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シナぷしゅは保護者
子育てをする中で「シナぷしゅ」には本当に助けられている。育児界隈はシナぷしゅ以前、シナぷしゅ以後に分けられると思う。シナぷしゅなしで子育てなんて考えられない。令和以前の人たちは一体どうしていたのか。
シナぷしゅとはテレビ東京で毎朝放送されている教育番組のことである。常に何かしらの小気味のよい音楽が流れており、そのどれもが中毒性があってつい口ずさんでしまう。どんなに泣き止まない時でもYouTubeのシナぷしゅチャンネルで過去のアーカイブを見せれば、スッとテレビに集中してしまう。曲の一つ一つは赤ちゃんの気を引かせるように設計されているらしい。令和が生み出した魔法だ。僕はオープニング曲が一番好きだが、息子は「歯磨き歯磨きゴーゴーゴー」のあれが一番好きなようだ。
どんな人も、心の中にシナぷしゅ的な思い出を持っているものなのか。僕が小さい頃はCSのカートゥーンネットワークをずっと見ていた記憶がある。特に「カウ&チキン」や「デクスターズラボ」はお気に入りで、その内容は今でも鮮明に覚えている。3日前の晩ご飯ははっきり覚えていないのに、30年近く前のことは記憶しているのだから、いかに幼少期の経験がその後を左右するかが分かる。
これからの親は、子どもたちをいかにコンテンツと共生させていくか、その腕が問われる。
ひとたびXを開けば、嘘の情報や卑猥なコンテンツが乱雑している。良質な情報は誰にも気づかれず流れていくのに、有害なものは簡単に手に入るようになった。これらを避けながら生きるのはなかなかに難しい。YouTubeはシナぷしゅ以外のコンテンツがあるとバレる日も近い。YouTubeにはノーブラで外を散歩している人もいるし、漫画の違法転載をしている人もいる。異常者たちが平気なフリをして存在する中で、「ホンモノ」を見極めるのは大人でも困難だ。
息子を綺麗な方へと遠ざけたい。それは美しい森の中。テレビはシナぷしゅしか映らない。性は動物から学びを得る。綺麗な方へ、綺麗な方へと。雑音はなるべく避け、静かな場所を探して欲しい。
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