[収支公開]ミリオネアになり損ねた人のはじめてのWSOP振り返り
こんにちは、マッキーと言います。世界最大のポーカーのトーナメントWorld Series of Poker(WSOP)に初参加してきました。このnoteは自分自身のWSOPの振り返りを言語化するため、そして来年以降のWSOP、ひいては海外トーナメントに初参加したいと考えている人向けの参考情報をまとめるために書いています。
なお、有料noteになってますが本文全部無料で読めます。もしためになったと思ってくれた方いらっしゃいましたら投げ銭的に購入いただけると嬉しいです。
上級者の方、海外トーナメントに慣れている方には既知の情報が多いと思いますが、もしよければ読んでいただけると嬉しいです。
はじめに
僕は昨年の夏にノーリミットホールデムをはじめました。元々世界のヨコサワさんの動画視聴をきっかけにはじめましたが基本はアミューズメントポーカーでのライブポーカーが中心。JOPTなどのトーナメントにも参加していますが特に大きな実績があるわけでもありません。
普段よくいるアミューズは中野TRIGGERと阿佐ヶ谷Gravityです。まだいったことない方いらっしゃればぜひ、一緒にビール飲みましょう。
そんな僕がなぜWSOPに参加したのかというと、今年に入ってフリーランスになり比較的時間の都合がつけやすいことからチャレンジするなら今だなと勢いで決めたからです。行くならキャッシュも打ちたいので1ヶ月と期間も長めに取って行くことにしました。(6/8-7/6)
とは言えお金も時間も結構使うのでWSOP参加にあたっての事前準備としてまずは目標を立てました。
キャッシュゲーム:2-5(5-5)で時給10BB*稼働時間100時間=5,000ドル
トーナメント:参加したトーナメントのどれかで上位1%に入る
どっちも自分にとっては結構高い目標だなーと思ってましたが実際難しかったです。
ロサンゼルス
WSOPが開催されるラスベガスへは日本から直行便がなく、僕はロサンゼルスで乗り継ぎました。せっかく乗り継ぐのであればロサンゼルスでもキャッシュを打ちたいと思いコマースカジノに5泊することにしました。
結論から言うとロサンゼルスでキャッシュを打つ必要はなかったなと感じています。ラスベガスに行くのであればラスベガスの方がロサンゼルスに比べてレーキが安いためです。また物価面でもラスベガスの方が安いですね。ロサンゼルスの各カジノはタクシー移動が基本になりますし、少し田舎の方になるのでふらっと歩いてコンビニに、なんてこともしにくいです。
ただとてもいい経験にはなりました。トナメかな?って思う規模でキャッシュゲームが行われている様子は最初は圧倒されました。
成績については後述してまとめますがコマースはスコスコに負けました。コマースで勝てなければポーカーやめた方がいいみたいなことを聞いたことがあるのですが、まさにそれですねwバイインが浅い卓のためリバペロで全弾持ってかれるみたいなことが連日続いて大きく負け越すことになりました。スタックが浅いキャッシュの打ち方をぜんぜん学ばぬままお金が溶けていきました🫠
反対に言えばコマースで負けたことで開き直ることが出来ましたね。
ラスベガス
さていよいよ本番です。ロサンゼルスからラスベガスに移動。真っ先にWSOPの会場に。
いやー、流石にテンション上がりました。YouTubeを通してでしか見たことがない場所に自分がいることに違和感しか感じなかったです。
WSOPでは4つのトーナメントに参加しました。
$1,500 MONSTER STACK No-Limit Hold'em
$1,500 MILLIONAIRE MAKER No-Limit Hold’em
$1,000 Super Turbo Bounty $300
$400 NLH Colossus 1B
結果はMILLIONAIRE MAKER No-Limit Hold’emのみインマネ。ここで当初目標としていた上位1%入賞が出来ました。
メインイベントが参加費10,000ドルなのに対し、MILLIONAIRE MAKERは1,500ドルなのですが自分にとってはこれがメインイベントのようなものでした。(MILLIONAIRE MAKERでも日本円にしたら200,000円くらい)
ここではMILLIONAIRE MAKERの様子を自分のツイートと共に振り返っていきたいと思います。
MILLIONAIRE MAKERの振り返り
