【RX 奥田】2021.7.3-4磐梯吾妻スカイラインヒルクライム2days(アスリートクラス)
福島で行われた磐梯山HCに参加してきました。高湯温泉側と土湯温泉側の双方向を二日間かけて走り、総合タイムを競う、面白いHCレースでした。
元々は5月末開催予定で、富士ヒル前の調整で出ようとしておりましたが、緊急事態宣言に伴い、7月に延期され開催されました。
結果論ですが、あまりにキツイレースだったので、延期でよかったと感じました。
【準備】
富士ヒルが終わって、暴飲暴食をしたため、体重が急増加。ただニセコに向けた練習で強度は一切落としていなかったため、CTLはキープしていた。レース前の1週間前はSIの回数だけは滅茶苦茶増やして、Rattle Snakeを4回実施。
体重は1週間前に突貫工事で前日60.8㎏まで落とした。もう少し落としたかったが、良いところだろう。
調子は、前週に筑波山の不動峠でPWR6倍で登ることが出来、中々良いのでは?と自信をもって当日を迎えていた。
【1日目高湯温泉側14km 800m up】
①目標:14kmと距離が短く、強豪勢とはPWRから考えても勝負にならないが、とりあえずついて行けるだけついていくこと。
②レース:スタートが本当に全てだった・・・。
コースを試走とアップを兼ねて5分300Wくらいで登る。心拍もそれほどきつくなく、行けるかな?と思っていた。その後、スタート前に尿意を催し、トイレに並ぶも異常に混んでおり、並ぶのが遅くなってしまったので、最後尾スタート。
スタートと同時に、優勝候補(実際優勝していたが)池田選手がアタック!いきなり集団が全力で追う!周りも「マジか!!」「このまま行くの!?」と声が聞こえる展開。詳細は下のLink Tohokuさんの動画で・・・。
最後尾右端から上がっているのが自分。
最後尾スタートのせいで、バラバラになった人を抜いていき、いきなり心拍マックス。何とか追いつくことが出来たが、メーター見た瞬間、FTPを遥かに超えるパワー。「あっ、次のペースアップで終了だ」と悟る。
そして、先頭がCOW GUNMA加藤さんになった瞬間、再度強度が上がる。回復が間に合わず、千切れる・・・。
ここで自分のレースが終了。見返すと、時間にして5分でした・・・。
あとはもう虚無となり、ただただ登るだけ。途中、同じペースの方と抜きつ抜かれつしていたが、最後は自分が垂れて置いて行かれゴール。
③リザルト:20位/28人中(アスリートクラス) 39:35:790(Top+05:44)
終わってみてパワーデータを見直すと、4.77W/kgしか出ていなかった。それでも肺から血の味がしたので、最初のアタックで全て終わったのだろう・・・。
スゴスゴと片付けをして撤収。翌日に備えて、夕飯に妻と”ホルモン部長 成家”で絶品ホルモンを食べて回復を図り、21時には就寝した。
【2日目土湯温泉側32km 1100m up】
①目標:コースプロファイルを考えるとこちらのコースの方が得意と思っていた。前日よりは良い順位で終わりたい。
②レース:残念ながら朝から雨で、しかも所々川が出来ているらしい。序盤は下りもあるため、慎重に走る必要がありそう。
アップもそこそこにして、今日は前日の失敗を活かし前方で並ぶ。最後までついて行けないけど、どうせ集団が上位勢を追っかけるなら、前の方が有利だし。
前日のこともあり、みんな池田選手を警戒。合図とともにスタートするも、今日はゆっくりと上がっていく。
周りの人と「マジで助かりましたね~」とか吞気に会話する余裕も。
しかし、やはり池田選手が仕掛ける。
1回目の強烈なアタック!集団が縦棒上にされる。ここで篩い分けが欠けられ、分断される。
少し落ち着いたと思ったら、再度アタック!これで集団が完全に割れてしまう。そして自分は無事に置いて行かれる組に。
頭の中で「今回もダメだったよ。」という声が響く・・・。
が、今日に関して32km、千切れた時点であと27kmもあるため、諦めるには早かった。
千切れた人たちとグルペットを形成し、消化していく。(グルペットは富士ヒルゴールド取る人達のみだったらしい。)
5人程度のグルペットでOTRの松島選手が一際強かった。緩斜面での牽きが強く、周りがローテーションで回れない。千切れ集団なりに協調して少しでも前を目指すため、回せるときは前に出るよう心掛ける。TRYCLE.INGの西谷選手もきちんとローテーションしてくれていた。
その後、残り半分手前くらいで前を行く別の集団を捕らえる。ちょうど下り基調の地点だったため、一つの集団になり、8~9人くらいに。
松島選手と「大きくなっちゃいましたね~」「ですね~」と会話。しばらくは協調体制だが、どこかで集団を割りたいとお互い思っていたはず。
千切れたとは言え、少しでも上の順位でゴールして、来年の自分に繋げたいからだ。何よりレースだし。
