科学とカルマ
私はずっと頭の中でぐるぐると思考していたことがあった。それは題の通りなのだが、科学とカルマのどちらを信じれば良いのかいうことだ。ある2つのパラレルワールドがあるとしよう。1つはあなたがポイ捨てをした世界でもう一つはポイ捨てをしなかった世界とする。科学的にはどちらの場合も、つまりポイ捨てした後の世界もポイ捨てしなかった後の世界も全く同じである。しかし私たちは幼いときから、ポイ捨てしたらバチが当たると言われ、ポイ捨てした世界としなかった世界では全く異なるものとされている。学校では科学的思考を教わり、家庭ではカルマを教わる。二つが相反する場面が多い為、どちらを信じれば良いのかと悩むことがあった。
悩んでいる中で以下のことにハッと気が付いたのだ。どちらが正しいのかと比較している時点で、もうそれは科学的思考ではないかと。そしてどちらが正しいかと説明しようとしているのも科学的思考ではないかと。カルマの世界は比較されたり、説明されるものではないのだ。ここで私の頭は科学的思考、つまり論理的思考に支配されていることに気が付かされた。恐らく、アメリカナイズされる以前の日本では、カルマは確かに存在していたのだと馳せる。そこでは妖怪も彼らには見えていたのだし、悪事を働くときっとバチが当たっていたに違いない。論理に縛られず、感性が豊かであったカルマの世界を持っていた人たちを羨ましく思う。そしてなんとかカルマの世界を得られないかと思考したのだが、それも論理的なアプローチであり、あるスパイラルに陥った…