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台風で倒れそうな防球ネットは、ゴルフ練習場だけ?
2019年の台風15号で、千葉県のコルブ練習場のネットが倒壊しましたが、実は当初の構造計算を上回る環境に置かれた防球ネットは、全国の小中学校に存在します。
防球ネットの支柱の強度は、ほとんどが<地震力>ではなく、<風圧力>で決まります。風圧力を決定する要因は、防球ネットの仕様、すなわち網の目の細かさと、糸の太さです。実際に構造計算を行った経験上、糸の太さが0.1ミリ程度太くするだけで、支柱を太く(強く)したり、支柱の間隔を狭める必要が出てきます。
そんな防球ネットに、葉っぱやツルなどの植栽が巻き付いたら、当初の構造計算の何倍の力が支柱にかかるでしょうか!? 事実ほとんどの小中学校の防球ネットには、何かしらの植栽が巻き付いている光景をよく見ませんか?
構造計算では、設計者がある程度安全率を考慮しています。コンクリート製支柱であれば、JIS規格で約2倍の安全率を保証しています。しかし本当に2倍で収まるのか?支柱本体も経年劣化で強度は落ちている可能性があります。
この話を庁内ですると、完全に浮いてしまいます(涙)。ネット本体も劣化しているから、ネットが先に破れるよ。きっと。という意見もあります。「意見」というより「期待」ですね。高槻市でのブロック塀のような事態が起きない限り誰も本気にならないのでしょうか。
ということで、こんな活動をしてみました。
地元の電気屋さんに高所作業車を借りて、学校関係者、地域住民、商店街の皆さんで、植栽整備をおこないました。(2021年10月)
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