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自分らしく生きるために、人の役に立つことから始めよう

自分らしく生きていくための大事なポイントは、自分にできること・価値・才能を使って人の役に立てているかどうかです。

それは、言い換えれば「きちんと仕事になるのか」ということとも同じです。自分ができること・得意なこと・好きなことが人の役に立つと喜ばれ、今の資本主義のルールの中ではその価値が“お金”として交換されています。

仕事論やお金論のようなところになりますが、まずはお金が生まれる前のところから考えてみましょう。

お金は本来「交換の指標」だった

自分の身近にあるもの、例えば海の近くに住んでいる人であれば、貝を拾ったり魚を獲ったりして自分が食べる分以外のものを他の人に提供する。山に住んでいる人であれば、どんぐりなどの木の実やキノコ、鹿などを獲って交換する。

つまり、自分が持っているものや自分が住んでいるところでできることの中で、人が欲しいと思うものを持って行って交換をしていたのです。

もともとお金は貝殻から始まったと言われていますが、交換をより便利にするために“通貨”というものが生まれました。

要するに、本来お金は「交換の指標」として存在していたのです。

では、一番大事なことは何かというと、自分自身に何か差し出せるものがあるかどうかです。


“自分らしさ”は誰一人として同じではない

私は現代において、自分らしさ・自分が得意なこと・興味のあること・自分が好きだと思えることが、人に差し出せる価値を生んでいると考えています。

前職も含め本当に多くの人と1対1でお話をする機会をいただきました。人材教育系の会社にいたので「あなたの人生の目的は何ですか」という話を特によくしていました。

さらに言えば「あなたはどういう人なのか」「どういう風に生きていきたいのか」と聞いていました。

今ではすごいことをしていたと思いますが、「はじめまして」の会話のおよそ5分後には「あなたの目的は何ですか」などと聞いていたのです。
それも24、25歳の頃に。

当時は自分にとって仕事であり、興味のあることでもあったので当たり前に聞いていましたが、思い返してみると結構な割合で「急に何を言い出すんだ」と驚かれていたのではと思います。

このように、私は目的やその人らしさのようなものによく触れていたと思います。

その時に気づいたのは、誰一人として同じ人がいないということです。当たり前ですが、“その人らしいもの”は誰一人として同じではありません。


自分という存在は「特異で個性に溢れた生きもの」

自分という存在や自分と近しい人とだけ比較していると、似通っていることもあります。また、自分のことなので特別なものがあるようには思えないかもしれません。

しかし、地球や国など大きな単位で見ると、自分という存在は非常に特異で個性に溢れた生きものであると思います。

それは、私が多くの人と直接話をしていく中で感じたことでもあり、そこが見過ごされている価値なのだと感じます。

その一方で、”自分らしさではないこと”が認められてきたということもあると思っています。

例えば、学校では人と同じことができることが評価されています。ところが、いざ社会に出た時には「違いを作れ」「個性を出せ」などと言われ始め、「急だな」と思ったのです。その時に”自分らしさ”というものを改めて考えるようになりました。

「どうやって見つけたらいいのか」「どう発揮していったらいいのか」ということを考えていました。


身の回りの人から始めてみよう

シンプルに自分が「やりたいな」と思っていること・得意なこと・少しでもできること、何でもいいので身の回りの人の役に立ってみることからスタートするといいと思います。

例えば、私の妻の近藤麻理恵は“片づけコンサルタント”と名乗り、19歳から仕事をしています。

もともとの経緯をお話すると、彼女が大学生になった時、周りに一人暮らしの友達が増えました。

5歳から好きな片づけを続けていた彼女は「お願いだから片づけさせて」と言って、友達の家に片づけをしに行くようになりました。私の周りにはそのような友達はいませんでしたので、「自らお願いして片づけに行くってどういう人なんだ」と思いました。

実際に友達の家に行って片づけをすると、もちろん部屋はきれいになり、友達はとても喜びます。そうするうちに口コミで評判が広まり、「こんまりちゃんが遊びに来ると、とてもきれいになるらしい」と噂になっていきました。

そして知らない人からも「お金を払うから来てほしい」と言われるようになり、徐々に仕事になっていったのです。

これは非常に変わった例であり、極端かもしれませんが、人に喜ばれる、役に立つ価値が作れるようになった時に、「お金を払ってでもお願いしたい」という人が生まれるようになるのです。

つまり、誰かの役に立てるものを自分の中から見出して使っていくというのが、シンプルに考えた時に仕事や生きていく上で重要なポイントなのです。

それがさらに、”自分らしさ”や”自分の強み”に基づいているとハッピーです。

自分が「やりたい」と思っていることが「お願いしたい」人の役に立ち、それが仕事にもお金にもなり、きちんと循環していく。

とてもシンプルに言えば「人の役に立つことをする」というのが、楽しく生きていく上での一つのポイントだと思います。

それを難しく考えてしまったり、いろいろな方法や戦略があったりしますが、私は常に“そもそも論”に戻ることが大事であり、それが一番パワフルだと思っています。

自分らしさを活かして人の役に立つことから始める。

相手にとって何が喜ばれることなのかを改めて意識して1日を過ごしていただけたら幸いです。


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