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銘柄分析(8929青山財産ネットワークス)高ROE・富裕層ビジネス・好決算継続でレンジ抜けするか!?

1. 事業概要

青山財産ネットワークスは、主に資産家や法人を対象に、資産の有効活用や相続・事業承継、税務に関するコンサルティングサービスを提供しています。資産管理のコンサルティング業務を中核に、不動産コンサルティングやM&A支援、税務・法務アドバイザリーなど、資産運用に関連する幅広いサービスを展開しています。特に富裕層や中堅・中小企業向けの資産管理・事業承継支援に強みがあります。

2024年8月8日発表「2024年12月期第2四半期決算説明資料」より

2. 業績動向

2024年12月期第2四半期累計期間の業績は好調で、以下の点が特筆されます:

  • 連結経常利益は前年同期比40.0%増の17.4億円に拡大

  • 通期計画34億円に対する進捗率は51.3%で、5年平均の47.9%を上回る

  • 売上高は50%増で2期ぶりに過去最高を更新

  • 最終利益は46%増と2期連続の増益

2024年8月8日発表「2024年12月期第2四半期決算説明資料」より

3. 同社の強みと弱み

強み:

  • 資産管理コンサルティングの専門性

  • 多様なサービス提供による総合的な資産管理ソリューション

  • 安定した顧客基盤

弱み:

  • 不動産市況や経済環境の変動による影響を受けやすい

  • 人材確保・育成の必要性

  • サービスが富裕層・法人に特化しているため、マーケットの拡大が限定的

4. 主要経営指標の推移

過去4年間の主要経営指標は以下の通り推移しています:

過去4年間の主要経営指標

過去5年間の業績推移は以下の通りです。

2024年8月8日発表「2024年12月期第2四半期決算説明資料」より

売上高、経常利益、ROEともに着実な成長を示しています。

5. 中長期展望

青山財産ネットワークスは、中長期的には少子高齢化による相続ニーズの拡大を背景に、さらなる成長が期待されています。また、M&Aや企業の事業承継支援といった法人向けビジネスも成長が見込まれる分野です。不動産市況の動向に依存するリスクはありますが、資産管理や事業承継支援のニーズは継続的に高まると予想されます。同社は、引き続き既存顧客への深耕と新規市場の開拓を進める戦略です。

6. 株主還元

2024年8月8日発表「2024年12月期第2四半期決算説明資料」より最新の株主還元方針を確認します。

2024年8月8日発表「2024年12月期第2四半期決算説明資料」より

コロナ禍の2020年度も配当性向80.3%にしながら頑張って増配したことが見て取れます。

2024年8月8日発表「2024年12月期第2四半期決算説明資料」より

1000株以上保有者へ株主優待を新設。

2024年8月8日発表「2024年12月期第2四半期決算説明資料」より

2022年2月8日発表「中期経営計画策定のお知らせ」によれば、2022年度-2024年度の3ケ年は配当性向50%目標、ROE20%以上維持目標となっておりましたが、両者ともしっかり達成しています。次期中計はどんな内容となるのか期待しています。

2022年2月8日発表「中期経営計画策定のお知らせ」より

7. その他

  • ROEが20%を超える高水準を維持しており、資本効率の高さが注目されます。

  • 2024年12月期の会社予想では、経常利益は前期比1.2%増の34億円を見込んでいます。

  • アナリストのコンセンサス予想では、2024年12月期の経常利益は37.75億円(前期比12.4%増)と、会社予想を上回る水準となっています

2024年8月8日発表「2024年12月期第2四半期決算短信」より

次の第3四半期決算でアナリスト予想経常利益37.75億円に対する実績進捗率が気になるところです。


青山財産ネットワークスは安定した業績成長を続けており、資産管理コンサルティング市場におけるポジションを強化していると言えます。今後も市場環境の変化に適応しながら、さらなる成長が期待されます。


参考までに2024年10月15日現在の様々なデータです。

2024年10月15日現在のバリュエーション(バフェット・コードより)
2024年10月15日現在のチャート(SBI証券より)

12月銘柄ということで、今後どのような動きとなるでしょうか。12月までの短期でも中長期でも期待したい銘柄です。

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