顧客発見ってなんやねん。

まず大事にしなければならない、4つの質問

・顧客が解決したい課題を特定できたか?
・顧客のニーズを自社製品で解決できるか??
・ビジネスモデルは継続可能でかつ利益が出るモデルか?
・製品を売り歩くのに十分なだけの学習を終えているか?

顧客発見の一般的な達成目標は、「創業者が描いた、自社のビジネスモデルや市場、顧客に関する仮説を事実に変えること」と言う一文に集約される。

自社の製品を繰り返しかつ段階的に、大勢ではなく少数の人たちに向けて開発する。それどころか、自社製品に顧客がいるかどうかがわかる前に製品の開発を始める。

多数ではなく、少数の顧客のための製品を開発する。

スタートアップにおいては、最初の製品はメインストリームの顧客の要望を満たすように設計されていない。
最初の製品リリースの段階でメインストリームの顧客が必要とするすべての機能を満たす製品を開発できる費用的・時間的な余裕は、どのスタートアップにもないのだ。

成功するスタートアップでは製品を繰り返しかつ段階的に開発することに集中し、初期の段階において自社のビジョンを高く評価してくれる非常に少数の顧客グループに営業努力を集中することで、この難問を解決してる。
スタートアップはこの少数の「ビジョナリー顧客」のグループから、後続リリースに加える昨日を決めるのに必要なフィードバックを入手する。

未完成で十分に検証されていない製品の良い話を広めてくれるだけでなく、実際に買ってくれるようなビジョナリー顧客を表す新しい言葉。。。
『エバンジェリストユーザー』

エバンジェリストユーザーは、スタートアップの製品やサービスを採用するというリスクを取ってくれる特別な顧客である。
彼らがそうしてくれるのは、スタートアップが提供する製品が自分の直面している重要な課題を解決する可能性があると知っている上に、購入する予算があるからである。

<エバンジェリストユーザーであることを表す要素>
(1)顧客は課題を抱えている。
(2)顧客は自分が課題を抱えていると理解している。
(3)顧客はソリューションを探しており、探す機嫌も設定されている。
(4)課題が深刻であるため、顧客はソリューションを自社開発した。
(5)顧客は課題解決のための予算をすでに計上、もしくはすぐに獲得可能である。

これらの特徴は顧客の苦悩を測るための指標となる。
4番目か5番目の区分の顧客のみがエバンジェリストユーザーになり得ると言える。

『あなた方のような旅行者がより楽しめたり、こんな課題を解決できるサービスを作りました。』

エバンジェリストユーザーからはフィードバックを得ることができ、最初の販売先となる可能性が高く、他の人たちにあなたの製品のことを話し、あなたのビジョンが現実のものであると触れ回ってくれる。
このような顧客に出会えた場合は、自社のアドバイザリーボードに加わる可能性のある専門家として、(頭のなかにある)リストに加えることを忘れないようにする。

ビジョンに基づいて開発を開始する。

会社は、自社の初期の顧客が誰であるかも、彼らが要望する仕様もわかっていない。
対処案の一つとして、顧客開発部隊が初期顧客を見つけるまでの間、製品開発を一時停止することが挙げられる。

より生産的な方法は、創業者のビジョンと経験に基づく機能リストに従って製品開発を進めることである。
そのため顧客開発モデルでは、創業チームは製品を使用通りに開発して、自社が定義したそのままの製品を購入してくれる顧客を探し出すことが求められる。そしてそのような顧客を見つけてから、顧客のニーズを満たすように初期リリースの製品をカスタマイズする。

スタートアップの最初の製品に関して顧客に会う目的は、製品改良のために機能への要望を集めることではない。
『自社ですでに開発を進めている製品の顧客を見つけることなのだ』

顧客開発モデルでは、機能要求は当然ではなく、例外なのだ。
そうすることで、最初の顧客向け製品出荷を遅らせ、製品開発チームメンバーの頭を変にさせるような、果てしなく続くしよう要求リストの山を避けることができる。

顧客開発の仕事は、製品開発に遅れずに会社が顧客に関する知識を獲得できるようにし、製品出荷開始の日までにお金を払ってくれる顧客を保証することである。

また、重要な副次利益は、顧客開発部隊が自社組織の中で積み上げる信頼である。
製品開発部隊は顧客のニーズや欲求を理解している部隊とやりとりを行うことで、製品の機能や変更の要求が上がってくるたびに眉間にしわを寄せる必要がなくなり、要求が顧客のニーズに関する深い理解に基づいていることに理解を示すようになる。
顧客開発チームが初期顧客のニーズの本質を発見する度に、製品開発部隊に価値あるフィードバックがもたらされる。
このような顧客開発と製品開発の同期のための打ち合わせを実施することにより、顧客から得られた重要な情報がこの先の製品開発に確実に反映されるようになる。

<まとめ>
幅広い顧客層に対して製品開発をするMRD手法とは全く対照的に、成功するスタートアップの最初の製品リリースは「お金を払ってくれる最初の顧客に対してのみ必要にして十分」であるように設計されている。
顧客発見の目的は、キーとなるビジョナリー顧客を見出し、彼らのニーズを理解し、自社製品が解決可能な課題に彼らが喜んでお金を支払うのを確認することである。
一方で、あなたは自分の当初のビジョンに基づいて製品開発を開始し、自社のビジョナリー顧客を利用してそのビジョンに市場性があるかどうかを検証する。そして学習結果に基づいて自分のビジョンを調整する。

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