坂本龍馬好き、という奴
偉人、坂本龍馬
尊敬する人物は誰ですか??
この質問に必ず「坂本龍馬」と答える人がいる。尊敬に値する人物だと思う。”この人が生きていれば、以後の日本のグランドデザインが大きく変わっただろうな”と思わせる偉人であることには間違いない。
自分の出生身分からの脱却、未来を見越す先見性、武術の力量、そして何より本当に大きな志をもってそれを実現すべく進んでいく推進力と憧れを抱かずにはいられない。
ところが、です。
「坂本龍馬が好き」という人には、実に多くの龍馬気取りが存在する。
本当に多い。
龍馬にあこがれて、もはや龍馬として振舞っている者がいるのだ。
どこが「気取り」かというと、かの有名な薩長同盟のくだりである。
ここの同盟を結ばせたという1点だけをフォーカスし、「気取る」。
この同盟の背景には絶対に手を組まない2代巨頭を、より大きな将来の為に潰しあうのでは無く協力し対抗勢力として作り上げたという龍馬の気概が窺ある。
ただ単に紹介して手を結んだというスタンスとはまるで異なる。
そして当の龍馬は、劣らずに力のある人物なのである。
同盟化と紹介
SNSなどでつながりやネットワーク化が容易になり、ビジネスで重要なことはWIN-WINの姿勢であるなど、みんなで共益を分け合うことが善のような風潮が見られる。
だから、ちょっと自分が知っている程度の人を別の人に紹介したくらいで、龍馬が成し遂げた同盟化のように振舞う。
おまけに自分も利益構造の当事者に入るなんてただのブローカーでしょ。
口銭を取りに来ているにすぎない。
龍馬は新政府に入らなかったが、それは自分の大志がそこには無かったからである。無くとも、日本の形にはしっかりとした理想形があり短視眼的な利益に興味がなかったのである。
○○さんなら僕知ってますよと紹介しましょうかと言ってくる人はとても多い。しっかりと信頼関係が出来上がっている上での紹介と、どこかのイベントであったことがある、名刺交換をしたことがある程度の紹介では全く異なる。
だから言いたい、気取るなと。振舞うなと。
龍馬は偉人だ。だが一部を真似て気取るなと。
紹介してくれるのはありがたい。そこは素直に感謝できる。
間に入って紹介することと同盟を結ばせることはまるで意味が異なる。
挑戦的なタイトルで申し訳ないが仕事を通じてけっこういるんだよ、この手のおじさんが。
皆が必ずそうだというわけでは無いので、聡明な方は確率の誤差であると言えば理解してもらえるだろう。
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