ネットの出会いに何を求めるか
人は会わないと判らない
僕はネットを通じて人と出会うことが多くなった。普段の生活においてリアルに出会いを求めるのは難しい。ネットの出会い系サイトというものは一般的にマイナスイメージが大きいが便利なツールであることは間違いない。確かに会ったこともない人とメッセージからやり取りし、その人の印象は文字からしか想像できないし、場合によっては犯罪に巻き込まれる場合もある。よって、これらがアップされてマイナス面に焦点があたるのであろう。
まずはメッセージのやり取りで交流が始まるのであるが、文字や画像というものは勝手に想像を膨らませるものである。その人のイメージが会ってみて良くも悪くも全然違ったということはよくあった。でも、それはそれで良いと思っている。所詮、人間なんて会わないと判らないのだ。
会ってみてお互いに良い印象を持てば、二回、三回と続く訳であるが、経験上、そのケースは少ない。ネットではあらゆる人を簡単に見つけることができる。相手は自分にしかない魅力がない限り、こだわりを持つ必要もなく、代わりはいくらでも見つかる。
繋がる目的
人と会う以上は何かしら目的がある。相手に何を求めているのか判らないと関係が続くことはまずない。話し相手、趣味など、自分と同じ方向性や人としての魅力などその人と会ってプラス面が大きい必要がある。
学生時代においては、利害関係なく様々な人と付き合うことができた。しかし、社会人となると、この人と繋がると何かしら利益になるという、損得勘定が大きくなる。会社内のおいてはほぼ100%そうである。
人の心というものは「癒やし」を求めるものだ。それは家族、友人など様々ではないだろうか。しかし、リアルな世界でそれを求めるのも限定的である。よって、直ぐに会え、直ぐに別れられるネットでの出会いは非常に便利なものである。これが良い悪いは別として。
でも、昔人である僕にとっては寂しさもある。ボタン一つでその人と簡単に縁が切れる。それはいくら深い関係を望んでも、始まりはネットなので、そもそも無理なのかもしれない。言い換えれば、リアルな世界で土台が構築された関係でなく、表面的な付き合いであることが大きいと思われる。
この「表面的な付き合い」でどこまでの癒やしが求められるのであろうかは人によって違うと思う。僕の場合、それ以上の「癒やし」があった訳もなく、その答えは未だに見つけられずにいる。