2刀流「建築家/法律家」 〜50代からのプログラマー〜

行政職員としての建築基準法

平日は、地方自治体の建築職員として働いている。
違反建築物、違反じゃないけど倒壊しそうな建築物。
バシバシ行政指導している。
最近は、庁内の法務官とよく打ち合わせをする。
法務官とは、現役バリバリの弁護士のことだ。
内容は主に、建築物に関する指導、助言、勧告、命令だ。
ときには告発まで話が及ぶ。
要は、相手に対する不利益処分の根拠の確認だ。
相手(法務官)は、ガチの法律家だ。
でもこっちはゴリゴリの技術者だ。
ときどき違う法律の話をしている気がする時がある。
まあ、それも楽しい。

建築家としての建築基準法

20年以上、設計事務所で建築家をしてきた。
建築基準法とは、要は技術書だ。
法治国家で家を作るときの指南書だ。
ときにその法律が、やりたい設計に立ちふさがる時もある。
何度も戦った。
破れたことも数しれず。
でも楽しかった。
「お金と時間があれば、もっと良い設計ができるのに。。。」
これは嘘だ。
今思い返せは、お金や時間がないプロジェクトのほうが楽しかった。
役所に何度も足を運び、建築主事と侃々諤々やったプロジェクトの方が楽しかった。
法律に対して、なんの問題もなく、優等生的な建築は、魅力に欠ける。
個人的な見解だが。

「建築家」と「法律家」

巷では、老朽化した危険な建築物が増えてきている。
所有者には、平日に公務員として、危険だと行政指導している。
その一方で、このボロボロの家屋を、どうやって改修するか興味がある。
というより、それも自分の仕事だと感じる時がある。
だから休日は、建築家として、所有者や業者、時には近隣住民と一緒にどう治すかワチャワチャやっている。これが楽しい。
最初はみんなびっくりする。
自分で行政指導した建築物を自分で是正しているのだから。
平日は法律家として是正指導。
休日は建築課として改修工事。
そんな2刀流案件も、最近3件目を終えることが出来た。
無事是正完了。
現役の公務員だから、もちろん完全無報酬だ。
日本一コスパの悪い建築家だ。
周りから、独立したほうが合ってるよ。と言われる。
だが日本一安定した職場に勤務しているからこそできる趣味だ。
収入が不安定な設計事務所を経営していたら、とても出来ない趣味だ。
ただこっちが忙しいと、なかなかプログラミングを学習する時間がない。
欲張りかな?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?