Sync Controller 試作機マニュアル
これは、評価いただいている方(まだ一名様w)向けの簡易マニュアルです。
前面
スイッチの設定は、基本的に電源投入時にしか読みません。設定を変えたい場合は、電源再投入(後ろのUSBケーブルを挿しなおし)してください。
左:時刻ソース切り替え
上/NTP - インターネット時刻、下/RTC - 内蔵高精度クロック
NTPで実行時にRTC側に切り替えると、NTPに時刻を取りにいって、RTCに反映します。RTCはかなり高精度で、±2ppm = ひと月に5秒程度のずれですが、たまに更新をお勧めします。
右 : 外部リファレンス信号フレーム同期
上 - 外部信号フレーム同期、下 - フリーラン
同期時はフレームの最初、3Hライン遅れぐらいで追従します。もし何らかの理由で遅れたり、途切れたりした場合はフリーランに切り替わります。
フリーラン時の精度は4時間で±1フレームぐらいです。
背面
左から、
フレームレート、ドロップフレーム切り替えDIPスイッチ
(下の項目参照)
USBコネクタ (mini-B)
電源供給、ファームウェアアップデート、デバッグポート、将来拡張用
電源は5V 200mAぐらいですので、PC/Mac、USB電源アダプタいずれでも問題ありません。ただ電圧が低いと液晶のコントラストが薄くなります。
付属のケーブルが短ければ市販の同規格のもので大丈夫です。内部のマイコンボード上のUSBコネクタをそのまま使用しているので、テンションがかからないように注意してください。
LANコネクタ
10/100Mbps有線LAN対応。インターネット上のNTP サーバー
から時刻を取得します。IPアドレスはDHCPで取得し、DNSで名前 "ntp.nict.jp" を参照します。それぞれのサービスにアクセス可能である必要があります。またルーターの外部ファイヤーウォールがこのサーバーの UDP 123ポートにアクセス可能か確認してください(たいてい大丈夫なはずですが)。
ローカルに高精度なNTPサーバーがある場合は、アドレスを書き換えたファームウェアを用意しますので連絡ください。またDHCPによらないアドレス固定も可能です。
LTC出力コネクタ
0dBm (0.775V)でSMPTE LTC信号を出力します。内部の半固定抵抗(蓋を開ける必要があります)でレベルは変えられます。出力インピーダンスは十分低いですが、一応600Ωぐらいで受けてください(たいていの機器は大丈夫です)。グラウンドは分離していないので、USB電源供給元と同じ機器につなぐ場合は、グラウンド電位に留意してください。
HD Tri-level リファレンス信号入力
75Ωで終端していますので、パラで他につなぐ場合は他の機器の終端を外してください。
今のところ保証しているのは1080p / 29.97 FPSと 23.976 FPSの2種類のみです。720pでも大丈夫だとは思いますが...。
DIPスイッチ
SW1 - OFF(上側) でドロップフレーム、ON (下側) で ノンドロップフレーム(29.97fpsの場合のみ)
SW2 - OFF(上側) で 29.97 FPS、ON (下側) で 23.976 FPS
23.976では自動的にノンドロップフレームになります。SW1を切り替える必要はありません。
各スイッチの設定は液晶画面に反映されます。
ファームウェアアップデート
USBケーブルでPCまたはMacに接続すると、USBストレージと同様にフォルダが見えます。
MBED.htm
xxxx.bin
というファイルが二つありますが、 xxxx.bin のほうがファームウェアです。更新する場合は、
1. もともとあるファイル xxxx.bin をPC/Mac上の別のフォルダにバックアップする
2. このフォルダ中の xxxx.bin を削除する
3. 更新する xxxx.bin をこのフォルダ中にコピーする
4. USBケーブルをいったん抜いて、また挿しなおす(電源再投入)
起動時のバージョン番号表示が変わっていることを確認してください。
使用上の注意・制限
内蔵クロックは充電式電池で動いています。できれば1週間に数時間程度、電源(USB)を接続して充電して下さい。
29.97FPSでドロップフレーム設定時は、毎正時で実際の時刻と一致するはずですが、ノンドロップフレーム設定時(29.97/23.976FPSともに)実時間からはどんどんずれていきます。内蔵クロック使用時は起動時点を基準としますが、NTP使用時は「その日の午前0時から」そのフレームレートで計算した時刻となります。つまり起動時点でも実時間からずれていることになります。
これによって起動した時刻に関係なく、各地で同時動作するSync Controllerのタイムコードを一致させています。
NTPサーバーへのアクセスはタイムアウトがあります(最大10秒)。10秒以内にレスポンスがない場合はエラーを表示します。また、途中で4G/LTEやWiFiなどが挟まっていてレスポンス時間が安定しない場合は、絶対時間から多少ずれる可能性があります。正確な絶対時刻が必要な場合は、できるだけ安定した有線LANに接続することをお勧めします。
液晶のタイムコード表示は間歇的に、約3フレームに一回更新します。この表示そのものを同期に使うのはお勧めしません。
ファームウェアアップデート時は、ファームウェア以外のファイルを置かないように気を付けてください。また2つのバージョンを混在させた場合はどちらが読み込まれるか保証されません。
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