5分でできる、時間の増やし方
わたしの時間は、1日24時間です。
あなたの時間も、24時間。マツコさんも24時間。レオナルド・ディカプリオも24時間。アイアンマンも、たぶん24時間。
つまり、時間は有限だということ。当然ですが。
ということは、自由な時間を増やしたいときは、不要な時間を削るか、時間当たりの生産性を上げる、、、このどちらかしかありません。
そこで今回は、時間当たりの生産性を上げるための方法のひとつをご紹介します。
"時間飢饉"という言葉があります。
「あと30分でこの報告書を完成しなければいけない」「見積を三つも作らなきゃいけないのに今日定時に帰れるかな…」
こんなとき、あなたの脳の一部は「焦り」に占領されています。
本来目の前の仕事に対して100%の力を発揮すべきときに80%しか発揮できず、30分で終わる仕事が結果的に40分かかってしまう…ということが起こっているのです。
このとき起こっているのが、”時間飢餓”。
では、どうすれば良いのでしょうか?
時間飢饉について理解した上で、実際に時間に対する焦りを減らせる方法を使うこと。
それは、"親切"です。
ボランティアに参加したり、寄付をしたり、荷物をもってあげたり…親切と言ってもさまざまなものがありますが、必要なのはたった"5分以内にできる親切"で十分なんです。
昔から「情けは人の為ならず」ということわざがありますが、これは本来「人に対して情けを掛けておけば巡り巡って自分に良い報いが返ってくる」という意味があります(情け=思いやり)。
実際に近年の研究で科学的な根拠が明らかになっており、人に親切を行うことで「自分は人に親切できるくらい余裕があるんだ」と脳が勝手に勘違い→余裕がある=時間に対する焦りが軽減→結果的に生産性が上がり自分のためになる…という現象が起きるんです。
つまり、親切な行いをすることで、時間当たりの生産性があがるということ。
さらに、5分以内としていることには別の意味もあります。
ペンシルベニア大学の組織心理学者アダム・グラント氏の研究によれば、人にはギバー(与える人)とテイカー(受け取る人)がいて、高所得な人ほどギバーが多かった、という結果が出ています。
ギバーとは、親切や情報、人脈の紹介など、さまざまなものを人に与えることが多い人で、テイカーとは逆に人から受け取ることが多い人です。
さらにギバーは高所得者と低所得者に両極端に分かれている傾向があり、その違いを調べてみると”自己犠牲”を伴うGIVEか否か…という結果でした。
つまり、高所得者のギバーは自己犠牲をするほどの親切は行っておらず、低所得者のギバーは自己犠牲を伴ってまでも親切を行ってしまっていた、ということです。
自分が負担に感じるほどの親切は自分を不幸にする可能性が高いということが実証された研究ですね。
親切にもいろいろな種類がありますが、5分以上自分の時間を使う親切は負担が大きくなりやすく、自己犠牲に繋がる傾向があります。
コピー機で他の人が出したプリントを持って行ってあげる、10mぐらいの距離でも重そうな荷物を持ってあげる、仕事で困っている人におすすめの仕事術の本の情報を教えてあげる…
こんな些細なことでも十分です。
気が付いたときに簡単に人のためになると思う親切を行ってみてください。
親切が習慣になれば、知らないうちに生産性が上がり、自由な時間が増えていきます。