IoTで活躍するLPWAってなに?
じつはいま、工業用機械の世界は進化と革新の真っただ中にあります。
多くの企業が、生産性向上の技術革新に取り組んでいますが、その中で注目されているのが「IoT」の導入です。
おおざっぱに言えば、IoTを使って機械の遠隔監視やリモート操作を行い、状況把握→改善→制御というプロセスで効率の向上を図っていく・・・ということです。
そしてこのIoTのなかで重要となってくるのが、データを送受信する通信技術。
今回は、IoTで使われはじめているLPWAという通信技術についてご紹介します。
LPWAとは?
LPWAは、Low Power Wide Areaの略です。
文字の通り、①省電力で②広範囲をカバーできる通信技術のこと。
この2つの要素が、IoTで使われているポイントになっています。
①省電力
既存設備に後付けでIoTセンサーを取り付けて遠隔監視やリモート操作を行う場合、このIoTセンサーにも電源が必要です。
でも、設備が工場の端にあったり屋外に機械があって簡単に電源をとれない状況がたくさんあります。
このような場合、当然電池式やバッテリー式のIoTセンサーを使うことになりますが、データを送受信するときに電気をたくさん消費してしまうと、すぐに電池交換や充電が必要になってしまって、結局手間が増えることになります。
そこで重要となってくるのが、省電力というポイント。
LPWAはこのIoTに必要な要素である省電力を持ち合わせているので、IoTで広く使われているのです。
②広範囲をカバー
ほかの通信技術と比較すると、通信できる距離の目安は、以下のようなイメージです。
スマホやタブレットが普及した家庭ではWiFi(無線通信)があることが当たり前ですが、一般的な工場では、無線通信はおろか有線ですらつながっていないこともよくあります。
また、「WiFiはあるけど、工場が広くて端っこまではネットが届いてないんだよね」なんてことも。
こういった環境では、省電力というポイント同様、この広範囲をカバーできるLPWAが活躍する、というわけです。
LPWAの種類
一口にLPWAと言っても、いろいろな企業がサービスを展開しています。
具体的には、LoRa、SIGFOX、NB-IoT、LTE-Mなど・・・。
それぞれ通信エリアや使い方など特徴があります。
基地局を自前で用意してモバイル通信キャリアと同様のエリアで通信提供をしているサービス、逆にモバイル通信キャリアが設置していないエリアにも基地局を設置してモバイル通信キャリアが届かないエリアで通信提供しているサービス、基地局を設置せず機械間での通信に特化したサービスなどなど・・・、IoTサービスではこれらを適切に組み合わせてさまざまなサービスを提供しています。
細かな部分は今回解説しませんが、またIoT関連の知識も含め配信していきたいと思います。