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金利引き下げに向けた暗号資産とフィンテックの好位置


ビットコインは現在3週間ぶりの高値を記録しています。この動画では、暗号資産(クリプト)とフィンテック産業がどのように米連邦準備制度(FED)の金利引き下げ決定に向けて準備しているかについて、Citizens JMPの金融技術およびリサーチディレクター、デボン・ライアン氏が解説しています。

1. 金利引き下げが暗号資産に与える影響

ライアン氏によれば、暗号資産市場は最近非常にボラタイルな状況が続いており、ビットコインは先月の高値を記録した後に下落したものの、金利引き下げに対する期待感が高まり、再び上昇傾向にあると述べています。FEDが金利を引き下げることは、リスク資産にとってプラスの要因とされており、これがビットコインの価格を押し上げている理由の一つです。

さらに、政治的な要因も市場に影響を与えています。ライアン氏は、米政権の今後の展開に対する不確実性が市場のボラティリティを高めているとも指摘しています。しかし、金利引き下げの決定が確定し、政治的な不確実性が解消されると、これが暗号資産市場にとってさらなるポジティブなカタリストになるだろうと予測しています。

2. フィンテック企業に対する影響

フィンテック業界も同様に金利引き下げの恩恵を受けると考えられています。ライアン氏によると、過去2年半の間に金利が上昇したことで、フィンテック企業の株価は50%から75%も下落しました。特に、金利が高いと、利益を出していない企業は資金調達コストが高騰し、経営が厳しくなるため、株価に悪影響を及ぼしました。

しかし、一部の優れたフィンテック企業は、コスト削減や利益率の改善に成功し、現在では収益を上げることができるようになってきました。このような企業は、金利が引き下げられることで、資金調達コストが下がり、さらに成長する可能性があります。特に、Robinhoodのような企業は、金利が低い環境下で取引活動が活発化し、個人投資家の参加が増えることが期待されています。

3. 経済状況による影響

金利引き下げの背景が何であるかも重要です。ライアン氏は、もし金利引き下げが経済の悪化を理由としている場合、それは必ずしもフィンテック業界にとって良いニュースではないと指摘します。健全な経済状況の中での金利引き下げはリスク資産にとってプラスですが、経済が厳しい状況での引き下げは、逆に企業にとって負担が増える可能性があります。

フィンテック企業が金利上昇の影響を受けていた一因は、利益を出していない企業が資金を高いコストで調達せざるを得なかったためです。しかし、利益を上げ始めた企業にとっては、金利の引き下げは資金調達コストの軽減につながり、成長の加速が期待されています。


このように、金利引き下げが暗号資産とフィンテック業界に与える影響は、リスク資産全体にとってプラスの要因となり、特に収益を上げ始めたフィンテック企業にとっては、大きな成長の機会となることが予測されています。

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