【放射線被曝の誤解をときたい】
「放射線」と聞くと
それだけでネガティブにとらえる人も多いですよね。
特にSNSをみていると
いろいろと誤った情報がわいていて
どうしたものかと頭を抱えます。
放射線は人工的なイメージもありますが
人は自然に暮らしているだけも
年間2.4mSvの被曝をしています。
大事なのは
ただ恐れて避けることではなく、
放射線を「正しく理解して正しく付き合うこと。」
特に医療被曝については
「ここぞ」という時には非常に有用な検査で、
ただその一方で、さけたほうがいい無駄な検査が
多くされているのも事実です。
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では、何をして、何をしないほうがいいのか?
まずは行ったほうが良い検査を挙げますね。
⚫︎急性疾患のCT
例えば腸閉塞や脳出血や気胸、胆嚢炎や大動脈破裂など。
疾患はさまざまですが
命が関わるような緊急時には
治療の方針を決めるために不可欠です。
⚫︎マンモグラフィー
女性の方が気になるところですが
マンモグラフィーは
放射線量0.6mSvと比較的少なく、
2年に1度の頻度なら
国際放射線防護委員会ICRPの定める
上限値 (100mSv) をまず超えません。
乳がんの予防のために
受けるメリットのほうがはるかに高いといえます。
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それでは逆にやらないほうがいい検査は?
⚫︎胃バリウム検査
放射線被曝量が高いのに
得られる情報量はとても少ない検査。
一言でいけてない検査です。
マンパワーの少なかった昭和の名残でもあります。
⚫︎内臓脂肪CT
内臓脂肪がたまるメタボリックシンドローム。
身体診察や血液検査で十分診断可能です。
被曝量が高いため不用意に行うものではなく
ダイエットの動機づけとしても弱いです。
⚫︎予防としてのPET検査
PETはそもそも再発・転移の検出に向いている検査。
病気でない段階でやると
病変の見逃しや
不要な検査を増やすリスクにもつながります。
【放射線との付き合い方を見直そう】
日本は世界的にも医療被曝が多いとも言われていて
(なぜ多いかは話が長くなるのでまた別の機会に)
不必要にCTをとったり
ムダな健康診断を受けるのは避けたいところ。
「何を受けて、何を避けるのかー」
正しい放射線の知識を身につけて
大事なカラダを守るために
役立ててもらえたらと思います。
#放射線 #医療被曝 #予防医学