MILLIONAIRE MAKERの特徴は一位の賞金がミリオン、つまり1,000,000ドルが保証されている点です。WSOPの数あるトーナメントのなかでも人気で昨年は7,961人が参加していました。
日本最大級のポーカートーナメント、JOPTのメインイベントが1,100エントリーなのでその規模の大きさがわかると思います。
MILLIONAIRE MAKERは5dayイベントで、上位1%に入るためにday1の目標をまずは立てました。
これは中野TRIGGERで一度同卓したヒダカさんのツイートを見て取り組んだものです。
https://twitter.com/poker_hidaka/status/1665023610384273408?s=46
トーナメントって調子のいいときと悪いときが必ず訪れるもの。自分がトーナメントを飛ぶ時によくあるのが序盤は順調だが残り20-25%のときに大きくスタックを減らしアベ下になったときに「上位を目指すなら大きく増やすしかない!」という謎マインドを持ってしまうこと。その結果プリフロもポストも大胆な動きが多くなり飛んでしまう。
WSOP参加に際して参加費も高いし、一個のトーナメントを丁寧にやっていこうとおもっていたときにヒダカさんのツイートを見ました。
目標の立て方が良いものなのか悪いのかは全然わからないんですが結果的にはやって良かったと感じています。
https://twitter.com/takushambles/status/1672502031934803969?s=46
day1を218,500点で通過。立てていたday2開始時スタックの目標を達成できたことがとても嬉しかったのを覚えています。
ちなみにday1は実はかなりしんどかったです。25,000点スタート、60分ブラインドで進行するのですがレベル1で12,000点まで減りましたwそのハンドがこちらです
これコールしてたらレベル1で飛んでました。最初に立てた目標に対してオーバーベットに無理してコールするより半分のスタックがあれば巻き返せると思ったからです。また卓がかなーり緩い印象があったのと、この相手からブラフが出てくるイメージがかなり少なかったのも降りた要因です。
結果的にその後スタックを20倍近く増やせたのでよかったですね。
https://twitter.com/takushambles/status/1673013567547920384?s=46
中一日明けてday2。day1がAとBあり、ここで二つの参加者が合体します。day2の目標は引き続きday3で戦えるスタックを持つこと。改めて言語化していました。
day2始まって参加者とプライズが確定。エントリー10,416、インマネは1,563位からとなりました。
この時点で上位1%は104位なのでまだ全然遠いなって絶望した覚えがあります。
インマネも終わって残り747人となったこのブラインドが1番大変でした。ツイートでは楽しいとか書いてますがこれ嘘ですね。ハンドが入らない、参加してもマージナルに絡むので毎回脳みそが焼ける。スタックは大きくは減ってないのですがMPはかなり減ったのを覚えています。
ただここで現地にある日本居酒屋でテイクアウトしたおにぎりを食べて全回復しました。アメリカ着いて二週間以上が経っていて米、塩、海苔という三連コンボがめちゃめちゃ沁みました。
day2は結局780,000点で終了。目標には届かないがギリ戦えるスタックを持ってday3に。
10,000-20,000-20,000の時に800,000点持ちで3bpで負けいっとき20bbになりました。
そこでaks>aaのPFAIがありこれで息を吹き返した形になります。ここで飛んでたらのこり500人くらいだったのですがさすがにaksは降りる意味がない。ただ本当に引く気がした、飛ぶ気しなかった。
その反面一度飛んだ身だからという割り切りができました。実際目標を達成することに執着する、参加費も高いから飛びたくない、という二つの気持ちからポーカーを楽しむ気持ちがかなり減ってました。
だからといって執着する気持ちを忘れていいかというとそうじゃないです。
成果を出す時、人、組織って異様なほどに楽しそうだけど、異常なほどに目標達成に執着してるときだなってこのPFAIで思い出しました。
それからは楽しく、でも上位1%に死んでも入るという執着の両面を持ちながら臨みました。
というわけでday3。始まる前に書いてたメモがこちら
はい、おわかりですね。このメモではday4進出はできませんね。結果的にぼくはday3で飛びます。
