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インタビュー:株式会社タカヨシジャパン様 その1.TOC実践編


こんにちは😊
たくらみ屋マネージャー・勝矢和美です。

前職は病院売店のマネージャー、畑違いにも関わらず、押しかけマネージャーになり、早7年になります。
 
「たくらみ屋だったら、働く人たちの笑顔がいっぱいの世の中になるよう、貢献できるに違いない!」

期待いっぱいでやって来たにも関わらず、知識不足で右往左往の数年間でしたが、ふと振り返ると、たくさんの笑顔の広がりを実感できるようになりました。
 
そこで、これまでに研修やプロジェクトでご縁を頂いた方々にインタビューでの振り返りと、記事のご紹介をお願いしていきたいと思いました。 
 
まず1回目のインタビューに応えて下さったのは株式会社タカヨシジャパン、マネージャー:松原圭さんとリーダー:奥本大貴さん。
 
タカヨシジャパンさんは、ものづくり・スモールジャイアンツの街・八尾に本社があり、奈良とベトナムにグループ会社があります。

ロールシャフトという部品を専門とする金属加工の会社です。

「TOC.MGのおかげで僕らが活きる場ができました。
この場をつくってくれた社長にもとても感謝しています。」

松原さんの第一声に少し驚きながらインタビューが始まりました。

●社長の「私がボトルネックです!!!」の気づきから「信頼・任せる」僕らの領域が広がった

勝矢:タカヨシジャパンさんが初めて研修参加されたのは3年くらい前ですよね?
 
松原さん:2年半くらいですかね・・・
僕と社長がMG(注1)2回とTOC(注2)1回受講。奥本君がTOCとMG1回づつかな。
 

TOC研修の様子:製造現場のモノの流れ、人の気持ち、在庫状況、決算をゲームごとに比較します

松原さん:当時、僕、親会社から移籍したところだったんですよ。人とは違うやり方ばかりやっていて、認めてもらえずフツフツしていた頃で・・・。タカヨシジャパンでは「そのやり方、ダメ」とは言われないけど、かと言って誰かと共有する手立てもなくて・・・。それが受講したことで理論や言葉を知って、「これやーーーー」と、もうすごく嬉しかったですね。
 
勝矢:水を得た魚のように(笑)
 
松原さん:そうそう、社長のあの名言、「私がボトルネックです!!!」って研修中に気づいて叫んだじゃないですか。あれから全てが始まりました(笑)あの頃、社長にも囚われがあって。「全部知っとかないといけない」みたいな・・・。
  
松原さん:あれから僕らを信頼し、任してくれるようになったことで領域が広がった。同じように僕も奥本君を信頼し、任せるようになって、彼の領域も広がった。だからTOCやMGには本当に感謝してるし、何より自分たちが活きる場を与えてくれた社長にものすごく感謝してます。
 
松原さん:(製造現場)ガチガチじゃダメなんですよ・・・。研修とザ・ゴールのマンガ(リンク貼る)、連動していてとてもわかりやすい。みんながセコセコ働いても儲からない。ほかの会社は真逆。みんな一回はTOC受講して欲しい。
 
松原さん:でも本当は1回じゃだめ。やっぱり忘れていく。僕は定期的にザ・ゴール、マンガ読み直し、現場見てボトルネック(注3)探しを習慣化している。
 
勝矢:「継続的改善」の実践ですね。
 
松原さん:そうそう。ずっと「継続的改善」やってます。
 

●業績はじめ、どんな変化がありましたか?


松原さん:3年間ずっと右肩あがりです。PQ(売上)もMQ(利益)も。全員で8名。人数も3年間増減なし。残業も減ったし、本当はもっと休みも増やせると思ってる。働く日数・週4 日目指したい。給料・賞与とも全員アップした。みんなに仕事以外の生活も充実させて欲しいと思ってるし、そのためにやってる。だけど、年収は増えたのに残業費が減ったことに不満を持つ人もいて、その当たりの説明がうまくできない。 
 

2023年ファクトリズム:オープンファクトリーで見せて頂いた工場内
 

松原さん:TOC受講してないとトンチンカンになってしまう。多くの人が「手を止めるな!」と言われて育ってきた。自分が手を止めることにも、部下の手が止まってることにもイライラしてしまう。この当たり、今の課題かな。今度の研修(こうばの人事部主催:詳細文末)でギャップ埋めれること、楽しみにしている。
 
松原さん:「サボってる人をどう評価する?」「意味ないのに全力で走るのが本当に良いの?」この当たりの理解や共有が本当に難しい。
 
松原さん:僕は次、営業を強化しようと思っている。新しいことをする時間ができた。僕は元々TOC的な考え方が好き。ロジカルとそうでない人がいて僕は前者で奥本君は後者。研修でゲーム経験したことで一緒に理解し、共通言語で話せる。

●ボトルネックに合わせて投入する


松原さん:ロット数100本を40本にした。段取り替えの回数増えるけど、実際は時間も手間も負担じゃなかった。「まとめ仕事が効率いい」というただの思い込み!在庫が減って、調整効いて、残業減った。そもそもボトルネックと思っていた工程がそうじゃなかった。
 
勝矢:ではなぜ、まとめて作ってたんでしょう?
 
