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「目的に立ち返ること」の重要性

日々多くの方の相談に乗っていると「つまるところ目的なのだ」と強く実感します。今回は「目的に立ち返ることの重要性」についてお話したいと思います。

“目的”と“目標”の違い

皆さんは、“目的”と“目標”の違いを理解していますか?改めて確認してみましょう。“目的”が、今回のお話の大事なポイントです。

目的
向かうべき方向性であるゴールのイメージや、なぜそれをやるのか

目標
目的に向かうため、何日、何時まで、どのくらいやるのかという期間、数値や数字などを測れる状態にしたもの

なぜ目的が大事なのか

世の中には、法人、グループなど、さまざまな単位の組織があり、組織は「目的を果たすため」に存在しています。そして、目的は組織や個人によって違います。

例えば、私の場合「自分らしく生きていく人を増やしたい」ということが人生の目的です。そのため、私の活動や行動、仕事やプライベートにおいても、「自分らしく生きていく人が増えるかどうか」が、全ての行動の源、目的にあります。

上場企業の場合、創設者の思いがあり、その目的を果たすために組織を作ります。そこからきちんと利益を上げて、株主への還元をしていきます。NPOの場合、利益を追求しない組織であったとしても、そこには集っている目的があるでしょう。

「日々自分自身が何をしているのか、何をすればいいのか」ということを考える時に、常に立ち返るべきポイントは目的なのです。


目的に対して、「今、行っている行動は効果的なのか」を常に振り返る

「何のために」「誰のために」「なぜ行っているのか」を何度も振り返ります。何度も振り返りの時間を設けましょう。

なぜなら、「目的に対して今、行っている行動は効果的なのか、そこに向かっているのか、近づいているのか」を確認する必要があるからです。目的に対して今、行っている行動が効果的ではない場合は、その行動を止めるという選択もあります。

「目的が何か」ということを理解する

私がプロデューサーとして関わる時に一番重視しているのも、「目的が何か」を理解することです 。

まず、プロデュースされたい人が目指しているもの、どういった世界を作っていきたいのか、どういった未来を描いているのか、という目的を確認します。目的に対して自分が共感できるなら、プロデューサーとして関わらせていただくでしょう。

仮に、目的を聞いた上で「その目的であればきっと自分ではないほうがいい」と思った場合は、関わらない選択をすることもあります。そのぐらい目的は大事なのです。


人はやるべきことに集中していると、本来の目的を忘れてしまう

完全に忘れているわけではないのですが、「あれ?今、何でこれをやっているんだろう」という時がありませんか?

私ですら、日々いろいろな事を行っていると、目的がぼやけてしまっていたり、ズレてしまったりする時があります。

だからこそ、その都度「これは何のためにやっているのだろう」「誰のためにやっているのだろう」と目的を振り返る時間を設けています。


私の目的の振り返り方法

私の場合は、パソコンか携帯のメモ帳機能を使って、今の自分がやっていることを全て書き出します。

最初に、『目的』という項目を作り、「今、自分が一番何を成し遂げたいのか」ということを書き込みます。次に、『理由』という項目を作り、「それをなぜやりたいと思っているのか」ということも言葉にして書きます。最後に、『ゴールイメージ』という項目を作り、「達成された時の状態はどんな感じなのか」を書き込むのです。

一度書いたものを見直すことも大事です。しかし、私が重要視することは「改めて、今の自分がどういう言葉で目的を認識しているのか」ということを、ゼロから書き出してみる工程にあります。


「今、自分が何を目的としているのか」を明確にしておく

書き出してみることによって、書き方や捉え方など、意外と自分にとってしっくり来る言葉が毎回違ってきます。私が目的を振り返る時には毎回新しいメモ帳を作って、その都度書き出します。

以前のメモ帳と見比べると、「ちょっと考え方が変わってきたな」と思う時もあります。それはいろいろなことが進行し、その間に出会う人や読んだ本で新たな知識を得て、社会情勢も変化していくからでしょう。私は考え方が変わってしまうことはいいと思っています。

ただ、その時点で「今、自分が何を目的としているのか」ということを明確にしておくことが大事です。

ゴールイメージに合わせて、予定を具体的に決めておく

目的の振り返りをする時、最後に「ゴールイメージを書き込む」と説明しました。

まず「目標はいつまでに、どのように叶えたいのか」を書き込みます。次に、「達成するために何をする必要があるのか、今していることであれば進捗がどうなっているか」を書きます。

この時、まだ取り込めていないことや、できていないことがあれば、「達成するために連絡する、調べてみる」行動をあぶり出すのです。そして、「この日に連絡する、この時間に調べてみる」と具体的に予定を決めてしまいます。

そうすると、予定日に「そうだ!この日に連絡するんだ」と思い出せるでしょう。「未来の自分に対して、先に約束を入れておく」がオススメです。


今、改めて目的に立ち返ってみよう

組織や個人は「目的を果たすため」に存在しています。そのため、「自分自身が何をしているのか、何をすればいいのか」ということを考える時は、常に目的に立ち返る必要があります。

あなたの目的は何でしょうか?

誰のために、何のために、なぜ生きているのか、なぜそれをやりたいと思っているのか、ということを明確にしてみましょう。



(執筆/構成:中村綾)

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