２段ジャンプをする人

僕の最寄駅はどこにでもあるようなベッドタウンで、昼の時間帯ははガラガラだが、朝夜は都心部にも劣らないほど混雑する。
僕は現在大学生なので、電車を利用する時間帯は自ずと朝夜のラッシュに巻き込まれる形になる。
そして、帰宅する際必ず見かけるのが『２段ジャンプサラリーマン』だ。

２段ジャンプ。みんなも１度はやったことあると思うが、階段を１段飛ばして早く登るあれのことだ。僕は小学校の頃、休み時間終了のチャイムが鳴り、急いで教室にもどらなきゃいけないときによくやった記憶がある。しかし中学校に入り、落ち着きというものを手にした頃から自然とやらなくなり、いつの間にか存在自体忘れていた。
それから数年経って、僕は大学生になり、電車をそれまで以上に使うようになってから「２段ジャンプサラリーマン』の存在を知ることになった。
朝は地獄の目の当たりにしている様な顔で歩いていた人達が、帰宅となると「絶対１位になるぞ！」という心の声が聞こえてきそうな勢いで２段ジャンプをしながら家路へ向かう。電車内ではエリートオーラを出していた人も、頑固者感を出してきた人も、みんなやるのだ。きっとこんな光景が見れるのは日本だけだろうな。毎回おもしろく見させてもらっている。

しかし、これを書いていて思ったのだが、僕もあと数年もしたら、１人の大人として社会に出ることになる。そうなったらとき、僕もこうなってしまうのかと考えたら、ぞっとした。