【記録】第21回日本神経理学療法学会学術大会に参加して

この記事はあくまでも自分のための記録なのであしからず。
2023年9月9日、10日とパシフィコ横浜で開催された第21回日本神経理学療法学会学術大会(JSNPT2023)に参加してきた。

2022年、大阪で開催されたJSNPT2022にて大会長をされた森岡周先生(母校の先生)が、神経理学療法学会に携わるものみんなで、神経理学療法の発展を推し進めてもらいたい。研究者に任せるのではなく、現場での発見や課題を学術大会にて研究者に返してほしい、そんな旨の発言をされていた。

私自身は、JSNPT2022に参加するまで、論文で公表されていることなどを臨床に取り入れ、臨床に取り組む。ただの一臨床家であり、学術大会での発表は積極的になれずにいた。(前職で一度だけ発表したが苦い思い出がある。)

ただ、森岡周先生の言葉が、昨年の私には刺さりまくり、JSNPT2022の会期が終わる頃には、「来年は演者として参加する」と心に決めていた。

それから丸一年。
いろんな人との繋がりも得つつ、JSNPT2023はポスター発表ながら演者として参加。発表時には色んな施設の先生方が足を運んでくださり、意見を交換することに。今回は症例報告という形で発表を出したが、今後の課題はどうすればそこから臨床により還元できる(汎化できる)かといところ。座長の先生にもそのあたりをしっかりと提言をいただき、自分の課題だなぁと痛感。

来年はもうひと段階成長した形で、報告ができるよう、また一年しっかり歩みを進めようと思う。

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JSNPT2023のテーマは「臨床知への歩み」。
そもそも、臨床知がなんなのか?というところから、始まり。たくさんのディスカッションがあった。JSNPT2022ではとにかくアウトカムをとって、自分たちの仕事を数値化しようという大きな学会の方針が示されて、この一年進んできた。そして今度は臨床知。数値化だけでは表されない現象をどう捉えるか、見つけるか、共有するか、解釈するか、そんな話が繰り返されていたと思う。

個人的にしっくり来ているのは、現状のある知識やエビデンスやガイドラインや想像しやすい病態解釈はそれぞれがあくまでも額縁。その額縁をどのように変形させ、時には枠をどけて、目の前に起こる現象に立ち向かうか、その姿勢こそが臨床知が生まれる瞬間なのでは?ということ。とにかく知ろうとする。自分の知ってる知識だけで解決しようとせず、この目の前の対象者が困っているのであれば、なんとか解決できる糸口はないかを一生懸命がむしゃらに探す。そんな数値化できない姿勢が大切なのでは?と改めて感じた。

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報酬は、森岡先生に臨床でロボットを使っているときに感じていることを直接質問できたこと。ロボットでの歩行練習がうまくいく人ほど、ロボットトレーニング時に自分で歩いてる感じがする、軽い感じがすると仰り、うまくいかない人は、ロボットが重たいや歩かされているとおっしゃる。これってうまく何かで表すことができないのかを直接尋ねれたのだ。結論からいうとその内省をカルテに残して、まとめていくのが今できるところじゃないかということ。そういった現象に対する質問用紙などは現在開発段階らしい。このあたりちゃんとデータにして出せたら個人的には面白いんじゃないかと思っており、これも来年のタネ。

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jsnpt2023がおわり全力で走りたいところ、今現在入院生活を送りながらこの記事を書いている。実は他の共同研究の書類も進んでいないためこちらも進める必要がある。
JSNPT2024にむけてのガソリンはチャージできたので、あとは走るのみ。来年は福岡。
さっ、またがんばろ。


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