執筆した技術同人誌を印刷して国会図書館に納めた話
はじめて技術同人誌を書いてオンラインで頒布した話を書きました。
その後10部ばかり印刷してみて、国会図書館に納本してみた話を下記に書き残します。驚くほど簡単でした。
国立国会図書館への納本制度
日本には国立国会図書館法がさだめる国会図書館への「納本制度」があります。その制度によると
日本国内で頒布を目的として発行された出版物は、原則として、すべて納本の対象となります。
と、執筆したものは納本するのが基本のようです。
かなりの先人たちが、技術同人誌のみならず頒布した同人誌を国会図書館に納めています。なので納本することは、真新しいことでも珍しいことでもありません。
体験談は数多くあります。
同人誌を印刷してみる
コロナ禍なので、同人誌はPDFで頒布していました。
印刷すると在庫を抱えたり、思い通りに印刷できなかったりと、ハードルが高い印象です。
なので技術書典10のように、オンラインで開催されたイベントは初心者からすると参加しやすかったですね。
技術書展が終了後、納本にあたって10部ばかり印刷にトライしてみました。
所感や注意点を下記につらつらまとめます
利用した印刷サービス
印刷はイシダ印刷でオンラインから注文しました。
印刷価格
価格は選んだ紙の値段やページ数、納期などで大きく異なります。
少しでも安くしたい場合は、クーポンを探すと良いでしょう。
私が印刷したときは、イシダ印刷のfacebookページでクーポンがあり安くなりました。
参考に私の技術同人誌、約40ページを10部印刷した場合、下記のような条件でした。割引が3000円分あり、6982円でした。
印刷用紙の選択に注意
納期まで時間があるなら試し刷りして、実際の雰囲気を確認しましょう。
印刷用紙には様々な種類がありますが、文章を読むだけではイメージがしづらいです。
今回の印刷で使用した用紙は、表紙がコート紙135K、
本文が書籍72.5Kでした。
「K」は重さの単位「kg」を表し「数字」と「K」を組み合わせて、紙を1000枚重ねた時の重さを表ています。「K」の前の数字が大きくなるほど用紙は厚くなります。
印刷してみて失敗したと感じる点ですが、本文の用紙「書籍72.5K」は真っ白ではなく、淡いクリーム色でした。
用紙選択時の説明に、「淡いクリーム色」といった表記はありました。
正直、その表記を軽視していました。
印刷してみると、若干黄色ものっているような淡いクリーム色で、写真の色味が変わってしまい見づらくなってしまいました。
これは反省です。
印刷用紙の選択には注意しましょう。
送付状とともに納本する
正直なところ、とても簡単でした。
今回、東京と関西にある2つの国会図書館に納本するため2冊送付しました。
レターパックの中に納本するための2冊の技術同人誌、それと送付状をいれました。送付状は、こちらで配布されていたwordファイルを使用しました。
また今回は寄贈として納本しました。
対価を受け取ることもできます。
どちらかを選択しましょう。
納本した出版物の出版及び納入に通常要すべき費用に相当する金額(通常、小売価格の5割+送料)が代償金として交付されます。官庁出版物にこの定めはありません。 -引用:納本制度の概要
宛先は「〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1国立国会図書館 収集書誌部 国内資料課」です。
↑送付状
ウキウキしながら、レターパックにつめて送付すると...
下記のように受領書が届きました!
国立国会図書館オンラインで登録されるまでは、1ヶ月ほどかかるそうです。
おわりに
書くこと、印刷することが最難関な感じがします。
ただ最後まで技術同人誌を書くこと、納めることをやり通しました。
そして、楽しめました。自己肯定感ましましです。
継続的にまとまったアウトプットをしたいものです。
次は何を書こうか。
追伸
国立国会図書館オンラインで自分の名前を検索していたら、学生の頃発表した学会の講演集が納本されていた🤔