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オントロジー拡張生成(OA)とAIプラットフォームの活用

今回は、オントロジー拡張生成(OA)に関するディープダイブシリーズの第2部をお届けします。このシリーズでは、AIを企業の運営における「真実」に結び付けるためのオントロジーの役割について探っています。前回はデータツールを中心に解説しましたが、今回はロジックツールに焦点を当てます。

ロジックツールとは?

ロジックツールは、MLモデルや最適化ツール、その他の計算手法を指し、これらは企業のプロセスを支えるためにさまざまな環境に分散されています。これらのロジックソースを、AIプラットフォーム(AIP)内での大規模言語モデル(LLM)の推論能力と組み合わせることで、より高度な予測や意思決定を実現します。

モデリングの目的、評価、デプロイメント

まずは、モデリングの目的から見ていきましょう。モデリングの目的とは、達成したい最終目標のことです。例えば、今回の目標は顧客注文の予測です。これには、モデルファイルやコンテナ、サードパーティのエンドポイントへのポインタなど、さまざまなモデリング資産が含まれます。これらの資産は、APIを通じて標準化され、他のAIツールで一貫して利用できるようにします。

モデルの導入と評価

モデルは、コードリポジトリやJupyter Notebook、R Studioなどを使用してプラットフォーム内でトレーニングできます。また、既に他の場所でトレーニングされたモデルをインポートすることも可能です。これにより、コンテナ化されたモデルをAIP内でホスティングすることができます。さらに、外部でホストされているモデルも登録し、評価とテストを一元的に行うことができます。

実際の例:機械の故障確率

モデリングの目的の一例として、機械の故障確率を見つけることを挙げます。多くのデータサイエンスチームはモデルを構築するものの、実際の運用に至らないことが多いです。ここでは、運用エンドポイントからスタートし、そのプロセスを逆にたどります。

オートメーションとAIPロジック

自動ML(AutoML)は、モデルコードを効率的に生成するために開発されたワークショップアプリです。これにより、モデルの生成が迅速になり、最終的な目的に向けた成果をより早く達成できます。AIPロジックを活用して、モデルトレーニングコードを生成し、それを基にモデルを構築します。

ロジック機能の構築と統合

ロジックツールを構築する前に、ユースケースを確認しましょう。例えば、サプライチェーンアナリストが、火災で影響を受けた流通センターの状況を管理するために、顧客注文の予測を行うケースです。ここでは、MetaのProphetフレームワークを使用して、時系列予測を行います。

モデルアダプターとロジックツール

モデルアダプターは、異なるモデルアーキテクチャやフレームワークに対して一貫した方法で呼び出しを行うためのものです。これにより、モデルの入力と出力を標準化し、他のツールでの利用を容易にします。ロジックツールは、これらのアダプターを用いて、予測結果を生成し、それをLLMに渡して推論を行うためのものです。

AIPロジックとLLMの連携

AIPロジックは、LLMをバックにした関数であり、データツールを活用してビジネスの実態に基づいた推論を行います。これにより、AIがビジネスの「真実」に基づいて意思決定を行うことが可能になります。

まとめ

今回の内容では、データ、ロジック、アクションというテーマに基づき、ロジックツールに焦点を当てて解説しました。次回は、アクションに関する内容を取り上げ、LLMがどのようにして実際の業務を変革するのかを探っていきます。このシリーズを通じて、人間とAIがどのように協力して業務を効率化していくのかを考えるきっかけとなれば幸いです。

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