デジタルデュープ機材
はじめに
最近、デジカメを使ったデジタルデュープを始めました。
昨年からフィルムカメラで写真を撮ることにハマり、今年に入ってから1度だけリバーサルフィルムで撮影しました。ただ、昨今、フィルム自体の値段も上がってきているので、僕が買ったフィルム自体が5,000円ほどだったのですが、現像に出しに行った際にお店の方に聞いたら、現像・データ化も合わせると1万円に近くなってしまうとのこと・・・!
なので、節約も兼ねつつデジタル化を自分でやってみたらどんな世界があるのだろう?と思いチャレンジしてみることに。
ネットで色々と調べてエクステンションチューブを買って手持ちのレンズをうまく使おうとしていたのですが、実際やってみると自分が満足できるクオリティにならず…。またフィルムの固定においてもマスキングテープで貼り付けてデジタル化してみたものの、毎回カメラとフィルムの位置や間隔調整するのが手間すぎて、これはやってられないなと笑。
そんな試行錯誤をしながら、少しづつモノを買い揃えていき、ようやく自分なりに満足いく状態になってきたのでまとめてみました。
これからデジタルデュープを始める方に少しでも参考になれば幸いです。
デジタルデュープに利用している機材・アプリケーション(2024年7月時点)
全体像
・フィルムホルダー
イギリスでAndrew Clifforthという方が制作されている「Essential Film Holder(エッセンシャルフィルムホルダー)」を利用してます。
ちなみにこのサイト、「今、西暦何年だっけ?」と錯覚を起こす古い作りがいい味を出しているのでぜひ一度アクセスして見てください笑。
実際にフィルムをデジタル化に利用して感じたことを挙げると、
フィルムの水平がしっかり出ていてムラなくデジタル化できる
フィルム自体をスライドさせるので楽ちん&スムーズ
フィルムへのダメージがない
といった感じです。
現状、不満は感じていないですが、使い込んでいくうちに気づいたことがあれば紹介しますね。
僕が買ったのはEFH-09-SAというセルフアッセンブリキットで、購入時点での価格は£65(約13,000円)でした。
このキットには、35mmフィルムとブローニーフィルムに対応したマスク(フィルムサイズに合ったホルダー)がついてきます。
また、追加オプションでXPANやハーフサイズなど様々フォーマットのマスクも購入可能です。
ただ、個人で営まれていることと、僕が注文したタイミングが忙しかったようで、届くまでに3ヶ月ほどかかりました。でも、メールで定期的に状況をお知らせしてくれたので「気長に待つか」と思えました。
とはいえ、フィルムホルダー自体は国内ですぐ買えるモノもあるので、「そんなに待てないな」という方は別のものをチョイスした方がいいですね。
気になって調べてみたら、LomographyのDigitaLIZAシリーズなども良さそうだなと。
・デジタルカメラ&レンズ
デジタルカメラは普段から愛用している『SONY α7CⅡ』、レンズは『voigtlander MACRO APO-LANTHAR 110mm F2.5』の組み合わせで使ってます。
冒頭でも話した通り、エクステンションチューブを使う方法も試してみたのですが、手持ちのレンズではデジタル化したデータがいまいちでした。
オールドレンズでマクロ撮影ができる評判がいいものもあるのですが、調べてみるとそのレンズが思ったより高価だったことと、状態が良いモノが手に入るか分からないので、どうせなら最新のマクロレンズを使ってみよう!と思い、前述のレンズを購入しました。
少し話はズレますが、僕は35mmの画角が大好きで、9割方の写真は35mmで撮影してるのですが、110mmという画角は全く別の世界になりこのレンズで撮影した写真も好きなので、結果的に買って良かったですね。
(こうしてレンズ沼に・・・笑)
・卓上一脚
Smallrigの卓上一脚を利用してカメラをテーブルに固定しています。
三脚も試してみたのですが、家の広さ的に常に設置しておくわけにもいかず、デジタルデュープする度にセットアップしてました。
ただ、その手間があることで、デジタルデュープを始める気持ちが削がれてしまって良くないなと思い、コンパクトで設置場所を固定できる卓上一脚を使ってサクッと作業を始められるスタイルに落ち着きました。
僕と同じようにめんどくさがりな方にはおすすめです笑。
・ライト(iPad mini)
フィルムホルダーの下からフィルムを照らすライトは、iPad miniに白い画像を表示して代用してます。
フィルムホルダーのサイズにあるLEDライトを使った方がいいよなと思いつつ、iPad miniがEssential Film Holderのサイズにバッチリ合うのでオススメです。ちなみにiPad Proでも試したのですが、フィルムホルダーよりサイズが大きいためか、デジタル化した際に周辺が明るくなってしまい調整が必要なことが何度かありました。
なので、持っている方はiPad miniを活用した方が快適かと思います。
・水平器
水平器はAmazonでワンコイン以下で購入できるものを使ってます。
卓上一脚を使うようになってからは、正直「毎回確認する必要はないよな」と思いつつ、ミスってデジタル化した後に調整する手間を考えると、デジタルデュープ作業の初めに確認するのがトータル楽だな、ということで利用してます。
・Adobe Lightroom Classic
定番中の定番なので、細かい説明は省きます。
ちなみにLightroomを使っているのは、単純に操作に慣れていると言うこともありますがそれに加えて、
後述するプラグインが利用できること
利用中のカメラでテザー撮影が可能なこと
という点があり、効率よくデジタル化できるのが大きいです。
テザー撮影すれば同時に接続してる端末にも保存されて、編集に入るのもスムーズなのでおすすめです。
ちなみに、SONYのカメラは最近サポートされたばかりでした。
対応機種はこちらからご確認できます。
テザー撮影自体はLightroomが対応していなければ、各カメラメーカーが出しているアプリケーションで行えると思いますので、確認してみてください。
・Nagative Lab Pro
ネガフィルムのデジタル化を行うアプリケーションを調べると、よく見かけると思います。僕も購入前にいくつか他のアプリケーションを調べていたのですが、「Essential Film Holder」のサイトでもおすすめされていて、いい評価が多いこともあり購入しました。
使い方は次回の記事で書きたいと思いますが、ネガフィルムをデジタル化したものを簡単にポジ画像(写真を撮った際に見た色)へ変換してくれます。
なお、購入時点での価格は$99.00(買い切り)です。
円安の現在のレートだと15,000円オーバーと「安い!」とはいえないですが、カメラ屋さんでデジタル化が600円ほどかかる(出すお店によっても変わります)ので、25本分ほどのデータ化と同じくらいの金額です。
そう考えると、継続してデジタルデュープを行うのであれば、買って損はないかなと思います。
ちなみに、「トライアル版」でどんな感じでポジ画像への変換できるのかを試せるので、購入前の方はとりあえずそちらからお試しを。
注意点として、Adobe Lightroomのプラグインなので、別のアプリケーションでは利用できません。
以上が、現時点での僕のデジタルデュープ機材、アプリケーションです。
冒頭に書いた通り、デジタルデュープ自体はリバーサルフィルムのデジタル化という目的で始めました。でも今は、カメラ屋さんでデジタル化してもらったネガフィルムの写真の中から気に入ったものを高画質にデジタル化し直し、自分好みの雰囲気に調整する楽しみが増えました。
次回はデジタルデュープのプロセスについて
ということで、次回は紹介した機材やアプリケーションを利用したデジタルデュープのプロセスについて書きたいと思います。
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