「吹き抜け」のデメリットを知らないと、後悔することに?~吹き抜けを作るならそれなりの対策が必要?
こんにちは。
建築コンサルタントのtakumiです。
吹き抜けって、いいですよね。
天井が高いと、「いいアイデアが浮かぶ」というのを聞いたことがあります。
心理学的に、開放的な空間というのはリラックスできて、発想も豊かになるわけです。
逆に、天井が低いと圧迫感は感じますが、事務的な作業は捗るということも言われます。
集中するには狭い空間の方が良いものなんですね。
そこで本日は、開放的な「吹き抜け空間」についてお話致します。
◆吹き抜けの良いところ
皆さん、吹き抜けを作る時は、
・リビングを開放的にしたい
・リビングと2階の空間を一体的にしたい
・リビングを明るくしたい
といった希望から、吹き抜けを採り入れると思います。
特に、リビングの窓だけでは暗い場合は、吹き抜けの高い位置につける窓からの光がとも有効になります。
ここで、注意したいのは、たまに
「広く見えるように、吹き抜けが欲しい」
と仰る方もおられますが、住宅でつくる吹き抜けの大きさでは、あまり広くは見えないものです。
吹き抜けは「上」の方向へ意識が行くので、開放感は大きく変わりますが、広さとしてはそんなに効果は無いのでご注意くださいね。
◆吹き抜けのデメリット
では、吹き抜けのデメリットはと言いますと
🏠2階と「音」が筒抜けになって、吹き抜けに面する廊下はおろか、部屋やトイレの音がLDKまで聞こてしまう。
これは当然のデメリットです。
壁も床もない空間ですから、色んな音が筒抜けになってしまいますから、吹き抜けに面する部屋はプライバシー性の高いトイレや寝室は配置しないようにしないといけません!
🏠音だけでなく「臭い」も充満
臭いも同じく広がってしまいます。
特に、キッチンでの料理の臭いですね。キッチンが吹き抜け近くにあると、吹き抜けから2階へ臭いが回ってしまい、家中に料理の臭いが充満することになりますから、キッチンと吹き抜けの位置関係も大切です!
🏠「床の剛性」が低くなり、耐震性に影響してしまう。
これは構造的な話になりますので、設計士に任せておくことではありますが、構造計算をしない設計もありますから、そのような簡易な構造検討の場合は、吹き抜けの構造的な対策が必須です。
ただし、1坪程度の小さな吹き抜けなら、さほど影響は無いので、デメリットは小さいと考えても良いでしょう。
🏠LDKの冷暖房の効率が悪くなる。
冷暖房の非効率性はよく言われることです。
吹き抜けが無く2階とは繋がっていないLDKと、2階のホール・廊下と繋がっているLDKでは、冷暖房をする体積が大きく違ってきますからね。
近年は、家全体の断熱性能が良くはなりましたが、それでも不必要に冷暖房するのはもったいない感はあります。
🏠小さい吹き抜けだとそもそもメリットがない
これはとても大事な事実なのですが、「小さい吹き抜け」の場合、明るさの確保や開放性といった吹き抜けのメリットがほとんど得られない場合があります。
吹き抜けを作る場合には、最低限、1坪以上は確保しないと意味がありません。
出来ればもう少し大きく奥行も幅も2.7mほどあった方が良いですね。
せっかくつくったのに、デメリットだけで開放性も明るさもアップしない吹き抜けだと、残念すぎますよね!
◆さいごに
「開放的」で「明るさ」を求めるなら、吹き抜けは最適な手法です。
ただし、音が筒抜けになったり、臭いの拡散といったプライバシー的な面、断熱性能や耐震性能に少なからず影響してしまうという品質に関わる面は、なかなか無視できない事実です。
吹き抜けを採用しようとする場合は、メリットとデメリットをしっかりと見極めておきましょう!
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