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ニュース解説(2024.08.02):Apple 第3四半期決算:予測を上回るが中国収益は期待に届かず
第3四半期の決算発表
Appleの第3四半期の決算結果が発表されました。主要な数値は以下の通りです。
1株当たり利益(EPS):予測1.35ドルに対し1.40ドル
収益:予測84.46億ドルに対し85.8億ドル(前年比5%増)
売上総利益率:46.3%(予測を上回る)
セグメント別の業績
各セグメントの業績も発表されました。
iPhone:39.3億ドル(予測38.94億ドル)
サービス:24.2億ドル(予測23.95億ドル)
Mac:前年比2%増の7.01億ドル
iPad:前年比24%増の7.16億ドル
ウェアラブル、ホーム、アクセサリー:8.1億ドル
中国市場:14.73億ドル
CFOのコメント
AppleのCFOであるルカ・マエストリ氏によると、第3四半期は非常に良い結果であり、収益と利益の両方で過去最高を記録しました。特にiPhoneのインストールベースが過去最高を更新したことが重要です。
中国市場の状況
中国市場に関しては、ルカ・マエストリ氏は「ビジネスは改善している」と述べ、通貨ベースで見ると減少は3%未満であると強調しました。中国の都市部でトップ3のモデルはすべてiPhoneであり、ビジネスには自信があるとのことです。
株価の反応と今後の見通し
発表後の株価は上下を繰り返しましたが、最終的にはややポジティブな動きを見せました。Appleの売上が過去6四半期中5四半期で減少していた中での5%の増加は、投資家にとって安心材料となりました。今後の見通しとして、AIの導入がどのようにiOSやデバイスの需要に影響を与えるかが注目されるポイントです。
資本支出とAI投資
他の大手テクノロジー企業がAIサービスのためにデータセンターの建設に多額の資本を投じている中、Appleの資本支出計画についても注目されました。ルカ・マエストリ氏は、Appleは独自のビジネスモデルを持ち、データセンターでの作業を多く行いながらも他社と提携していると説明しました。また、Apple Intelligenceという新しいAIプラットフォームへの投資も行っており、これがiPhoneのアップグレードの一因になると述べました。
このように、Appleの第3四半期の決算は予測を上回る良好な結果となりましたが、中国市場の収益が予測に届かなかった点が課題として残ります。今後のAI導入の進展とともに、さらなる成長が期待されます。