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ストリートファイター6は「闘神伝 昴」の簡易入力を参考にしてほしい
どーも、前回の記事から苦手を克服しようと勝率の低いキャラとばっかり対戦してたらレートが100下がったたくさんです。なんでや。
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はい、それは置いといて今回はタイトルの通り「闘神伝 昴」は簡易入力に関しては素晴らしかったなあ、ていう誰も知らないであろう格ゲーの話です。
これは、最近情報解禁されたスト6で、操作が2タイプから選べてモダンタイプなる初心者向けのがあるよ、ていうのを見て頭に浮かんだ内容なんですが、決してホットな話題に乗ればPV数が稼げそうだとかいう薄汚い計算が働いたわけではありません。
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1.マイナー格ゲーが好き(と言い張る)
本題の前にまた少し脱線しますが、私は学生時代に「誰もやらない格闘ゲームをやり込む」ということにハマっていた時期があります。今思えば、何の生産性も無い虚無の行為でしかないことが分かりますが、当時の私にとっては割と重要なことでした。今となっては後悔しかありません。
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その当時の私は斜に構えて真面目に体を鍛えたりしませんでした。当然の結果としてスポーツで活躍は出来ない、かといって勉強もそこそこ止まり。だけど、格闘ゲームなら自信があった。が、ところがどっこい格闘ゲーム界でも上には上がいることを程なくして思い知らされます。
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あの頃ゲーセンで対戦に興じていた方は分かると思うんですが、格ゲーで対戦に勝てば楽しいですが、それ以外に明確に得られるものなんてありませんでした。じゃあ、何で必死にやってたの?て話なんですが、私は自分にとっては大切な、小さなプライドを守りたかったからだと思っています。
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私にとって誰もやらない格闘ゲームをやり込むということはそれと同じで、大げさに言えば「少なくともこのゲームでは俺が一番強い」という事実が心の安定を保ってくれる、みたいな話だったんです。
・・・言ってて情けなさすぎるなあ、この話w
2.闘神伝とは
闘神伝は、そんな当時「誰もやらない格ゲー」の一つでした。プレイステーションで出た格ゲーで、バーチャファイターからの流れで連発されたポリゴン格ゲーの中の一つです。
武器持ちかつ2D格ゲー寄りのシステムで、バーチャファイターとは差別化が図られており、実際発売した時はけっこう売れてたみたいです。私が触ったのはブームが過ぎ去った、発売から4~5年経ったときでした。
今でも何だかんだで続いているバーチャシリーズとよく分からない内に完全に終わった闘神伝シリーズを見て何となく察してもらえると思うんですが、このゲーム、3D格ゲーのはしりとしては良かったんですが、格ゲーとしては単純に面白くありません。私が手を出したのは逆にその辺りが大きな要因になっていました。
・クソゲーである (クソゲー好きはステータス)
・誰もやっていない(ライバルがいないことが重要)
・安く手に入る (中古屋に在庫がダブついてた)
と私が求める要素を全てクリアーしており、私にとってはおあつらえ向きなゲームと言えました。
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そんな闘神伝の話を少しすると、リリース当時ならば割と完成されており、キャラクター人気も出て初動はかなり成功したゲームでした。
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ただ、肝心のゲーム内容が良くありませんでした。どこで使えばいいか分からない技や、とにかく難しいコマンドなだけの技も多く、対戦バランスもテンポも悪い、と競合がいなかったから売れたパターンのゲームだったんだと思います。事実、後続のソウルキャリバーなんかに押され、格ゲーブームも過ぎ去って、と徐々に厳しい状況に陥っていきます。
肝心のキャラ人気も、各キャラクターごとの設定が深掘りされておらず、何よりストーリーがあって無いようなものでした。
なんか毎回意味ありげな大風呂敷が広げられる割に、全てが投げっぱなしで終わるEDばっかりです。謎だけは多いんですが、それが明かされることはまず無く、また意味ありげな文字だけのナレーションが流れて終わり。ちなみにこれは関係作品も含めてほぼ全ての作品に共通していることです。
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それでも脳内補完能力に優れていた一部の兵達が粗末なゲーム内容や不親切なストーリーという障害を乗り越え残っていたわけですが、そんな彼らにトドメを刺しシリーズを終わらせたのが「闘神伝 昴」という作品です。
3.シリーズを終わらせた作品
