【#7】退社した元社員のヨーロッパ1人旅<プラハ編①>
これは、拓匠開発に新卒で入社した社員(みほ)が会社を辞めて、2ヶ月間のヨーロッパ1人旅に出る壮大な(?)物語である。
みほは会社員時代に叩き込まれている(はず)の「拓匠力」を旅の中で活かし、人間として大きく成長することはできるのか?!
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私とチェコに、乾杯。
ガタガタ揺れる格安飛行機でプラハ国際空港に到着し、空港からはバスでホテルに向かいます。
私はすぐ、このプラハという街が大好きになりました。
まず、到着してからホテルに着くまでに3回も「手伝いが必要かい?」と優しく声をかけてくれる方がいらっしゃいました。
そして、私の泊まるホテルの周辺は自然が豊かで、静かで、それでいて街の人がそこで暮らしているのが伝わってきます。
静けさの中に、犬の吠える声だったり、赤ちゃんの泣き声だったり、子供達が遊ぶ声が柔らかく聞こえてくるのです。
なんて素敵な街なんだろう。
大都会ウィーンに疲れていた私は、この田舎の雰囲気に癒されて嬉しくなりました。
あまりにも田舎なので、本当にここにホテルがあるのだろうか・・・?と若干心配になりながらも、無事にホテルに到着。
部屋を開けると、私の心はさらに幸せな気持ちで満たされました。
ギャラリーのように洗練された、センスの良いインテリア!!!
そしてものすごく(無駄に)広い!!!
もう、パーティーでも開催したい気分です。
素敵な部屋にどうしようもなくテンションが上がってしまった私は、飲み水を調達するため、鼻歌を歌いながら近くのスーパーへ。
スーパーに着くと、そこにはワインやらビールやらチーズやらハムやら、酒とつまみの種類が豊富にあります。
ウォォォォォォォ・・・・!!(みほの心の声)
パーティー気分の私の飲みベ(お酒を飲むモチベーション)はこの時、最高潮に達していました。こんなに飲みたくなるのは3年に1回くらいです。酒だ酒だ!と脳みそが叫んでいます(サケだけに)。
パーティーをする仲間もいないのに、ワインとつまみを大量に買い込みました。
買ったものをホテルに置いた後は、ルンルン気分でレストランへ。
ウィーンでは美味しそうに思えなくて食べなかったオーストリアの伝統料理・シュニッツェルをなぜかチェコに来て頼み、待望のチェコビールをいただきます。
くぅ〜〜っ!
乾いた喉に、ビールがしみます。チェコビールが普通のビールと何がどう違うのかなんて、そんなのはどうでも良いことです。
シュニッツェルは想像の通り美味しくも不味くもなく、ただひたすらに脂っこいのですが、気分がとてもいい私はもぐもぐと食べ続け、難なく完食してしまいました。
お会計を済ませ、外の新鮮な空気を思いっきり吸い込みました。
ほろ酔いで束の間の気持ち良さを味わう私の目には、この街が黄金に輝いて見えます。
もうこのままぶらぶら、遠くまで歩きたい。
そして、アイラブチェコ!!!と叫びたい。
流石にそれはやめときな・・・?と言う私の中の小さな理性が働いて、大人しくホテルに戻った後は皆様ご察しの通りです。
大してお酒に強くもないくせに、ヨーロッパにいる自分に酔って1人で乾杯し、Netflixを見ながらワインを喉越しで味わいました。
おそらくその後は気絶したように眠り、気がついたら朝になっていました。
酒のせいで全身がだるく、肩こりが更にひどくなって辛いです。
そして冷静になって、「なぜニートのくせにこんないいホテルを選んだんだろう」という素朴な疑問に悩まされるのでした。
プラハでの街歩き
2日目はお酒のせいでダルい体に鞭を打ち、朝から市内へ向かいます。
私はプラハを完全に舐めていました。この街は本当にすごい街です。
ツルツル滑るデッコボコの石畳。古くて装飾的な建物。街に鳴り響く教会の鐘の音。レストランから聞こえるおじさんたちの愉快な歌声・・・
街全体が、とても古く、賑わっていて、そして完璧に美しいのです。
若干二日酔いのホワホワした頭で歩いていると、これが現実なのか夢なのか、いよいよわからなくなってきます。
通り過ぎるおばさんが実は魔女なんじゃないかという妄想を膨らませながらフラフラ歩いていると、これまた立派な建築物が姿を現しました。
その建物は、「ストラホフ修道院」という有名な修道院でした。
せっかくならと思い、チケットを購入。
まずは修道院の図書館があるみたいなので、そちらを覗きに行きます。
入り口には何語で書かれているのかよくわからない、古くて重厚感のある美しい本たちが展示されていました。
内部の図書館は「ここは本当に修道院なのか・・?」と疑うほどに金ピカで豪華で、隣にいた中国人のおばさんも感嘆の声をあげていました。
夥しい量の本たちはおそらく、神について書いてあるのでしょう。
こんなにも書かれることがあるなんて、神というのはやっぱり奥深いんだなあと思います。
修道院のアートギャラリーには、十字架に貼り付けられた痛々しいキリストや、悲しげな顔をした人たちの絵画や彫刻が展示されていました。これらにはどうも気味の悪さを感じてしまい、正直もう辞めてくれと思ってしまいました。
重苦しい雰囲気の一方で、修道士の立派な肖像画や豪華な装飾品も展示されており、私が敬虔なキリスト教徒なら「お前ら貴族かよ!贅沢してんじゃねえ!」とツッコミを入れたくなります。
そんなこんなで、矛盾に溢れる妙に豪華なこの修道院を後にしました。
そこからまた当てもなく歩き続けたのですが、あまりにも街が美しすぎて、そして(主に)二日酔いのせいで、私の脳みそはほとんど思考停止状態でした。
いいから早く横になりたい。ベッドで寝たい。
美しい風景を目の前にしておきながら、私の頭はもうそれしか考えられません。
こうして昼にはホテルに戻り、ぐうたらお菓子をつまみながら歌を歌ったり昼寝したりして、プラハでの観光初日を終えたのでした。
〜旅の順路〜ブダペスト(ハンガリー)→ウィーン(オーストリア)→プラハ(チェコ)今ここ!→ベルリン(ドイツ)→ハンブルク(ドイツ)→ローマ(イタリア)→ハンブルク(ドイツ)→コペンハーゲン(デンマーク)→ボーンホルム島(デンマーク)→ストックホルム(スウェーデン)→トゥールーズ(フランス)→リスボン(ポルトガル)
出発日:8/27(火)〜帰国予定日:10/14(月)
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