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日本保守党クロニクル番外編 帰って来た減税男

拙文に多くのスキやコメント頂いております。ありがとうございます。あとマガジンって何ですか?

クロニクルシリーズも8本を数え、保守党の現在まで追いついたので、今回は番外編として、保守党の共同代表である減税日本の河村たかし氏について書いてみようと思う。

1948年生まれの76歳 愛知県名古屋市出身
家業である古紙業を経て
1992年に45歳で日本新党公認で旧愛知1区から立候補し初当選
2009年名古屋市長選に初出馬して当選
2023年日本保守党共同代表に就任
2024年日本保守党公認で名古屋1区から衆院選に出馬して当選

名古屋に縁のない自分にとって、この河村たかしと言う人物は、名古屋の「お騒がせ市長」という印象だった。

金メダル齧って炎上


卑猥なハンドサインで炎上

強烈にクセの強い名古屋弁?を喋るので、喋っていることの7割くらいしか聞き取れない人。

以上が自分の河村氏に対する印象の全てだった。

日本保守党の事務総長である有本香氏と知己である事は知っていたが、そのきっかけは、この件だったそうだ。

Jcastニュースより

名古屋市北区の元公務員宿舎跡地を、中国総領事館が購入する計画が持ち上がった。
時折しも、尖閣諸島周辺で、日本の海上保安庁の船と中国の漁船が衝突した事故が発生した頃で、日中間で緊張が高まった時期だった。
にも関わらず、所管の東海財務局は粛々と売却を進めようとしていた。これに対して地域住民が怒りの声を上げ始めたのだ。
この時既に市長を務めていた河村氏もこれを受けて阻止に動いた結果、総領事は総敷地面積3万平米の内の8千平米を購入する当初の計画を断念した。

これを当時、関西ニュースアンカーという番組のキャスターを務めていた有本氏が取材した事が知己のきっかけだったと有本氏が後に語っている。

キャスター時代の有本氏

そして内政において河村氏は日本では非常に稀な政策を行なっている。
それが減税政策である。 
これについては過去にも記事にしたので詳述は割愛するが、(※「減税」に染まりゆく日本)市民税を5%減税して消費を促し、結果的に増収に導いた。当然一時的に減収となる為、職員の給与も減らさなければならない。そこでケジメとして河村氏自身も報酬を大幅にカットして、既に4億近い報酬を市に返したと語っている。「日本一給料の安い市長」となったのはこういった経緯があったからだ。

この政治家としての信念とやり抜く力を有本氏は高く評価していたからこそ、保守党の共同代表を打診したのだろう。老獪なベテラン政治家でもある河村氏のノウハウも必要だった訳だ。

しかし、共同代表として共闘するからには、当然河村氏の理念や政策も保守党としては無視できなくなる。河村氏に様々な教えを乞うのと引き換えに、河村氏の意見も保守党の政策に組み込む事になるのは当然だろう。これを見てほしい。

日本保守党HPより引用

保守党が掲げる重点政策項目の1番目に、名古屋城天守閣の木造復元との記載がある。
これはまさに、名古屋市長の河村氏が名古屋市民に対して公約している政策だ。こんな国策とは一切関係のない政策を、国政政党を目指す保守党の公約に入っている事がその顕著な例だろう。

そしてここが最も重要な点だが、河村たかし氏は決して保守の政治家ではない。どちらかと言えばリベラル寄りの政治家だと言う事だ。

つまり日本保守党は、結党した時点で既に保守政党ではなかった事になる。仮初の保守を看板として掲げ、自民党への不満や怒りを追い風に、多くの党員を集めた、単なる百田ファンクラブだと言う声もある程だ。

エピソード8でも触れたが、藤岡信勝氏やチャンネル桜の水島氏が「保守に非ず」と批判したのはこの点を見抜いたからだろう。

2024年10月。河村たかし氏。日本保守党から衆院選に出馬。当選。15年ぶりに国会へ。

そんな河村氏が日本保守党から、名古屋1区の選挙区に出馬し、見事当選した。国会に戻る事になった河村氏の後任として、副市長も務めた事もある、広沢一郎氏が市長選に出馬した。

日本保守党の共同副代表でもある。

広沢氏は元々は民間のビジネスマンだったが、2011年に愛知県議会を経て、2017年に名古屋副市長に就任。河村市政の番頭役として活躍した人物だ。
2024年11月に行われた市長選挙では、これまでの河村市政を継承し、住民税減税ををこれまでの5%から10%に引き上げると公約している。
この名古屋市長選には保守党の百田氏や有本氏も応援演説に駆けつけている。

そんな折に、百田氏の女性蔑視も甚だしい「子宮摘出発言」が飛び出してしまい。世界中に拡散されて大炎上してしまう。
これまでの百田氏の言動を見て来た自分としては遅かれ早かれ問題を起こす事は予想はしていた。
しかし、これほどのホロコースト紛いのとんでも発言をするとは思ってもみなかった。
あまりにひど過ぎるし、あまりにもタイミングが悪過ぎる。

この発言をきっかけに河村氏や広沢市長たち「減税日本」は、保守党から距離を置くようになった。いらぬ火の粉が降るのを望むものはいない。

この市長選では、元国民民主党の参議院議員である大塚耕平氏も出馬しており、広沢氏との事実上の一騎打ちとなった。
当然、「あさ8」でもこの件が取り上げられたが、広沢氏の紹介はしても、相手候補の大塚耕平氏については、名前も出さずに報じのだ。報道姿勢として最低限守るべき「公平性」の失ったこの番組はすでに、単なる日本保守党の宣伝番組になってしまっていた。
それに気づいた自分は視聴をやめた。

日本保守党と、減税日本が決裂。そんな近未来が来ないことを願って筆を置く。




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