家づくりで大事な「防犯対策」をご紹介!
こんにちは!
一級建築士のtakumiです。
家づくりでは、「日当たり」「動線計画」「収納」「デザイン性」が最も重視されます。
これらは家の価値を左右する上で大切な要因です。
これに加えて「防犯性」も大切なポイント。
ここもしっかり計画しておかないと、泥棒に狙われてしまうかも...。
もちろん地域の治安にもよりますが、防犯面にも目を向けて、
できる限り安全な住まいを計画していきましょう。
窓の計画
防犯といってまず思い浮かべるのは、「窓」や「玄関」からの侵入ではないでしょうか?
これらを防ぐにはまず、窓の大きさ、位置、高さを考えて「入られにくい」ように計画する必要があります。
だからといって、全ての窓をとりあえず小さな窓にする...、なんて、そういうのはダメです。
「不健康な家」になります。
明るさ、開放感、自然換気にも影響しますので、小さくてもよいので、適材適所、窓を選定するのが大切です。
多少の明り取り、換気するのに良い場所ならトイレや浴室、洗面、ウォークインクローゼット等の収納部屋が該当します。
窓をつけないことが一番の防犯になるので、収納は「窓無し」でもよいかと思います。
特に換気面では水回りには窓をつけておきたいところ。もちろん採光も。
また、窓の高さは地面から高い方が防犯性は高まるので、建物の裏や死角になるような窓は、
地面から2メートル以上(フロアから1.5m程度)の高さのもの、
横滑り出し窓(横長)のような形状が望ましいですね。
あと、物理的に入れない「面格子(めんごうし)」はかなり有効です。
縦滑り出し窓や横滑り出し窓は、開けた時に外に開きます。
なので外部に格子をつけることは無理ですね。
手段として、腰窓や上げ下げ窓、FIX窓には格子をつけるのもアリです。
大切なポイントとして
泥棒に見るからに「入りにくい」「手間がかかる」と感じさせること!
これが一番効果的。
防犯ガラスや防犯フィルムを貼る
防犯ガラスはガラスとガラスの間にフィルムやポリカーボネート板などを挟み込んだ合わせものです。
フィルムを挟むことで、割れにくく、室内の鍵を開けることができないというものです。
また、防犯ガラスに比べたら少しお手頃な防犯フィルムといったアイテムもあります。
防犯フィルムもガラスと同様、割れにくくなりますので、入り込むのに時間がかかり、侵入が困難だと思わせることができます。
(こちらも、あくまでも時間稼ぎをするもので、ガラスもフィルムも絶対に割れないものではありません!)
下屋やベランダの注意点
下屋というのは最上階の屋根ではなく、二階建てだと一階の屋根のことです。
下屋やベランダへは縦樋(たてとい)やフェンスなどをよじ登ることで比較的登りやすいため、
ここを伝って二階の窓から侵入されることもあります。
そのため、下屋やベランダへ登ることができる位置に、「フェンスや縦樋を配置しない」工夫が必要になります。
また下屋は、軒が出ていると登りにくいのですが、軒が出ていない場合は登りやすいと言えます。
要はどこからでも登らせないということ!
ですよね。
完全に、というのは無理ですが、なるべく「登りやすそうな場所」にフェンスや縦樋は避けておきたいものです。
あなたの計画ではこういう細かな点チェックしてます?
外構工事など番外編
家自体ではなく、外構工事や付帯工事でも防犯対策は様々あります。
◎屋外にセンサーライト(ダミーでも効果はあるかも)をつける。
◎音のなりやすい砂利を敷いて周囲に気づかれやすくする。
泥棒さんは音を立てたり、明るくされて目立ってしまうことを嫌いますからね。
◎目隠しになる高い塀(フェンス)は泥棒が潜みやすく隠れることができるので、「道路や隣家からの視線の死角」を作りすぎない。
◎セキュリティ会社と契約をする。
「設計」とはまた別の次元になりますが、セキュリティ会社さんの力をお借りするのはたいへん重要で効果的です。
ただし、当然ながら建築時にも、その後もコストがかかり続けますので、地域の治安やお財布事情にもよります。
などなど、できる限りの手段を考えてお
きましょう。
計画だけでは防犯にならない。
上記のポイントはしっかり押さえたよという方。
それだけ安心してはいけません。鍵のかけ忘れなんてもってのほかです。
窓や玄関ドア、勝手口というのはツーロック(二重鍵)しておくのがベターですね。
玄関ドアはもちろんのこと、通常は各サッシにもダブルでロックできるようになっています。
外出時、就寝時には全ての出入口となりそうな場所はツーロックを基本として、防犯意識をもちましょう!
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