その後は特に展開もなくローテーションが粛々と進む。が回す人間が限られてきた。一度前を牽き終わてって、最後尾まで降りて集団内を観察する。
OTR松島選手は、緩斜面にかなり自信ありそう。逆に急斜面に入るとキツそうにしている。まあ最後まで競り合いそうだ。
竹芝R宿谷選手は、本来この集団にいるのもおかしいくらいの選手なので、絶対最後まで残るだろう。
天照の井上選手も、積極的に仕掛けており、警戒した方が良さそうだ。
その後、残り5kmを過ぎたあたりで、「残り何キロくらいですかね?」「5kmくらいじゃない?」という会話が。
これは絶対誰かアタックするな、と警戒しもう後ろには下がらない決断。
すると、井上選手が仕掛ける。番手でいた松島選手が追いかけていき、自分も一呼吸置いて追走、宿谷選手、郡山サイクルフレンズの遠藤選手も着いてきた。
(後で西谷選手と話しをすると、このアタックがやはりきつかったらしく、千切れたらしい。)
井上選手に追いついた後、松島選手が「落とすな、回すぞ!」と声を出し、自分も協調。この集団での勝負を確信する。
残り2.5kmの看板が見えた時点で、井上選手が脱落し、宿谷選手、松島選手、遠藤選手の4人に。少し下ってから登り返してゴールと聞いていたので、スプリントで行けると思い、ここからは番手で様子見。
松島選手が最後のアタック!残り1kmの看板を過ぎて、自分は500m切ったら行く!と決断。下りが終わり登り返しが来た瞬間、自分もアタック!松島選手の番手にいた遠藤選手も仕掛ける。
しかし自分が伸び切らず、遠藤選手に次いでゴール。そのあとすぐに宿谷選手が来た、あぶない危ない・・・。
③リザルト:16位/28人中(アスリートクラス) 01:10:560(Top+06:38)
無事に昨日よりは上の順位でゴール出来た・・・。PWR4.61W/kgとパワーとしてはイマイチだけど、まあこんなもんだろう。
終わった後に、宿谷選手が「ロードレースみたいだったね、面白かったよ」と言っていたが、確かにそんな感じだった。
2日間を通じて、正直、先頭集団とは大きな大きな力の差を感じた。一方で自分を振り返ると、ロードバイクの練習を本格的に始めてまだ1年、優勝した池田選手でも4年間努力しているのだ。何をうぬぼれてるのか!といい刺激になった。
【機材】
今回、Bioracerで購入したワンピースが届いたが、着心地は感動ものだった。これまで、Bioracerのセパレートは3着持っており、品質は最高とわかっていたが、正直半袖ワンピースが遥かに良すぎて、もう1着買えば良かったと後悔した。半袖が好きな自分としては、冬場以外、レースは全てこれで行くと決めた。
そのほか、セラミックスピードのUFOドリップも初めて塗布したが、これも最高だった。ロスの違いなんて絶対わからないと思っていたが、これは鈍感な自分がわかるレベル。高いから積極使用はできないが、今後も重要レースでは絶対使用したい。
ボトルには、大会で貰ったサントリー天然水に定番の三井製糖パラチノースを入れて。32kmもあると滅茶苦茶効果を実感できる。最後までこれだけで戦える。
【レース後】
頂上のレストハウスでは2日とも最高のもてなしをして頂いた。また、レース結果も早く知ることが出来、運営も最高にスムーズだった。Covid-19ウイルスのせいで、運営の方々は延期対応など非常に苦慮されただろうに、開催いただけたのは格別だった。コースも場所も最高だったし、本当にありがとうございました。来年は天気が良いといいなぁ・・・。
また普段のサポートから、2日間の付き添いをしてくれた妻にも大変感謝を。いつもありがとうございます。
レース後には、突貫工事ダイエットの反動で妻と食い倒れ。
土湯温泉近くの”めし屋はないち”さんでソースかつ丼。1000円って、安すぎ。
スタバの地元フラペチーノ、茨城県はメロン。めっちゃうまい。
そして、夕飯は寿司、デザートとやりたい放題。
だけど9月には今年最大の目標、ニセコクラシックが待っている。また練習していきます。
【下山について】
そうそう、運営の方がもしこのレポートを読まれていたらぜひ、下山についてだけ再考をお願いしたいです。
・頂上で、下山に関する注意事項の説明会があった方が良い。
・グループ分けを細かくし、先導役が足りなければ参加者から募って可能な限り少人数集団でペースを守って下る。その際、休憩ポイントと分岐ポイントに人が立っていてほしい。
今回は雨で霧もかかっており、しかも距離が長かったので、人によってはかなり危ない下り方をしていて見ていてハラハラしました。また、規制解除の国道を渡るのに、注意喚起が足りなかったのか、誘導に従わない人間も多数見受けられました。
HCなので、カーボンリムの人も多く、重大な事故が起きてもおかしくなかったと思うので、ぜひ来年の開催時には改善出来るとより素晴らしい大会になろうかと思います。若輩者が生意気を言ってしまっておりますが、ぜひご一考いただければ幸いです。