【お題】アウトドア×コーヒーのように、アウトドア×◯◯の商品を企んでください。──ヒャクマンボルト代表・サカイエヒタさん
今回、講師を務めるのは、コンテンツ制作プロダクション・ヒャクマンボルトの代表を務めるサカイエヒタさん。
記事、動画、Webサービス、SNSコンテンツ、D2C事業など、アウトプットの形にとらわれることなく、時代の変化に適応しながら、ユニークな企画を生み出してきました。
「僕はライターをやっていたときもあれば、デザイナーやイラストレーターなど、アウトプットの形にこだわりのない人間なんです。だからこそ根本の企画の部分を、人を面白がらせたい、驚かせたい、社会の役に立ちたいという思いを原動力にしてやってきました」
そんなサカイさんがこれまで企画してきたのは、たとえば、失恋するとカット代が無料になる「失恋美容室」。
なぜカット代が無料なのかと言えば、美容師がお客さんから失恋エピソードを聞き、それをヒャクマンボルトが企画ネタとして買い取って、美容師にお支払いする仕組みです。単なるキャンペーンではない新しいビジネスモデルとして注目を集め、国内外のテレビ番組でも取り上げられるほど広がりを生みました。
それから、5種のロケーションにマッチするアウトドア専用のコーヒー豆「LOCATION COFFEE」。
アウトドア向けの商品として売り出されるコーヒーは世の中に少なくない中で、単に「アウトドア×コーヒー」の掛け合わせではなく、「アウトドア×コーヒー×ロケーション」と環境が与える味覚の変化に注目し、「ロケーションによって違いを楽しめる商品」を企画しました。
「企画しようするとき、まず目の前には課題があると思っています。その上で僕にとっての企画とは、企画に参加する人が、課題解決すること自体を楽しく、ワクワクするものだと感じさせること。そのためにアウトプットの形を最初から決めてしまいたくないし、一手二手とやることが増えてでも、企画に乗っかってくれる人が増えた方がいいと思っているんです」
そんなサカイさんが今回、学生の方々に企んでほしいと、ヒャクマンボルトの事業「LOCATION COFFEE」にちなんで考えたお題がこちら。
企むヒントについて、「コーヒーのように身近にあるものをアウトドアという環境に持ち込んだとき、アウトドアならではのメリットが見える商品になるといいですね」とサカイさん。
アウトドアにこんなものがあったらいいな、と考えること自体が楽しくなるような視点で挙げてくれたヒントは、たとえば、こんなこと。
◎「アウトドア×お米」
無洗米で1合パックになっていて無駄がない。それでいて、お米マイスターが監修している「自然の中で食べると美味しいお米」のような商品があったら、家では味わえない美味しさを体験できるかも。
◎「アウトドア×絵画」
一般的にアウトドアには無関係とされている絵画などを持ち込んでも、壁に飾っている絵と自然の中にある絵を鑑賞するのとでは全然違うので、面白いかも。たとえば、雪の中に「春の絵」を持ち込んでみたら、環境がどれだけアートに侵食してくるのかを感じられそう。
提出する課題の形式は、文章でも、写真でも、動画でもOKです。アウトプットの形よりも、サカイさんが大切にしてほしいと思うものがあります。
「企画する人って、芯の強さとか強いこだわりがないとダメなんじゃないかと思われがちだけど、僕自身は悪く言えば飽き性で、世の中にあるいろんな“面白いもの”に気が移りがちなんです。だからこそ自分の中にストックしてきた面白いと思えるもの同士を掛け合わせたりして、企画してきました。ひとつのことに長けているとか、強いこだわりがあるとか、そういうものがない自分をマイナスに思う必要はなくて、むしろどれだけたくさんのものを愛せるか、リスペクトできるか、面白がれるかが、企画する人には大切だと思っています」
突き抜ける何かを持ってなくていい。いろんなものを面白がれる才能を、ぜひこの機会に発揮してみてほしいです。
応募フォーム
①「アウトドア×〇〇」の〇〇を埋めて商品を企画してください。
②〇〇をアウトドアで楽しめる形に置き換えた商品について、文章や写真や動画など、あなたのアイデアの魅力を最大限に引き出す方法で紹介してください。