Canon EOS C70 と SONY FX6 ― C70購入に至った理由
2024年9月10日、EOS C80が発表されましたがそちらの話はまた今度。
前提として、私は現在Canon EOS C70を所有しており、SONY FX6は必要な案件ごとにレンタルして使っています。 主な使用現場は企業VPやWEB-CFとなります。チームの構成としては比較的少人数な現場が多いです。
また、スチルの機材もずっとCanonを使ってました。
私がC70を購入したのは、2021年1月ごろで、その時点ですでにFX6は発表されていました。
まだこのときは、R5を購入しておらず、5D Mark IVをスチル機のメインで使用していたので、Eマウントに移行しようと思えば、移行できるタイミングでもありました。
そろそろちゃんとしたシネマカメラを1台持っておきたいな、というタイミングでもあったので購入を検討していく中でFX6とC70が浮上してくるのは当然のことでした。
結局、2台の仕様を比較していくなかで、以下のポイントにおいてC70を購入する流れとなりました。
C70のほうがコンパクト
これはリグ周りの構成にもよるので、絶対にとは言えないですが、少なくとも私の使う現場ではコンパクトです。
また私の現場ではスチルの機材も持っていく場合が多く、少しでもバッグへの収まりがいいほうが使い勝手がよかったのです。
また仕様を調べていく中で発見したこととして、FX6の場合、外部マイクなどをXLRや3.5mmの端子に接続して音声を録音するには必ずトップハンドルを使用する必要がありました(ボディ内蔵のメモ程度に使用するマイクは別)
ちなみに、私はC70のトップハンドルさえほぼ使用していないです。
RFレンズがとてもよかった
どちらのカメラにしたとしても、確実に24-700mm F2.8と70-200mm F2.8は購入するレンズになります。
そんな2本をそれぞれのマウントで比較した結果、RFマウントのほうがコンパクトで寄れるという結果でした。(購入時点で)
寄れるっていうのは私の中ではとても大事で、もちろんマクロレンズを使えばいいって言われればそうなんですが、少しでも機材を減らしたい現場で、あと一歩寄れるレンズはかなり大事です。
あと、賛否両論ありますが RF 70-200mm F2.8の驚異的な全長の短さは、なんといってもカメラバッグに縦向きに入れることができる70-200mmとして、めちゃくちゃありがたいです。ただムービーの観点からの話をすると、インナーズームではないのでズームさせることで前後バランスが変わってしまうのは痛いところです。
24-70mmに関しては、こちらも賛否両論あると思いますが、RF 24-70mm F2.8に手ブレ補正機構が搭載されているのもポイントが高かったです。
特にC70にはセンサーシフト式手ぶれ補正が搭載されていない(電子補正のみ)のでちょっとした手持ち撮影のシーンで、少しでも手ぶれ補正が使える点もポイントが高かったです。
それぞれのレンズの比較はこちらから
DGOセンサー
FX6にはDual Base ISOがあり、これもかなり後ろ髪を惹かれる点ではあるのは間違いないです。ですが、購入前の案件でC70をテストした歳にISO 1600は問題なく使用でき、ISO 3200も条件や後処理でどうにかなりそうということがわかっていました。 おそらくC70にDGOセンサーが搭載されていなかったら、ここはかなりFX6に気持ちが傾いていたかもしれないです。
そんなDGOセンサーですが、たしかにダイナミックレンジがかなり広いと感じます。あとハイライトロールオフも個人的に好みな感じになります。
厳密に比較したわけではないですが、現場で使用していてFX6ならあと半段から1段絞らないと、背景とのバランスが取れないというシーンでも、C70であればなんとか絞らずとも(結果シャドーエリアがより残る)撮影できている印象です。
今になって思う、FX6のここが羨ましい
FX3がある
みんな使っているんじゃないでしょうか? FX3。
私も現場によってはFX3をレンタルする場合がありますが、小さくていい。
個人的には、直接の比較できる対象がCanonにあるか?と言うと無いように感じます。 それほどFX3があるのは羨ましいです。
電子式可変NDフィルター
あと半段絞りたい!、 1段絞りたい! あぁ絞ってしまうとND2段分動かさないと… あーーーどうしよう。 0.3のNDフィルター持ってきてない! ということがC70ではあるのですが、 FX6だとダイヤルをぐるんぐるん回転させるだけです。
とはいえとはいえ 実際3年ほど使ってみてどうか?
その後、予定通りEOS R5を2台導入し、いまはR5 Mark IIの入荷を待っている状態です。
もちろん結果的にはC70にして良かったと思ってます。
なにより、購入時にはまさか出来るようになると思っていなかった内部RAW収録がなんとSDカードに記録出来るようになってしまいました。
最高です。
とはいえRAW素材に対しては、ちゃんとノイズリダクション・シャープネスの処理をする必要がありその分ポスプロでの時間もかかってしまいます。
普段の現場では、基本的にRAW収録としながら、長尺になるインタビューシーンなどは、XF-AVC(MPEG-4 AVC/H.264)で収録することが多いです。
RAW収録に関してですが、できればDCI 4KだけではなくてUHD 4Kにも対応してもらえるとさらに嬉しいです。
RAW収録にするとDCI 4Kになる、 大体の完パケは16:9、なにが起こるかというと現場でアングル決める際に、いちいち「左右ちょっと切れます」だったりマスクを設定して上げる必要がでてきます。
あとこれはあとから発覚したことですが、 Small HDのCine 5(おそらく他のモニターも)は、 DCI 4KをHDMIで受けると正常に表示できなくなっちゃいます… なんてこった。
なのでせっかく使いやすいモニターなのに、1080pで入れて上げる必要が….
以下、C70で実際に組んでいるセットアップです。
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