この昴に関して言うと、本数自体が大して売れてなかったせいだと思うんですが当時中古屋で中々見かけませんでした。「買って売る」ような人がいないと中古屋には並びませんから当然です。そして、その状況は私のコレクター魂に火を付け、新品を取り寄せて買う愚行を犯させることになります。
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続編が出るごとに人気が下火になっていった闘神伝シリーズですが、この昴は特に評判が良くなかったです。
以下色々と指摘されていた点
・グラフィックがひどい
・ゲームバランスが荒い
・ロードが長い
・キャラデザが悪い
・無理やり世代交代を行ったせいで旧作のキャラがほぼいない
・そもそもチーム戦なのにキャラが少ない(初期9人+隠し4人)
うん、まあそうだよね、という感想しか出てきません。
中でも一番問題だったのはキャラを一新してしまったことでしょうか。キャラデザインの方向性も変わってしまっており、登場キャラは少ない、人気のあったキャラもリストラ、とキャラゲーとしての評価だけは低くなかったはずの闘神伝ですが、唯一の強みを自ら投げ捨てていくスタイルには涙を禁じ得ません。
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4.闘神伝 昴に対する私の評価
で、こんだけ言っておきながらなんですが、実は私の中で「闘神伝 昴」という作品は格闘ゲームとして見ればシリーズ中最高傑作だったりします。
批判されている内容もよく見れば直接ゲームプレイ内容に関して言及しているものがほとんどありません。ゲームバランスに関してはそれまでのシリーズもあれだったし、家庭用ゲームだからいいんじゃないですかね。
そもそも、昴の前作に当たる3で「キャンセル」という格ゲーの醍醐味の一つを全撤廃してくるような会社が作ったゲームですから、私は元から期待していませんでした。
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ところが、実際やってみたら闘神流技(チェーンコンボみたいなん)としゃがみ途中技、立ち途中技、ダッシュ攻撃やダウン追い打ちを組み合わせて行うコンボが面白く、対戦相手もいないのに全キャラ使い込んでコンボや起き攻めのセットプレイを開発する日々を過ごしました。
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そしてそれが出来た最も大きな要因としてワンボタンで出せる必殺技の存在がありました。
5.昴の簡易入力は素晴らしい
実はそれまでの闘神伝シリーズでも「ワンボタンで誰でも必殺技が出せる!!」という売り文句がありました。まあ単純にPSコンのボタン配置に必殺技を割り当てることが出来るというものだったんですが、出せる技は一つのボタンに対して強版の必殺技一つのみ。あんまり使い勝手は良くなかったですね。
それに対して、昴のシステムではR1ボタンが弱、R2ボタンが強版に対応しており、十字キーとの組み合わせで全ての必殺技の全ての強度が簡易入力可能というものでした。同時押しで超必殺技にも対応しており、もちろん通常技からキャンセルすることも可能です。
当時は格闘ゲーム全体でまだ初心者お断りな空気が残っており、こうしたデメリットの無い簡易入力のシステムが実装されている格闘ゲームを少なくとも私は他に知らなかったりします。
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初心者も簡単にプレイ出来るようになり、それが標準装備されているためプレイヤー間で不平等は生まれません。何より操作が簡単になることで、一人のプレイヤーが簡単に多数のキャラを使うことが出来るようになるのは素晴らしいと思いました。
6.まとめ
思えば、ギルティギアでもXrdの時は「スタイリッシュタイプ」って初心者向けの操作が選べましたね。簡単に必殺技が出せてレバーニュートラルでガードしてくれたりするやつ。
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あれも防御力が下がるってデメリットが大きくて、結局使っている人を見たことありません。逆に簡単な操作モードが強すぎるとそれはそれで問題なんですが。
だから、多分スト6の二つの操作モードから選ぶやり方はあまり意味は無いんだろうなあ、て思います。モダンタイプでやり込むことにメリットは無いでしょうから。でないとクラシックタイプを選ぶ理由が無くなっちゃうので、これは多分そうでしょう。
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もちろん、昴のようにワンボタンで必殺技を出せるだけだと、これまでの格ゲーの定石が崩れ、別の問題が出てくる恐れがあります。ですが、共通のシステムを見直さない限り、根本的な解決にならないように思います。
難しいと思いますが、新規を増やすためにもその辺り調整で何とかしてくれないかなあ、と無責任なことを言いながら終わりたいと思います。
そろそろギルティの調整入るから攻略記事書いてもしょうがないなあ、と趣味前回の記事にお付き合いいただいた方はありがとうございます。
闘神伝の詳しい話やマイナーな格ゲーに関しては機会があればまた紹介したいと思います。ではまた。