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羅針盤

早いもので、もう社会人3年目に突入しようとしています。みなさんはこの一年、どんな変化があったでしょうか。

僕はというと、和歌山からミャンマーに移り住みました。だいたいこの説明をすると「え?何?ミャンマー?何言ってるかよくわかんないんだけど?」みたいな反応を両親も含め関係各所からいただいておりました。突拍子もなく訳のわからないところに行くのは、僕としては定番のムーブなので、いい加減慣れてくれやと辟易しています。

人が変われば環境も変わるとよく言いますが、良くも悪くもこの言葉はその通りです。居場所を変えて開花する人も中にはいるでしょうし、変えてもいまいちパッとしないというか、何かしら停滞感が漂ってしまうケースもあると思います。そして、僕の一年を振り返ると、後者だったかなと思います。ならばこの問いを思い返してみようと。

自分の人生が前に進んでいるという感覚はあるか?

改めて自分は何に向かっているのか、今際の際に立つ時、何ができていれば幸せな人生だったと笑顔で言えるのか、再び考えてみました。そうすると、2つのテーマと1つの価値観が浮かび上がってきて、自ずと迷いも晴れた気がしています。

なので、自分の羅針盤とするためにも、今日は少し僕の人生のテーマと価値観を書き記したいと思います。

人生のテーマ①
幸せな家庭を築く

なんだかんだ言ってもこれが一番優先度が高く、これができていなかったら死ぬ時に間違いなく後悔すると思います。というのも、僕が子どもの頃から両親の仲は悪く、母親と父親がまともに話しているのをほとんど見たことがない。

お互い愛し合っていないのは目に見えていて、土日の食卓を家族で囲む時間はずっと居心地が悪かった。2人が僕と妹を大切に想っていてくれていたのはわかっていましたが、その2人の間にはどうしようもなく分厚い壁があり、僕が中学校に上がる頃には父親は気づいたら単身赴任していて、そのまま僕が大学一年生の時に離婚しました。

これは僕にとって相当のコンプレックスのようです。皮肉にも金曜の夕方にはクレヨンしんちゃんの野原家という、こうあれたら良いなという理想の家族像を僕に突きつけてくる一方で、それを毎週楽しみに見る僕を取り巻く環境は、文字通り鏡写しでした。

それを拗らせたまま26歳になろうとしている僕は、今でも「休日のショッピングモールで父と母の手を真ん中で繋ぐ子ども」のイメージにとてつもない憧れがあります。「家族旅行」とか「小さい頃の両親の思い出」を聞くと、胸の奥がざわざわします。それは僕の心にはないものだから。

そしてないものは作るしかないのです。気づけばもう家庭を作る年齢にもなった昨今、自分にとってのその大事さは、歳を経るたびに強く強くなっていっているような気がしています。

何をかなぐり捨ててでも、僕はこれを成し遂げられなかったら死んでも死に切れません。それくらい僕にとってこれは重要なことだと、この歳になってようやく気付きました。

人生のテーマ②
途上国に恩返しをする

恩返し、とは自分が提供した価値を誰かに届けることです。価値とは、まだその人がやっていないこと、やっているけれどできていないところに対して、自分が意味のある何かを提供することだと思っています。僕はこれを、今の自分を形作ってくれた途上国にしたい。

学生の時、何の力もない僕たちが団体として体をなして活動をできていたのはひとえに現地の方の協力があってこそで、今もその重要性は仕事をしながら感じています。「僕ができないことを現場の人がやってくれる」わけで、僕は途上国から価値を提供してもらっているわけです。他にも、今の僕の考え方だったり人格に大きな影響を及ぼしたのは、途上国で過ごした経験がとてつもなく大きいなと感じています。

だから僕はそれがどんな形であれ、彼ら彼女らに還元していきたいと思っています。何がベストなのかはこれから探っていけないといけません。たとえば、起業するのか。それとも会社に入ってマネージャー的な動きができていれば良いのか。自分が持っているできることリストをもとに、どう価値を提供するのがベストか?一生問い続けないといけません。

ただ、どんな理由があろうともここの軸がブレることはないと思うのです。カンボジアで感じた無力な僕たちを手助けしてくれた現地の通訳の方。あのとき、僕はお互い与えて与えられてこの世界は回っているんだなと、その時は言葉にできていませんでしたが感じました。

だから、どう価値を提供するか、今自分は価値を提供できているか、できていないなら、何を変える必要があるのか、ずっと問い続けなければいけません。それが、僕の人生のテーマに繋がると思うから。

生涯を通じて貫きたい価値観
自分の人生を創ってくれた人に恩返しをする

最後に、少し大きな話になりますが、僕が人生を通して大事にしたい価値観について。これも、やはり恩返しになります。ただ対象が少し異なって、親、友達、上司、お客さん、全て自分の人生に関わる方への恩返し•恩送りをする、というマインドはどんな行動•決断をするにしても大切にしたいと思っています。

僕は空っぽのまま大学に進学して、たくさんのことをたくさんの方に教えてもらいました。途上国の人だけでなく、先生であったり、友人であったり、本当にたくさんの人たちです。そして、自分がそうやって出会った人たちは必ず何かしらの形で自分の人生に影響を及ぼしています。

僕が出会ったすべての人は、間接的にかも知れませんが、僕が右に行くか左に行くか、何を選ぶかなど、今の自分を形作ってくれた人たちです。なので、今の自分を作ってくれたその人たちに感謝•敬意の念を忘れてはいけない、というのが自分が考えていることです。

仕事仕事の毎日、気づけば忘れてしまっている大切なことをここに記します。迷ったときは、見返して再び歩みを進められる羅針盤になるように。

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熊谷拓己
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