小説と現実
ある本をすすめられて読むに至る。かと思ったがだいぶ分厚い。しかも上中下3冊にも及ぶ。とても時間を割いて読む気にならない。
ネットであらすじだけ読んだが
人妻が他の男にかまけて夫も子供も捨ててしまう話らしい。
好きになってはいけない相手を好きになってしまう気持ちは理解できる。
現実と小説の大きな違いは小説の主人公はすべてを捨てて愛のみに生きればそれで話が面白くなるが、現実ではそうもいかないということ。
現実と小説は全く別物だから色々と考えなきゃダメだし、現実的な問題も多い。うまくいく可能性だって低い。
だがひとつだけ小説と同じことは、たとえ別れたとしても心の中では永遠に愛する人を想い続けている。ということ。
好きになってはいけない人だとしても。
これから一生近づくことができないとしても。
話しかけることができないとしても。
自分のことが嫌いだと言われたとしても。
厄介な人生を望む者なんていない。
小説にあるような波乱万丈の人生。
こじれた人間関係からなる葛藤。
そんなものは小説の中で十分。
現実の人生は小説と違い平々凡々と無難にすぎていく。
人生には小説みたいにドラマティックな展開なんて必要ない。
現実は実に冷たく自分という人間がいかにちっぽけな存在かということを知らしめられる。