トレバーバウアーが横浜にやってくる

横浜Denaベイスターズ球団公式Twitterにてトレバーバウアーの獲得を月曜の真夜中に発表した。契約は単年で出来高を含めた4億円とのこと。背番号は96になった。この発表を聞いて非常に驚いた。このバウアーという投手は2020年にMLB(メジャーリーグベースボール)ナショナルリーグ(以下省略ナリーグ)サイ・ヤング賞を受賞した実績十分の凄い投手である。
ただ、そのバウアーは問題も多々あるのである。自身のTwitter上でMLBの機構側(主にコミッショナー相手)や相手球団の選手やファンに対してしばし、挑発的なツイートをして喧嘩したり、試合中にファンに煽ったりするため、MLB屈指の問題児でもあるのだ。そんな選手が日本にやってくるのである。この選手は2011年MLBドラフトの1巡目(全体3位)でカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)からナリーグ西部地区アリゾナダイヤモンドバックスから指名を受ける。尚この年のドラフトの全体1位には同じ大学の同級生である現ニューヨークヤンキースゲリットコールであった。同時に同じ大学からドラフト上位3位以内に指名されたのは実に33年振りのことのようだ。
2012年の開幕前にはアメリカの野球専門雑誌ベースボールアメリカから球界全体で9位の有望株と評価されいてた。その年の6月28日のナリーグ東部地区アトランタブレーブス戦で待望のMLBデビューを果たしたが、制球難に苦しみ、登板して4試合でマイナーに戻された。それだけではなく、当時組んでいたキャッチャーのミゲルモンテロのリードを公然と批判したり、投手コーチの指示を全く聞かなかったりと態度が悪いことから、この年の冬には速くもトレード候補になっていたのである。そのこともあり、トレードでシンシナティレッズを含めた三角トレードでクリーブランドインディアンスに移籍した。翌年からバウアーはシアトルにあるドライブラインを利用している。最先端技術を駆使した練習施設で科学的な練習法を取り入れてからバウアーは2015年から5年連続で2桁勝利をあげることに成功した。
しかし、2021年の夏にMLBファンに衝撃を与えたパサデナに住む女性にドメスティックバイオレンス(DV)疑惑報道を受けて、7月にMLB機構から休職処分を受けて残りの期間を全て棒に振ったのである。そして22年4月に出場停止処分が324試合になり、これは去年の残り試合と今年23年の全試合と2年分という重い処分が下された。しかし後の裁判で証拠不十分で不起訴になり出場停止処分が194試合に軽減された。
この時このニュースを聞いた自分としてはそこまでやるのかと思った。バウアーはこの時ロサンゼルスドジャースにいた(尚この時は3年契約の2年目)。ドジャースが好きな私はバウアーと合意の瞬間は非常に嬉しかった。癖のある投手だが、研究熱心でイニングイーターで、速球が早く、多彩な変化球で相手を抑える投手はドジャースにうってつけだと感じたからである。この処分を聞いて私はバウアーはコミッショナーのマンフレッドに徹底的に嫌われているなと思った。これはバウアーがSNS上で挑発し過ぎたから見せしめをされたなと感じた。
そういう面もあるからチーム文化を乱し雰囲気も悪くさせる恐れもあるから獲得に関しては賛否両論もあるが、間違いなく実力もあり、研究熱心なメジャーリーガーなためチームの成績上昇に向けては最高の助っ人とも言えるのだ。そして彼はドライブラインによって磨き上げたことで、多彩な球種を持ち、イニングイーターであるため長いイニングを投げられるため、日本の打者の傾向を掴めれば確実に歴代最高の助っ人選手になるだろうと考えている。

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