愛知県旅行記(2)〜南知多〜
南知多、そこではこれまでした旅行とは違った動き方をできた場所だ。私の旅行は観光がメインだ。今まで見たことのない風景、風変わりなモニュメント、観光スポット、これらを観るために私は旅をしている。
しかし南知多での旅行はこれまでの旅行とは違ったものだった。だからこそ、国内旅行の中でも思い出深い地だ。都会の喧騒から離れたい人、自然に囲まれてゆっくりと過ごしたい人、時間を気にせずくつろぎたい人、こんな人たちにはオススメの場所だ。
南知多への行き方
南知多へは名古屋駅から名鉄で約40分で河和駅へ向かい、そこからバスで30分ほど揺られると行き着く。
ちなみに私はバス一本で南知多へ向かった。実験的に、名古屋から南知多へ直通のバスが運行されていた時期だったこともあり、運良くバス一本で済ますことができた。(帰りはバス⇨電車のルートだったけれど)
南知多の滞在で行って良かった場所
結論から言うと、南知多には「観光スポット」と呼べるような場所はない。あえて言うなら、日間賀島と呼ばれる場所くらいだ。南知多からフェリーが走っており、片道20-30分ほどで到着できる。
南知多に滞在するなら、観光を目的にはしない方が良い。何もせず、何も考えず、あるがままを楽しむ。それが南知多の楽しみ方だ。
しかしながら、何かしらあるでしょ。そう思う私のような人のために、実際に私が訪れて良かった場所を紹介しようと思う。
まるは本館
南知多は漁が盛んな町だ。そのこともあって、獲れたての海鮮を食すことができる。海鮮に目がない私には食すという選択肢しか残らなかった。そこで訪れたのがまるは本館だ。現地の人からも愛されている場所で、昼は店内が賑わう。
(このときの私が何を考えていたのか覚えていないが、痛恨のミスで写真を撮り損ねているので、文章だけで想像してほしい。)
私が注文したのはお店の定番メニューである獲れたて丼(のような名前だった気がする)だ。料金は1,800円くらい。全10種類を超える魚の白身と赤身がバランスよく乗っており、中央には艶やかないくららが盛られている。私の時はスズキが旬で、そのほかにコハダ、メジロ、サーモンあたりが乗っていた。あとは馴染みのない名前だったので残念ながら思い出すことができない。
これを書いてるだけでよだれが垂れそうなほど美味だった。時期によって内容が異なる獲れたて丼はいつ食べても飽きないだろう。
時間の森(ときのもり)
南知多の自然を楽しむのに絶好の場所、それは時間の森だ。山の上に店を構えていて、一度その空間に足を踏み入れると、トトロの世界に迷い込んだような感覚と、時が止まっているような感覚に陥る。
中心街から車で約10分ほどの場所にあるその場所は、下画像のおしゃれな門が目印だ。
時間の森はとあるママさんが始めた出前カフェのようなもので、私が店に行った際はママ会が開催されていた。私のような年齢の人が来ることは珍しいとのこと、そして関東から訪れていたこともあって、ママさんたちは驚いていた。
ちなみに時間の森はフードトラックでサンドイッチやコーヒーなどを提供している。
私はおぐらのサンド(名古屋の朝食でも小倉トーストは有名だよね)と豆乳コーヒーを注文した。それを食した場所が、この記事のトップ画像にもなっている山の頂上だ。
訪れたのは12月だったけれど、陽光が強く朗らかに時間を過ごせた。まるで地中海で過ごしているような気温だった。それに加え、おぐらのサンドの甘さと豆乳コーヒーが身体に染みる。これこそ「優雅な時間」だと実感した。
オテル・ド・マロニエ内海温泉
時間の森でゆったりとくつろいでから、身体の癒しを求めて訪れて良かったのはオテル・ド・マロニエ内海温泉だ。
端的に言うと、温泉併設型のホテルなのだが、ここの良いところは夕陽をみつつ湯につかれるところだ。通常の温泉のように室内型もあるが、外の風景を見ながら湯に浸かれる。
ホテルに泊まらずとも、温泉のみの料金を支払えば利用できる。さすがに風景を撮ることはできなかったが、かなりの絶景だ。
聞いた話によると、オテル・ド・マロニエの近くにある鳥居(下画像)越しに、日が沈む瞬間を撮影する人も多いそうだ。個人的には湯に浸かりながらの日没に風情を感じたので、温泉でゆったりした。
終わりに
南知多は都会の慌ただしさから隔絶された空間で、時間の流れを忘れさせてくれる。私は観光で町を歩き回ることが多いのだが、南知多ほど歩き回らなかった町は他にない。
自然を眺めながら、ぼ〜と時間を過ごす。そして読書をする。そうすることで幸福感に満たされた。またぜひ訪れてみたい。