day3開始時がのこり327人だったので油断はしてなかったと思うのですが目標を達成するために考えることの引き出しが僕にはありませんでした。もっと言えばここまで走っているのだから優勝を目指すべきでした。
昨年のFTの様子を調べたり、テーブルのプレイヤーを調べたり、できることはどれだけでもあったはずなのに自分の中でday4進出をどこか諦めていました。
そのためこの日は目の前のハンドひとつに集中し続けることしかできませんでした。
まわりには上手いプレイヤーも増えてる中プレーは悪くなくスタックも増えました。
そしてday3のディナーブレイク前で目標達成。しかしスタックが大きく減り5bbに。こっからはハンドを待つゲームに。
その3時間後くらいに64位で飛び。この3時間でプライズが8,000ドルくらいあがりました。しぶとさ超大事。
プライズは結局20,756ドルでした。このお金でメインでようかと一瞬よぎりましたがやめました。
途中で書いたんですがこのまま参加してもマネープレッシャーで本来のプレーはできないと判断。本来のプレーしたって勝てるわけないのに、それ以下のコンディションでやっても意味ないなと思いました。
それよりもこのプライズを別のトナメで増やして来年メインチャレンジできるように頑張ろうと思いました。
その後は他のトーナメントも出つつ基本はキャッシュのマイナスを埋めるためにひたすらベラージオでキャッシュを打ってました。
ラスベガスではベラージオ、リゾートワールド、シーザースパレス、MGMグランドでキャッシュを打ちましたがベラージオが1番良かったです。
卓のおいしさは下がるかもしれませんがプレイヤーのレベルが一定以上あるため分散が少ない(と感じている)。またこれが1番大きいのですがいい人が多いんですよね。プレーしててシンプルに楽しい。
それほど英語が話せるわけじゃないんですがポーカーについて、各国のいいとこわるいとこ、ラスベガスのうまいご飯屋さんの話などひたすら話してました。
ポーカーをはじめる前から海外一人旅が好きだったんですがその理由もはじめましての人とたくさん話せるから。
それができるベラージオは最高でした。次ラスベガス行ってもずっとベラージオにいると思います。
結果
というわけで成績を見ていきましょう。まずはポーカー全体の成績。
全体では14,000ドル弱の勝ちになりました。トーナメントの勝ちがほとんどですね。後述しますがここから税金が引かれます。
キャッシュゲーム
キャッシュゲームは2000ドルの負けとなりました。完全に実力不足です。フィッシュコール多すぎました。2-5,5-5,5-10いずれもバイインが大きくても150bbのゲームだったのでもっと固くプレーしていれば良かったと反省しています。
後半はベラージオにずっといたのでベラージオで巻き返してなかったらと考えるとゾッとします。
トーナメントはこちら
先述していますがトーナメントは4つでて一つインマネという形です。
つぎに経費です。(すべてドル)
航空券:1,100
ホテル:2,200
飲食:1,500
タクシー(lyft):530
合計:5,330
そのため収支は13,936-5,330=8,606ドルとなりました。
ただここから
・プライズに対してのtax
・ステーキングしてくれた方への分配
が引かれます。
ここはとても細かくなっちゃうので割愛しますがざっくり言うと今回の遠征は本当に本当ちょい勝ちって感じになります。
キャッシュが全体でマイナスってのがかなり痛いです。キャッシュの勝ち分がそのままプラスにできるチャンスだったのにもったいない。
とはいえめちゃめちゃ勉強になった一ヶ月でした。トーナメント走る前はキャッシュ負け続けで気分も最悪。最初で最後のWSOPかなーとも思ってましたが来年また戻りたいと思えるくらいには復活しました。
専業ではなく仕事しながら海外トーナメント、キャッシュを二ヶ月に一回くらい行ってもっと場数を踏んでいきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。これから海外トーナメント参加したい、WSOP参加してみたいって方の何かのお役に立てていれば嬉しいです。
もしこのnote読んで勉強になった!という方がいらっしゃれば投げ銭を募集してますのでぜひよろしくお願いします。
ポーカーはじめて間もない僕ですがもし質問などあればいつでもTwitterの方にDMください。
それではみなさん来年のWSOPでお会いしましょう!
ここから先は
¥ 500
noteを読んで参考になったと思ったらぜひサポートをお願いします。いただいたサポートは全てポーカーとその勉強に使います!