「バルコニー」は要る?いらない?~家づくりのヒント
こんにちは。
建築コンサルタントのtakumiです。
本日は、バルコニーについてのお話です。
バルコニーって、要るのかどうか?
最近はバルコニーをつけない計画も多くなってきました。
理由は、メンテナンスの面倒くささ。
バルコニーは、メンテナンスが必要です。
◆「デメリット①」まずは、普段からの清掃です。
バルコニーというのは箱のような形状ですので、ゴミや汚れが溜まりやすいんですよね。
近くに樹木がある場合は、落ち葉が溜まるし、ホコリや黄砂でザラザラになってきますので、たまには洗わないとドロドロになります。
そういった「掃除の必要性」はデメリットのひとつですね。
◆「デメリット②」そして、雨漏りのリスク!
バルコニーって床に防水を施しますが、通常はFRPといった塗膜系の防水材を塗布しますが、これがまたそのうち劣化してきますので、雨漏りの原因になりやすい!
特に、「ルーフバルコニー」といったように、バルコニーの下に部屋がある場合です。
バルコニーの防水が劣化すると、下の部屋に雨漏りするわけです。
防水は通常、10年の保証がありますが、それを過ぎると、雨漏りも自分たちで何とかしなくてはならなくなるので、防水のメンテナンスが必要になります。
といったように、バルコニーには、面倒くさいメンテナンスがつきものなんです。
では、そんな面倒くさいバルコニーは、なんのためにつくるのか?というところ。
それでは次に、バルコニーをつくるメリット、バルコニーの役割についてお話しましょう。
◆「メリット①」洗濯物や布団の物干し
これが一番の目的という方も多いかと思います。
最近は、洗濯物も部屋干しや乾燥機での乾燥により外で干す方も減ってきてはいますが、やはり、天日で干すことは「カラッと乾く」という大きなメリットがあります。
部屋干しや感想か特有の「臭い」のデメリットもあることからも、太陽光の元で、殺菌効果もある天日干しは、気持ちの良いものですよね。
もちろん、布団もそうです。
バルコニーがなくても庭で干すことができればOKですが、二階の部屋の布団を干す場合は、バルコニーがないと布団を階段で運ぶのはちょっと面倒ですからね。
◆「メリット②」くつろぐスペース、カフェスペース
バルコニーの広さやロケーションにもよりますが、外からの視線を遮ることができる場合は、カフェスペースとして、くつろいだり一息つくスペースとして利用できます。
庭でくつろぐスペースがとれれば良いのですが、街中だと道路からの視線や隣地もありますから、庭でくつろぐのも難しい場合があります。
そんな場合でも、少し奥行きを広くとって、バルコニーにくつろげる「お気に入りスペース」をつくってみるのも良いものです。
◆「メリット③」掃き出し窓の上の庇代わり
バルコニーは南面に設置することが多いので、知らず知らずのうちにできている場合が多いのですが、バルコニーは「庇代わり」にもなっています。
1階のリビングには南に大きな掃き出し窓をつけて、太陽の光を採り入れることが多いのですが、真夏は暑いですよね。
そのような真夏の日差しは太陽の高度が高いので、庇があると日中の太陽光を遮ることができるんですね。
◆「メリット④」エアコンの室外機置き場
これも結構、役に立つ機能です。
エアコンにはもちろん室外機が必要ですが、2階の部屋の室外機は、バルコニーが無いと基本的には1階まで配管を延ばして地面に置かないといけません。
バルコニーから遠い2階の部屋はしょうがありませんが、近い部屋の室外機はバルコニーに室外機を置けますから、室外機が見えにくく、配管コストも少なくてすみます。
2階から外壁に沿って、エアコンの長~い配管が見えているのは、ちょっとかっこ悪いですからね。
◆「メリット⑤」避難場所という見方も
バルコニーには、実は、避難をするための設備という見方もあります。
建築基準法でも3階以上の階には火災時に避難活動ができる(消防が突入できる)窓の設置やバルコニーの設置が求められます。
実際に、火災の際には「火元」とは別の方向に逃げるために、二方向に避難できる間取りが望まれます。
バルコニーはそういった災害時に、消防活動に有用でありますし、火災時の避難方向にもなりますので、法的に必要なくてもあった方が良いものと言えますね。
◆まとめ
このように、バルコニーの必要性は、そのメリットとデメリットを検討しないと正解はありません。
簡単に言えば、いろんな機能はあるのでつけると便利だけど、雨漏りには注意して防水の品質も考えないといけないということ。
もちろんバルコニーの有無による外観のデザイン面も違ってきますから、悩んでいる方は、これらのメリット・デメリットをよく検討しておきましょう。
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