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今日の切ない大賞は私では無いだろうか

心斎橋PARCOで行われていた「いい人すぎるよ美術館+切ないすぎるよ博物館」を見に行ってきた。
展示が明日までということで、ひとりで慌てて行ったわけだが、周りを見ると若いカップルや女性たちが中心で、おじさんがひとりでいるのは、かなりのレアケースだったのでは無いだろうか。
率直にいうと、この展示はいわゆる◯◯展というよりは、コンセプトベースのデザイン展という感じがした。一枚一枚の絵画にとんでもない価値があり、この一枚が見たいから、と思って見にいくタイプの展示ではなく、観客の「分かる!」を重視し、直接的または間接的に友人やカップル同士で共感を分かち合うタイプの展示だった。
周りから「分かる!」「共感する!」という声が楽しそうに響くのを横目に、私は「なんだろうこの気持ちは…」、「ああ、これが『切ない』ということなのだろうか」と思いながら展示を見て回った。
ネタバレになるので展示について語るのはよそうと思うが、思った以上に多くの「いい人」や「切ない瞬間」が切り取られていて、老若男女問わず何か共感できるものがある展示だったのでは無いだろうか。
私は、「いい人」ではない気がするなあ。「いい人」の展示を見ていると、何人かの元同僚の姿が浮かんで、みなさん、気遣いのできるいい人たちだったんだなあと、しみじみ。
この展覧会を経ると、たぶん、ふとしたときに自分の行動が「いい人」の行動だったなと思ったり、今の自分って「切ない」なと思ったりするようになるだろうと思う。そしてそれを言語化して友人とまた共有し合う。つまり、日常の何気ない瞬間を、あるフレームに入れて捉え直し、コミュニケーションの糸口にすることができる。その意味では、この展示は多分に日常を豊かにする可能性があるのだろうな。私も気になったフレーズは妻に送って見てもらった。共感してもらえただろうか?

それにしても、待ち行列が長すぎ!明日が最終日だったからだろうか。一時間を余裕で超える待ち時間だった。何度、「このロープをくぐって外に出れば楽になれる」と思ったことだろうか。カップルに挟まれつつ、本を読みながら待ち時間を過ごした自分を褒めてあげたい。

しれっと心斎橋PARCOに来たと書いたが、初めて。展示スペースは14F。1Fのエレベータ前に行列ができていたので、その時点で軽く驚きながらエスカレータでくるくる回りながら上がっていった。
歩き回ったので足がパンパンで、買い物に来るのも大変だな、というのが正直なところ。でも歩く距離は結構増えるし、これはこれで健康的なのかも、とも思った。
家に帰ると疲労でバタンキュー…。この感覚、久々だな。色々な気づきもあったし、好き嫌いせずに色々なことを見たり聞いたり触れたりすることは重要だと思う。
明日は七夕。大阪でも各地で催しが行われるようだ。行くか行かないかも分からないけれど、気には留めておこう。

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