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takumiの家づくりコラム~窓の話

こんにちは。

建築コンサルタントのtakumiです。


新年、少し時間ができましたので、久々に記事の更新をさせて頂きます^^


今回は「窓」のお話。


いつも窓の話、してますやん~って言われそうですが、、、


日々、間取り診断や家づくり相談の対応をしておりますと、年々、「窓」の比率が少なくなっている気がしております。

各々の間取りで窓が少なくなるというよりは、「窓は極力いらない」派が少しづつ増えてきている感があるんですよね。


それはまあ、人それぞれで良いわけですが、窓の役割をもう少し理解した上で間取りプランは決定する方が良いと思います。

窓のデメリットとメリットの整理

まず、窓が多いことのデメリットは、


・断熱性能が悪くなる

・耐震壁が配置しにくくなる

・外からの視線が気になる(プライバシー性の低下)

・防犯面で不利になる

・工事費が高くなる

・掃除が面倒臭い(維持管理面)


という感じでしょうか。

結構ありますよね。



しかしながら、窓のメリットが大きいので窓を極力無くすというのはとても危険なんですよね。

窓のメリットは、


・光をとり入れる(採光、明るさ)

・外気をとり入れる(風通し、自然換気)

・開放感を得る(景色を見られる、屋外を感じられる)

・排煙ができる(火災時)

・脱出できる(災害時などの避難)


という感じです。


見て分かるように、一つ一つの役割がとても重要ですよね。

窓のメリットというより、窓の大切な「役割」です。


まず、一つ目の「光」に関してはほとんどの施主さんが「明るい部屋」を希望されていますが、

二つ目の自然換気については、換気システムに頼ることで「窓は開けない」方が増えているのが事実です。


もちろん、真冬の雪がちらつく季節や、真夏の熱風が入ってくる日は別としてですが、風を通さない人って、増えているんですよね^^;


悪くは無いんですが、換気システムでの換気って微力ですから、空気の入れ替えにはすごい時間がかかります。


人様のお宅におじゃました際に、なにか凄く「そのお宅の匂い」を感じることがあると思いますが、しっかり換気をしていないと、匂いってすぐに内装に染みついていくものですからね。 

人の匂いや食べ物の匂い、などなど。


窓の無いトイレやお風呂もありますが、これも要注意です。



よく、お店のトイレや公衆のトイレで窓がないこともありますが、やはり窓換気ができないトイレは臭いが染み付いていて、「ツーン」としたキツい臭いがあります。


あと、四つ目の「排煙ができる」というのも見逃せません。

火事をおこしてしまうと、一酸化炭素なと有毒なガスを含んだ煙が発生します。


大きな火になるとすぐに逃げるべきですが、初期ですと窓を開けて有毒な煙を屋外へ出す必要があります。


その際には小さな窓では役にたちませんから、できるだけ高い位置で大きく開く窓が必要になります。


また、五つ目の「脱出できる(災害時などの避難)」というのも重要です。


家だけでなく建築というのは、災害時にスムーズに避難できることを考えますから、できるだけ「二方向避難」という考えを用います。


法的(建築基準法)に、二方向避難が求められる規模・用途もありますが、一般の住宅では法律上、二方向避難は必須ではありません。

そのため、窓の数も少なくして小さい窓ばかりの「玄関ドア」からしか避難できない家というのもできあがってしまいます。


四つ目の「排煙」や五つ目の「避難」は、滅多にない災害時のことで、無いに超したことはありませんが、発生した場合は命に関わる安全性を左右する要素となってしまいます。


まとめ


窓にはデメリットも多くありますが、大きな役割がありますから、むやみやたらと減らしたり、小さい窓ばかりにするのは危険なこともあるわけです。


家づくりはメリットとデメリットのバランスを図りながら進める必要がありますから、情報を取り入れながら進めましょう!


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