ATEM mini PRO 誰も気にしないスペック情報
マニュアルに書いてなくて、自分で調べたものですが、ほとんどの人は関係ないはずです。単なる技術的メモみたいなものです。
本体消費電流
測定方法 : 付属12VACアダプタと本体の間にアナログ電流計を挟んで「だいたい」測定
- 起動時/ストリーミングOFF時 : 1.0A
- 1080p29.97 / 4MbpsでFacebook Liveにストリーミング時 : 1.1A
SSDをつなげた場合や、電源入り時にもう少し電流が必要だと思いますが、おおむね1.5Aあればなんとかなるのではないかと。
遅延フレーム数
これは正確に測るのはとても難しいですが、PCのHDMIをPC本体液晶のミラーリング出力とし、自作(簡単なJavaScript) のタイムコード表示プログラムを使って表示。ATEMに入力し、プログラム出力をHDMIから出力したものを外部モニタ(Feelworld 7"の2種類)で表示させ、PC液晶と外部モニタ液晶を写真で撮る。
こんな感じです。
これは間にATEMを挟んでいますが、PCからモニタに直結した場合もほとんど同じ遅延(2フレーム、ときどき1フレーム)なので、ATEM内部での遅延は
1フレーム以下
ですね。おおおー優秀!
USB出力
- UVC(USB Video Class) + MJPEGストリーム (Motion JPEG - image/jpegの連続)
- JPEGのカラースペースはsRGB : ビデオに持ってくときにカラースペース変換が起こる(というかする、というか)
- ビットレートはだいたい120Mbit (29.97fps)。60fpsは今後調査します
- 結構USB2.0の上限近いので、ATEM mini (USB2.0)でも同じかどうか?
- MJPEGだけで、H.264やRAWでは出してくれません
(Linux PCに接続し、video4linux2 v4l2-util で確認。UVCデバイスによってはRAWで出したりH.264で出したり、受け側が指定できるものがあります)
- 音声は2ch 32bit浮動小数点PCM(非圧縮)。サンプリング周波数は48KHz決め打ち。
- 音声ビットレートは3Mbpsぐらい
ビットレートが結構コンスタントに高いので、USBケーブルの「質」と「長さ」が結構重要です。いくつかのケーブルではPC側が認識できないケースもあるようです。高いものでもないので、何種類か買ってみて安定して動くものを選んだほうがいいでしょう。
またデスクトップPCのUSBポートだと、内部で延長されていたりするとうまく認識できなかったりもするようです。
USBストレージレコーディング
ご存じのようにATEM mini PROから外部USBストレージに記録できますが、そのフォーマットは、基本的に「ストリーミング」設定のビットレート・フォーマットと同じです。ストリーミングしてなくてもです。選択肢としては
HyperDeck High → 45〜70 Mb/s
HyperDeck Medium → 25〜45 Mb/s
HyperDeck Low → 12〜20 Mb/s
Streaming High → 6〜9 Mb/s
Streaming Medium → 4.5〜7 Mb/s
Streaming Low → 3〜4.5 Mb/s
となります。 出展は公式ブログ。
このちなみに、どのビットレートを選んでも、音声は
- 音声 : AAC 128Kbps 48KHz 16bit
の固定のようです。[2020/6/20修正]
外部マイク(ライン)入力
ラインに切り替えた場合、
- 最大入力レベル 3.05 V Peak to Peak
- 同 2.1 V RMS (1KHz 正弦波) = 8.9dBu
これはこれ以上入れると歪むレベルなので、もしPAミキサーなどからライン出力(+4dBu基準、最大20 - 24dBuとか)を入力する場合は、12 - 14dBぐらいのアッテネータを入れたほうが安全だと思われます。
グラウンドループにも注意してください。
まだ内部動作や内部使用については調査中です。本体ファームウェアアップデートによって変更される場合もあります。またあくまで個人的に調べた結果ですので、これを信用して運用された結果については責任を持ちません。
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