リビング階段のデメリットはこんなにある~何となく良さそう、では失敗します!
こんにちは。
建築コンサルタントのtakumiです。
本日は、多くのマイホームに採用されスタンダードとなりつつある、「リビング階段」についてお話しようと思います。
リビング階段といえば、
「リビングを通らなければ2階(子供部屋)へいけないので、子供の帰宅がわかりやすい」
「リビングと2階が一体的な空間になる」
「行き来がしやすい」「家事が楽そう」
というような意見がある、人気のある形式ですね。
しかし、デメリットにも注意しておかないと、「やめておけば良かった」という方も多いものです。
デメリットは、、、
◆冷暖房効率が悪くなる
よく言われることですね。
階段を通して、2階の空間と繋がるわけですから、冷暖房をかける体積が多くなってしまいます。
もちろん、全館空調ならそれほど気にすることもありませんが、エアコン等の居室のみの冷暖房なら、結構、影響は大きいものです。
冷房と暖房を比べると、圧倒的に冬の暖房効率が悪くなります。
暖かい空気の比重は軽くて上に上がろうとしますから、せっかく暖めようとしても、先に2階の暖気が逃げてしまいます。
冷暖房効率を改善するには、階段の手前に「ドア」をつけるのが一番良い方法です。
ただ、間取り的に付けられない場合は、カーテンやのれんでも、マシにはなります。
ドアは階段の下が最適ですが、階段の上でもつけないよりはだいぶ良くなります。
また、「床暖房」は輻射熱により、冷える床付近から優しく暖めてくれますから、リビング階段や吹き抜けのある家には重宝しますね。
このように、暖房の効率はよく考えないといけませんが、その点、夏季の冷房はまだマシです。
暑い空気が2階へ逃がせますから、1階のリビングは冷房が効きやすいんです。
しかし、2階は熱い空気がたまりますから、階段上~ホールは蒸し風呂になる可能性があります。。。
◆音や臭いが2階へ流れる
これも冷暖房効率と同じ理屈で、2階と空間が一体的になることから、リビングの「音」や「臭い」が2階へ行ってしまいます。
吹き抜けと比べると、音はまだマシですが、臭いは充満しやすいですね。
特に、キッチンでのお料理の臭いは2階へ充満します。
いい匂いならまだしも、「焦げた臭い」もあれば「魚を焼く臭い」、「嫌いな食べ物の臭い」もありますしね。
そのため、なるべくリビング階段とキッチンの位置は近すぎないようにする方が良いものです。
◆子供が小さいうちはあぶない
小さいお子様がおられると、やっぱり階段へはドアが欲しいところですね。
よちよちと昇るだけなら良いのですが、登ったら落ちる可能性があります^^;
対策としては、幼児用のゲートなどを設置するしかないのですが、あんまり見映えも良くないですよね。
◆子供の友人が「必ず」リビングを通る
2階へ行くのに、リビングを必ず通るというのは、子供とのコミュニケーション的には良い面もあるかもしれませんが、「子供が友達を連れてくる」となると、また違う悩みが出てきます。
2階の部屋へ行くのに、子供の友達が必ずリビングを通ることになるので、けっこう気を使うことになりそうです。
いつもLDKをきれいにされているご家庭なら問題ないかもしれませんが、なかなかそうもいかないですよね。
◆少し気味が悪い
実はこういう意見もあるんですね。
これは、階段の形態にもよりますし、実際に見てみないと分かりにくいかも知れませんが、夜間は2階が暗いと階段が少々気持ちが悪く見えます。
繋がっている2階が真っ暗だと、リビングから見える階段は、上部が暗~い空間ですからね。
◆まとめ
こうして検証すると、実は、「子供の友人が必ずリビングを通る」以外のデメリットは、ドアをつければ改善できるんですよね。
もちろん、LDKから階段が見える一体的な空間が好きという方には、ドアなんてつけたくないものですが、デメリットが気になるという方には、「ドアを設ける」ことは重要なポイントになります。
ぜひ、検討してみてくださいね。
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