#7 ケース2-3

異動から月日が経ち、3月に入った頃店長に呼ばれて言われた。

『4月にある入社式の準備を手伝ってね!
はいコレ本社からの要請書類。本ちゃんの仕切りは本社の子がいるからその子と話してやってね。あっ、他店からも1名ずつ出てくるから仲間はたくさんいるから安心してね。』

もぉ色々聞きたいことがあるが、書類に目を通して大したことないか。と思ってそのまま引き受けた。

『もし集まりがあるなら最優先ね。仕事で遅れるとかあったら俺の評価にも響くからそこは要注意ね。』

異動初日から思ったが前に昼ごはんを食べに行った時とは別人なくらい軽い人だ。どっちが本物?って思うくらい前のときとは別人の話し方と雰囲気を持つ。

『わかりました。』とだけ伝えて去ろうとする俺に『紙飛行機とばす?』とふざけたことを言うので『結構です。』とだけ言って自分のデスクに戻って座って仕事をしていると、紙飛行機が飛んできて、飛んできた先を見るとガッツポーズをしている店長にイラッとした。後で気づいたが俺の椅子の後ろに2機紙飛行機が落ちていた。


入社式の手伝いは俺いるか?って思うくらい何事もなく終わり、式自体も運営側の席に座らされたが後ろの方に座れたためいてもいなくてもわからないポジションをゲットした。

式は退屈すぎるくらいなにもなく、無駄に長い。トイレに行きたいなぁと思い式場を出てトイレに行きそのまま戻るのもめんどくさいと思い廊下の窓から春の陽気に包まれる外を眺めていた。

気づけば式が終わったのかゾロゾロと出てくる気配を感じたのでトイレに戻り違和感なく溶け込めるタイミングをはかり片付けなどの手伝いのため式場に戻った。

その後も懇親会があったが幸いなことに同期の彼女とは会わなかったので誰からも懇親会の話はされなかった。行かずにすむなら行きたくないと思い忘れてたことにして帰ることにした。

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