ブラントに惚れた夜〜ドルトムントvsシャルケ 0516 Sat

観戦から若干時間が経ってしまいましたが、、、
コロナウイルスによるリーグ戦中断からおよそ2ヶ月ぶりの再開初戦。
いきなりのルールダービー。

フランス、オランダのリーグ戦は今シーズンは中止が決定。
ラ・リーガは出来ればやって欲しい。。。
再開の必要性だとか、色々と議論の余地はあるんだろうけど、その辺りについてはノーコメントで。
久しぶりに見るサッカーを楽しめればいいという感覚で観戦開始。

それにしても今シーズンはレアルマドリー以外はマジでサッカー見てなかった。
いったいいつドルトムントに戻ってきてたんだフンメルス状態。。

ウイルス対策のため、
無観客、選手入場・整列・握手・写真撮影なし
開催前にそれぞれPCR検査を2回受けたみたい。

イメージでいうと大学生の部活の紅白戦みたいな、勝手に配置について、はい、試合開始みたいな感じ。

それでは試合へ。
結果からいうとドルトムントの圧勝で終わったこの試合。
実は神童ハーランド君をフルマッチでしっかり見るのは初だったのでかなり注目してた。
怪物だったのは間違いなし。
しかしそれ以上に井上の目を奪った選手がいたので途中からはその選手のことばかり書きます。


互いにシステムは3-4-3の完全ミラーゲーム
※これ、後程全く違うことに気付きます。

開始10分はお互い様子見ながら、要所要所ではダービーらしい激しいコンタクト。
お互いの狙いはもちろんシステム上WBの裏。
この形での最初の決定機は13分のドルトムント、シャルケ中盤で不用意な失い方からフンメルスが攻め残ってた右WBのハキミヘ展開、グラウンダーのクロスはギリギリでシャルケDFがクリア。
CBを3枚並べる以上は後ろからのビルドアップが重要だけど、フンメルスはその辺りさすがの縦パスが何本かあった。
後ろからの組み立てでは完全にドルトムントが上。

注目のハーランドは序盤から縦への力強い推進力を見せる。
かなりゴールに貪欲な姿勢を感じるがそこまでエゴイスティックに感じないのは最近の若者故か。

ドルトムントが起点を右のハキミに明確に持たせチャンスを徐々に増やしている一方、
シャルケは起点が明確にできないまま20分経過。
24分コーナーキックの流れからハーランドが左足を振り抜く。
強引に割れる破壊力あり。

26分シャルケも中盤のインターセプトから初めてチャンスを作る。
ゲーム感の欠如からかお互いネガティブトランジションに若干の難あり。

28分ドルトムント先制。
ピスチェクの楔からブラントのフリックで狙い通り右サイドの裏をアザールが取る。
見事なセンタリングからハーランド技ありのワンタッチゴール

はい、ここで初めましての選手が登場。
19番ブラント。この試合のMOMです。(井上独断)
個人的には40分のハキミヘのアウトサイドパスで惚れました。

少し彼について調べてみると、
ユリアン・ブラント 96年生まれの24歳。
調べれば調べるほど、初めましてなのが恥ずかしい程のかなり有名な選手。
既にドイツのナショナルチームにも選ばれていて、ドルトムントには今シーズンから加入した模様。
1試合しか見てないからまだ色々と断言はできないけど、クロースをより攻撃的にしたような選手。
ちなみにシーズン開幕当初は怪我もあり、中々フィットしていなかった様子。
この中断期間が上手く転んだ一つの例かなと。

試合に戻ります。
最初に言った通り、実はこの試合、全くミラーゲームではなかった。
というよりドルトムントがミラーゲームじゃなくした。

キーマンのブラントのスタートポジションは3-4-3のシャドー。
もう一人のシャドーのアザールは右に左に相手の裏をガンガン突きにいくし、両ワイド(特にゲレイロ)と時にボランチもアタッキングサードに突っ込んでいく。
ハーランドを先頭で固定しながら、アザールはめちゃめちゃ自由に動くし、ゲレイロなんて自由を通り越してハチャメチャ。
お前なんで右サイドにいるんだよみたいなことも何回かあった。
流動的かどうかは置いといて、シャルケはこの攻撃陣を全く捕まえられないし、お陰でミラーゲームは崩壊。
結果的に後半頭からシャルケは4バックにシステム変更せざるをお得ないのでした。

じゃあなんでドルトムントのこのハチャメチャが成立しちゃうのよというと、
ここで登場するのがブラント。
アザールとは対象的に裏への抜け出しはほぼなく、
相手のボランチと3バックの間にスペースを見つけボールを受ける。先制点のシーンはまさに。
両WBやボランチが攻め上がったその時には上手くバランスを取り、ポジションを埋める。
つまり相手の位置と味方の位置を瞬時に判断して、ポジション取りができる。
味方からすると居て欲しい位置にいて、相手からすると居て欲しくない位置に常にいる。
ブラントの個人戦術によってこのサッカーは支えられている
かなりサッカーIQが高い印象。
キープ力もあり、パスセンスもあるため中盤で上手くタメを作れるのもポイント。


45分ドルトムント理想的な時間に追加点
相手キーパーのフィードミスをダフードが拾い、これまた嫌な位置取りをしていたブラントへ、絶妙なタメでゲレイロのオーバーラップを促しラストパス。ゲレイロが仕上げる。

シャルケはハキミのような分かりやすい起点、もしくはブラントのような落ち着き所がないため攻撃の形が作れない。
プレスをかけて引っかけられた時はチャンスになりかけるが、逆に引っ掛けられなかった際には一気にピンチに。

後半
シャルケは頭に2枚替え。
4バックに変えてサイドの裏を消しにかかる

シャルケが若干持ち返したかと思いきや不用意な失い方からロングカウンターでドルトムント追加点。
アシストはまたもやブラント。スプリントもできる模様。
アザールはさすがの決定力。
ドルトムントのファブレ監督は相手のシステム変更を5分でまとめ、守備の仕方の指示をブラントへ。
戦術理解の点でも信頼されていることが見て取れる。

63分ゲレイロ今日2点目で4-0。
シャルケ集中力切れる。
ブラント、今日全ゴールに絡む。

ちなみにルールダービーでの1試合2得点は2010年の香川真司以来とのこと。
ノイアーから2点取ったときですね。

終盤、久しぶりの試合ということもあり互いに強度ははっきり落ちる。
特にドルトムントは分かりやすかったがシャルケのラストパスの精度の低さから得点には繋がらず。

75分以降は特に試合は動かず。
4-0でドルトムントが再開初戦を白星で飾る。
運動量が落ちても変えられなかったブラントへの監督からの信頼は厚め。(点差が開いていたこともあるが)

ブラントを褒めに褒めちぎったけど、正直まだ1試合しか見ていないので、未知数な部分も多い。
よって次節もドルトムントのゲームを見てまとめようと思います。
井上の目が正しかったか否かはブラント次第。

嬉しいことに
23(土) 22:30 vsヴォルフスブルク
27(水) 1:30 vsバイエルン
と続くので興味ある方はぜひ一度観戦してみてください。
それではまた次回!

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