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第一話「きのことの出会い」

皆さんこんにちは!
株式会社このほしのインターン生の拓実(たくみ)です。
秋田生まれ秋田育ち、日本酒が好きな生粋の秋田人です。

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今年の春から、このほしで新素材の開発・検証の業務を行っています。
現在は収穫済みのきのこの菌床ブロック(廃菌床)を主原料とした環境に優しい緩衝材作成をしています。
このnoteを通じて、そんな僕の新素材開発譚を皆さんに共有していこうと思います。

開発譚なんて大層なタイトルですが、基本的には、日々のプロトタイプの写真と共に感想などを綴る日記のようなものです(笑)
インターン学生がなんか書いてんぞって感じでのぞきに来ていただければ!
ただ、そもそも僕がなんでこんなことをしているのかをお伝えするためにも、記念すべき一回目となる今回は、僕ときのこの出会いをざっくり書かせてもらいます。

出会いは研究助手

僕ときのこは、僕が在学する国際教養大学のサステナビリティ学を専門とする工藤先生の研究助手をしたことがきっかけで出会いました。
研究内容は「脱炭素社会における菌糸の有用性と育成方法」。
※菌糸とは、菌類を構成する白い糸状の物質です。僕のnoteでは、きのこ=菌糸として捉えてください。
そこでの調査を通じて、菌糸には今まで僕が想像もしなかったような驚きの可能性を持っていることに気づきました。すでに欧米諸国やアジアの一部の地域では菌糸の緩衝材の事業化が始まっています。
下の写真は「Ecovative」という企業が製造販売する菌糸の梱包材です。

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菌糸の緩衝材のメリットは、加工・処分における環境負荷が低いことです。加工においては、発泡スチロールなどに比べて温室効果ガスの排出がほぼありませんし、化学薬品も使用してません。
処分においては100%生物由来なので、償却の必要がないことです。
そこら辺の地面に捨ててもちゃんと分解されます。
これらから、菌糸製品は「CO2の排出量よりもCO2の吸収量が多い、”カーボンネガティブ”である」として、脱炭素社会実現に向け注目されています。

これを見た僕は、秋田県でも同じように菌糸製品の製造ができるのでは?と思い、事業化に着手しました。

今では、県内研究者やシイタケ農家などの複数の方々から協業機会を得て、プロトタイプの完成度を上げています。正直言ってめちゃくちゃ楽しいです(笑)
研究助手をする前までは「菌糸?なんぞそれは?」って感じで全く関心も興味もなかったのに、気が付けばその可能性の沼にはまってしまいました(笑)
日常で目にするものが菌糸製品で代用できないか考えるようになってしまい、「拓実ってナードだよな」とか「今は菌糸の話は大丈夫」なんて言われる始末です。

おまけ:きのこで得れたアイデンティティー


「何が好き?趣味とかある?」

ちょっと話がそれますが、僕はこの質問が苦手でした。だって、僕を表現するユニークなものがないから。
今までは「漫画、ドライブ、邦楽とかかなぁ」なんて答えてました。でもこれを聞いた人は次会ったときには多分忘れてますよね。
僕なら忘れてます(笑)

でも今は「漫画、ドライブ、邦楽、、あときのこですね」って答えてます。

そう答えることで、印象に残る人物になるだけじゃなく、そこから素材開発の新たな意見や菌糸に詳しい人の話をもらえたりするんです。そんでもって、人とのつながりがバーッて拡大したりするんです。おもろい。

あと、みんなの食いつきがよくてとても気持ち良い(笑)
きのこで新素材開発を始めてから、確実に僕の自己肯定感は上がりました。
多分、正式に商品が販売されたときには僕の自己肯定感はスーパーサイヤ人ぐらいになってるんじゃないでしょうか(もちろんそこからも大変ですが)。

そうなったら、髪の毛金髪にして逆立てたりしようかな。

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