転生したらアイドルのマネージャーになってました
俺は滝口〇〇、高校3年生
成績はそれなり部活には入らず、友達は数人、それなりに楽しい高校生活を送っている
今は日向坂46というアイドルにどハマりしている
見た目が冴えない上にオタクがつけばみんな引くのが目に見えている為誰にも言っていない
そして今、これからその日向坂46の握手イベントに参加する
まず推しの国民的彼女、齊藤京子、次にとしきょんのユニット名で京子の相方、加藤史帆に行くルートだ
列にならんでかれこれ30分、やっときょんこと握手ができる!っと思っていると目の前に立っている人がさっきから挙動不審な動きをして気が散る
そして前の人がブースに入るのと同時にポケットからナイフの様な刃物が見え、俺は咄嗟に体が動いた
京子「きゃーー!!!誰か!!」
△△「なんだ、お前!」
〇〇「刃物なんて危ないだろ」
〇〇(剥がし何やってんだよ!見てないで助けろよ)
京子「誰か!助けて!!」
△△「今日、きょんこは俺の物になるんだ!邪魔するな!」
〇〇「何言ってんだよ!こんな事してもお前の物になる訳じゃない!」
△△「うるせー!!!」
グサ
〇〇「うっ」
体に電気が走り、腹部から痛みが伝わり抑えると真っ赤な血が出ている
京子「きゃー!!誰か!!」
やっと男性のスタッフが数人がかりで男を取り押さえる
京子「大丈夫ですか!?今、救急車来ますから!大丈夫ですからね!」
〇〇「あり…がとう…ござい…ます」
あぁなんて素晴らしいスペシャルイベントなんだ
こんな近距離で最押しの齊藤京子に手を長時間繋げるなんてこれで死んでも悔い無く行ける
なんて縁起でもないこと言ってんだよ、これマジで死ぬやつじゃん
きょんこが何か言ってくれてるけど聞こえないよ
意識がどんどん遠のいていく最後の瞳に映るのがきょんこで良かった〜
ありがとう、きょんこ
ーーーーー
〇〇「んわ!!!」
芽実「わぁ!!ビックリした!!」
〇〇「あれ?俺死んでない?」
芽実「寝る前は死にそうな顔してたけどね」
〇〇「あの、あなたは」
芽実「何記憶飛んだの?私は柿崎芽実でしょ」
〇〇「柿崎芽実さん、あの!引退した!?」
芽実「うるさいなぁ、何言ってんの、さっき大道具で強く頭打ったからって寝かせてあげたけど、起きたんなら早く仕事して」
〇〇「へ?仕事?」
芽実「まだ寝ぼけてるの、みんな送迎するから車持ってきて」
〇〇「車?運転?運転するんですか!?俺が!?免許持ってないですよ!?」
芽実「もう!冗談はいいから!早く!く・る・ま」
鍵を渡され、無理矢理車の場所に行かされた
〇〇「車なんて運転した事ないのに〜」
〇〇「ちょっと待ってよ、冷静に考えたら非現実的だけど俺死んで生まれ変わったのか?それもいきなり大人に笑」
〇〇「そんな転生の仕方最悪だよ〜高校生から社会人おじさんなんて有り得ない有り得ない」
ガチャ
〇〇「どっこいしょ、座ってみると何か運転した事ある感覚が凄いぞ、これワンチャン運転できるんじゃね?」
前の人の感覚なのか難なく運転でき指定された所に車を持っていく
すると続々とメンバーが乗ってくる
久美「京子大丈夫かな」
史帆「目の前で人が亡くなられたらね…当分は休まないといけないかもだね」
久美「彼勇敢だよね、体張って京子守ってくれて本当にカッコよかったよね」
史帆「彼には感謝してもしきれないよ」
美玖「権藤さんみんな乗りました!」
〇〇(今の話って俺の事だよな、俺って本当に死んだのか?)
久美「権藤さん!」
〇〇「わ!なんですか!?」
久美「こっちがビックリしますよ〜みんな乗りましたよ」
〇〇「あ、はい、分かりました」
芽実「ちょっと待って!!」
久美「芽実どうしたの?」
芽実「なんかさっきから権藤おかしいから心配になって、一緒に行くよ」
久美「ありがとう、チーフマネージャー」
〇〇(チーフマネージャー!?めっちゃ偉いじゃん!芽実さん芸能界引退したのは知ってたけどまさか日向坂のマネージャーだとは)
芽実「ほら、車出して」
〇〇「あ、はい」
芽実に案内されメンバーをなんとか全員送り届ける
帰りの車内
芽実「今日は大変だったね」
〇〇「そうですね」
芽実「京子大丈夫かな」
〇〇「災難でしたよね、でも、彼がいなかったら京子さんがもしかしたら亡くなってたかもしれなかったですし」
芽実「そうだよね…本当に彼には感謝してもしきれないよ」
芽実「ところで権藤何かあった?」
〇〇「特に何もないですよ」
芽実「さっきからおかしいよ」
〇〇「さっきからってどうされたんですか」
芽実「今、2人っきりだよ?」
〇〇「それがどうしたんですか?」
芽実「2人の時はめみたんって呼んでくれるじゃん」
〇〇(めみたん!?付き合ってんの??)
〇〇「め、めみたん」
芽実「あんた権藤じゃないね?」
〇〇「へ!?」
〇〇(バレた!?)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?