会社がコロナで倒産危機に直面している
タイトル通り、会社がコロナで倒産危機に直面している。そこで生き残りを賭けて戦っているエンジニアの体験記である。
私が所属しているのはまあまあ資金調達に成功しているベンチャー企業で、私は5月に入社した。しかし、コロナで資金調達が危うくなり、急激に瀕死の状態に追い込まれている。だが、コロナは引き金ではあったものの、危ない兆候はありこの先どうやって生きのびるかを検討しています。同じ局面にいる方々の参考および何かの安心つながればと思い、この記事を書いています。
危機の兆候
1)製品リリースが遅れた
我が社の製品は季節色が強く、シーズンを外すと全く意味を成さなくなる。よってシーズン前のリリースが大前提としてある。しかし、昨年からの製品設計の迷走によりリリースがなんと半年遅れた。シーズン突入直前ではあったが、機会損失はかなり大きかった。ここですでに危ない状態ではある。
2)製品の品質が悪い
リリースを半年遅らせたにもかかわらず、改悪が続き最終的な品質は半年前から下がり且つ前のモデルよりも品質ダウンしてしまった。これはハードウェア、ソフトウェアの両方に問題であり、どちらも致命的問題を抱えたままのリリースとなった。そもそも設計値が存在しない部分が多く「動いているからいいか」という部分で問題が発生してしまっている。リリース後に量産時のバラツキや、使用上のバリエーションで問題があぶり出されている状態。ユーザーにはもはや謝る以外できない状態である。どうせダメなら半年前にリリースしてしまうべきであった。妙に品質にこだわった割には、惨憺たる有様である。私が担当しているユニットも、ソフトウェアのコードがクソすぎてもはや改善不可能な状態。今、懸命にゼロベースで書き直している最中。
このような状況を見透かされ、株主から追加出資を渋られる状況となってしまっている。それに加えてこのコロナ。この状況で積極的に出資するところなどあろうはずもない。
この先どうすべきか
リストラはすでに始まっており、機械設計者中心におよそ半数くらいの人員が削減された。残されているのは主にソフトウェア設計者。幸いにも画像解析のサービスはまだ芽があり、そちらのビジネスチャンスはまだ残されている。しかし、リストラを発端とした会社内での不協和音的なものが蔓延しているなかで、ちゃんとした製品をリリースするのは至難の業でもある。
私を含めた3人のエンジニアは、志向が似ており波長も合う。この3名がこの先の会社の生死を決めるのではないかと思う。この状態で1人きりだった可能性もあったことを考えると、まだ救いがあるように思う。
最後に自己紹介
私の専門は組み込み系画像処理であり、14年の産業用装置開発の経験があります。回路設計及びソフトウェア開発ができます。ついでに英語も喋れます。この会社では少なくとも3年はがんばろうと思っていますが、この先どう転ぶかはわかりません。この記事を読んでいただいた方で、3年後にチャンスをいただける方がいましたらご連絡ください。状況は適宜ここでアップデートしていければと思っています。