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Lightroom プリセット 「三文芝居」 レビュー (ななしきさん)
こんにちは。「ななしきさん」にお声掛け頂き、プリセットを交換し合ったのでレビューしたい所存。
なお、既にななしきさんには私のプリセット「PON」のレビューをして頂いております。ありがたし。作例エグい良い。
プリセット名から想いを探る
その名も「三文芝居」。このプリセットが授かった名前です。
ここで辞典を見てみましょう。
三文芝居
読み方:さんもんしばい
金を払うほどの価値もない、程度の低い芝居。転じて、見え透いた行動などを指す表現として用いられる。
わろた
既にななしきさんっぽさが出ている。しかし価値云々は置いといて、そもそも写真編集なんてものは「ここを強調したい」だとか「なんかカッコよく見せたい」みたいな芝居のようなものかもしれない。そんな芝居の中で何を演じて何を伝えるのか、みたいな苦悩が写真編集であり人生であるとも言えます。
どうでもいいけどおじさんってすぐ「真実を写すと書いて写真ドヤ」とか言うよね。鳥肌立つからやめてほしい。
作例
まずは作例を見ていきましょう
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なんとも不思議な空間。湿っている。少なくとも僕のいつも通りの編集では120%出ない雰囲気。プリセットを当てて露出調整しただけの写真です。
ななしきさんの説明によれば、「本プリセットは『一発当てて終わり』を目指したプリセットではなく、どちらかというとベース作りのためのプリセット」とされているものの、プリセットを当てた時点で上記の雰囲気が出てきます。
石を投げればプリセットに当たるこのご時世、「多くの人が使いやすく、SNS受けも良く、一発でそこそこのクオリティになること」を目指したプリセットなんてものは無数にあるわけです。
しかしそれを目指せば目指すほど個性がなくなり、「そのへんにあるプリセット」と大差なくなってしまう。
三文芝居はその流れに真っ向から反対しております。使えばすぐわかるけども、このプリセット、普通のプリセットではない。簡単に言うとアート思考で、ななしきスタイルで、狭く深いプリセット。色んな写真に試したけども、「なんか違うなぁ」となる写真も結構多い。しかしハマる写真にはハマる。そして代えがきかない。料理とか子どもとか風景とか、ありきたりな写真は普通のプリセットに任せましょう。
こんな写真に合うぞ
このプリセットを使ってすぐに気づきました。どんな写真に合うのかを。
三文芝居はどんな写真に合うのか…それはずばり「なにこれって思う写真」だ。これが全てではないけども、かなりいい線いってると思う(Xでもご本人から「気づきましたか」とコメント頂いております)
一番「合ってるな」って思ったのは以下の写真。
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これなんだかわかります?
皇居の公園に出没する芝刈り機です。広大な敷地を一人で爆走して永遠に芝を刈り続けます。たまに溝に落ちてひっくり返るらしい。
これに三文芝居をあてたときの湿度感たるや。ミステリアス感も底上げされて「え、なにこれ感」が爆発している。こういう写真にはほんと合う。
この写真に普通のプリセットを当てたとき…その写真のなんとまぁつまらんことか。
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わたくしのPONを当てました。まぁ、なんかいいけどね、でも湿度足りてないよね完全に。芝がパッサパサだもん。なんなら画面外で子どもが走ってそうだもん。あかんよこれは。真実を写していないよこれは。
とにかくミステリアスに、湿度高く、アート感出したい方におすすめでございます。
以上、三文芝居のレビューでした。
プリセット単体の販売は準備中とのこと。プリント作品も素敵なので、ななしきさんのサイトでぜひご確認くださいませ!