生み出している例だと思います。
仕事
仕事に楽しみを感じるかは人によります。ただ僕の知人の中には、仕事が楽しくてたまらないと言う方が何人かいます。彼らは仕事の中に自分なりの楽しみを見出しているのです。
一般的に仕事が楽しみという方は少数派だと思います。人生で長い時間を占める仕事という時間に価値を見出せていることは、かなり得だと思います。
以上3つは、サービスとして提供されている物事の外側で、楽しみを見出している例です。おそらく多くの方に、上記のような電車オタク的な楽しみを感じている分野があるのではないでしょうか。
楽しいという感情は以下2つから得られると思います。
①サービスとして提供されたものを消費することで得られるもの
②電車オタクのように自ら作り出せるもの
①は提供されているサービスの数に限りがあるのですが、②の可能性は無限大だと思います。
楽しみは多いに越したことはありません。できるだけ多くの分野で電車オタク的な価値創造スキルを発揮できれば、人生がどんどん楽しくなっていくのではないかと思っています。
おわりに
自分のことを振り返ってみると、僕の中にも電車オタクはいます。
僕はデザインを勉強してきて今は仕事にもなっているのですが、「文字」について少々偏愛している節があると思います。例えば街で見た広告などのフォントが何か当てようとしてみたり、文字だけを使ってポスターを作ってみたり。
また今書いている文章のように、別に考える必要のないどうでもいい事柄について、自分なりの考えを整理するということに妙な満足感を感じたりもします。
電車オタク的に創造される楽しみは、マニアックなものが多いと感じています。このマニアックさを他人と共有するのも楽しいものです。「あなたずっと何言ってるの?」みたいな話を聞くのが僕は好きです。
みなさまの中には電車オタクはいますか?ぜひ色々な物事から価値を見出して、楽しい日々を送っていただければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。