松原さん:かつては納期ギリギリで困ってた。だから予備で多めに作るということで100本作ってたのだけど、100本作るからバタバタしていた。「段取り替えは少ない方が楽」という思い込み。40本なら集中して1日で作ればできるのに、100本になるとスピード落ちてダラダラと時間がかかる。40本必要なら40本でいい。「機械を止めたら儲からん!」昔の教えに縛られてた。

●外注先に、こちらからV(原価)上げる提案をする


松原さん:MQ会計の知識や、「外注先に原価アップの提案する」という事例をヒントにした。

MQ会計は要素法:図形と5つの要素で会計を表現しシンプルな意思決定力を高めます

これまでのV(原価)を900円→1000円、5100円→5500円というように、端数切り上げたり、切りの良い数字にした。わずかなことで、(自社の)利益には影響ない。外注先はとても喜んでくれて、困った時の助け合いや、相談もしやすくなった。今まで良い、対等な関係性になった。
 
松原さん:見えないF(固定費)も下がった。引き取りに来てくれて、納品もしてくれる。運搬費や運搬時間・手間がなくなった。製造業は昔からの慣習が根強く、「下請けから値上げ」ってまず言えない。だからこちらから言ったし、将来的なリスクヘッジもある。外注先は1人社長のところが多く、後継者不足で廃業の可能性もある。以前のV(原価)だと先方が廃業した際、次の外注先探しや原価調整に苦労する。
 
勝矢:TOCの全体最適の実践ですね😊(注4)
 
松原さん:はい。V(原価)アップ、TOCとMGを学んだから出来たこと。とても良かったです。
  
☆ ☆ ☆ 
 
今回のご紹介はここまでです。
 
タカヨシジャパンさんのインタビュー記事は3回に分けて記事が出来次第ご紹介します。 
 
その2.「MG実践編」としてプライシングやマーケティングについて。

その3.「コミュニケーション編」として日常的なことビジョンデザインについて。

 
注釈 
注1・MGとは:マネージメントゲームの略。元ソニー社長室長で株式会社西研究所 所長の西順一郎先生開発の経営シュミレーション研修。製造業をモデルに材料仕入れ→製造→販売の一連を資本金準備の会社設立から始め、5年間の自己資本を競う。採用や設備投資、研究開発や教育、販売能力強化等、社長の実務と決算による会計も学ぶ。http://www.nishiken.jp/
 
注2.3・TOCとは:Theory of Constraintsの略・「制約条件の理論」イスラエルの物理学者・ゴールドラット博士による経営理論。この記事内の研修は株式会社ソフトパワー研究所 所長 清水信博先生 開発のもの。1グループ6工程(6人)の工場経営をシュミレーションする。ボトルネック(流れの一番遅い工程)を知らずに投資する会社と、ボトルネックを活かし利益を向上する会社等を決算含めて体験し、自社のボトルネックを見つける。https://www.softpower-lab.com/
  
注4・TOCの全体最適とは:部分最適ではなく、全体最適で捉える。全体の捉え方は役職や役割、経験によって変わる。実践レベルが上がるごとにズームイン、ズームアウトの焦点を自在に合わせるようになる。

 

●タカヨシジャパンさん主体運営のこうばの人事部主催「製造現場生産性向上セミナー」


こうばの人事部とは:「八尾市のものづくりをもっと身近に」地域の製造業が一丸となって若手人材をはぐくむためにつくられた組織です。

●問題を発見することから始まる「製造現場生産性向上セミナー」合計5回(単発受講可)
開催場所:ものづくりのコンソーシアム・みせるばやお
 
前半:生産性を飛躍的に高める「 ザ・ゴール」TOCゲーム研修
講師・株式会社たくらみ屋 森本繁生さん
11/30(土)13:00-17:00 申し込みフォーム https://x.gd/kEF0V

12/14(土)13:00-17:00 申し込みフォームhttps://x.gd/Q9diu
みせるば会員6000円/一般12000円(各回1名)

後半:原理原則に基づいたカイゼンの学び
講師・大阪工業大学教授 皆川健多郎さん
2024年12/25(水),2025年1/21(火), 2/4(火)13:30-17:00 申し込みフォームhttps://x.gd/doBMR
みせるば会員5000円/一般8000円 (3回セット1名)

●たくらみ屋のTOC公開セミナー


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