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中高生の子どもを持つ親のお小遣いの悩みはコミュニケーションがカギ。

子どもの生活スタイルの変化と親の悩み


中学生・高校生と子どもが大きくなるにつれ、生活スタイルは大きく変化しますよね。

たとえば、友達との遊び方。今まで友達の家や公園で遊ぶことが多かったところが、ショッピングモールやゲームセンター等と、遠くへ出かけるようになり、行動範囲が広がるかもしれません。
また学校関係でも、部活動の試合や塾に通うことがあり、親がいない時に、外食をする機会というのも増えてくるかもしれません。
また、趣味や嗜好の面でも、次第に着るものや持ち物にこだわり始めたり、スマホを持ち始めたりします。

このように生活スタイルや周囲の環境も変化する中で、親としては、子どもがお金を使う場面やお小遣いの金額についてどうしたら良いのか、不安に思う方も多くなるのではないかと思います。

お小遣いの金額はいくら?

「お小遣いをいくら渡せばいいんだろう?」とお悩みの際に、他の家庭でいくらくらい渡しているか等を参考にしたいと思う方も多いと思います。

2021年度のアンケート結果を見ると、中学生では月1,000〜3,000円と回答したのが約60%で、高校生は3,000円〜5,000円が32.7%と最も高くなっていました。

 【ひと月のお小遣いの金額】
 <中学生>
 1,000円未満        15.6%
 1,000円〜3,000円未満  58.4%
 3,000円〜5,000円未満  17.1%
 5,000円〜7,000円未満    4.3%
 7,000円〜10,000円未満  0.9%
 10,000円〜15,000円未満  1.8%
 15,000円以上       1.8%

 <高校生>
 1,000円未満        5.4%
 1,000円〜3,000円未満  24.9%
 3,000円〜5,000円未満  32.7%
 5,000円〜7,000円未満   22.2%
 7,000円〜10,000円未満  6.5%
 10,000円〜15,000円未満  1.8%
 15,000円以上       1.8%

■2021年お小遣いに関する調査 記事URL:https://lab.testee.co/2021-teensmoney

しかしながら、このアンケート結果をもとに、「じゃあうちは○○円あげよう」などと決断できる人は少ないですし、そのように他の家庭でいくらあげているかということを意識しすぎる必要はあまりないのではないかと私は考えています。
なぜなら、子どもが必要とするお小遣いの金額は必ずしも一律に決めることができず、生活している地域や習い事の有無、部活、行動範囲など、様々な要因によって変わるからです。
もちろん、子どもが仲良くしているお友達がいくらもらっているのかもとても大事なので、身の回りの親同士で話し合ってみるとよいかもしれません。

子どものお金の使い道は何?

親の管理から離れ、子どもが1人でお金を使う場面も増えていくので、これから、子どもが何に、どれくらいのお金を使うのか、気になるという方も多いと思います。

【お小遣いの使いみち】

<中学生>

 第1位 友達と遊ぶための交際代     65.7%
 第2位 ゲームや漫画などの娯楽品購入代 54.7%
 第3位 貯金              52.9%

<高校生>
 
 第1位 友達と遊ぶための交際代      67.8%
 第2位 お菓子や飲料などの飲食代   55.2%
 第3位 ゲームや漫画などの娯楽品購入代 53.5%

■2021年お小遣いに関する調査 記事URL:https://lab.testee.co/2021-teensmoney

アンケートによると、中学生・高校生ともにお金の使い道の1位は「友達と遊ぶための交際代」です。
1位以下は、中学生は「ゲームや漫画などの娯楽品購入代」「貯金」が続き、
高校生は「お菓子や飲料などの飲食代」「ゲームや漫画などの娯楽品購入代」と続いています。

親としては、子どもが、楽しく健やかにいてほしいと思う一方で、交際費やゲーム・漫画の購入費などに金を使いすぎることは避けてほしいと思いますよね。

なかなか多感な時期の子どもを制限することは難しいのですが、親子で話し合って、ちょっとしたルールを決めると良いのかもしれません。

必要なのは親子のコミュニケーション

お小遣いをいくらあげるべきか、何に使うべきかについて悩んだ時、どのように決めていこうと思いますか?
どうしてもお金の使いすぎが怖いので、お小遣いは少なめで、厳しく管理をした方が良いでしょうか?
または、子どもには不自由な思いをさせたくないから、お小遣いは必要な限り与えて、管理はほとんどしない方が良いでしょうか?

どちらも場合によっては正解または不正解です。
親としての責任感から、どうしても「一方的な親目線の意見」となってしまうところ、私は、お小遣いの金額も使い道も、親子でコミュニケーションをとり、話し合って決めることが必要であると考えています。
具体的には、子どもが大人になった時にお金に困ってしまうような悪い金銭感覚が身につかないように、親が一番近くで見守りながら、アシストをしてあげるということを、「お小遣い」に関するコミュニケーションを通じて実践することをお勧めしたいです。

今まで、インタビューをしてきた中で、親子一緒になって「お金の問題」について考えるご家庭の方がいらっしゃいました。親から一方的に伝えるだけではなく、しっかりと話し合っているからこそ、子どもも納得できるのではないでしょうか。
【インタビューレポート】子どもへの適切なお小遣いのあげ方は? ~Mさん家族のお手伝い習慣~|袴田 格 / Itaru Hakamada|note

逆にコミュニケーションが残念ながら不足してしまうと、親に黙って、オンラインゲームに多額の金額を課金してしまったり、親のお財布からお金をくすねてしまうことにもつながるのではないかと思います。
お菓子やジュースよりも、スキンやコインがほしい?? 増加する子どもとゲームのトラブル|袴田 格 / Itaru Hakamada|note

ぜひお小遣いの使用状況を適宜共有してもらったり、定期的に一緒に振り返ってみたり、子どものお金の使い方を否定せずに話し合ってみることを行ってみてください。
お小遣いの金額や、何にどれくらいお金を使うかも、適宜親子で話し合いながら見直してみてください。

なお、上記のお小遣いの使い道のアンケートで、中学生の「貯金」という回答が多かったのも、大変面白い結果だと思いました。
子どもの頃から、お小遣いのやりくりをして、残ったお金は貯金している習慣づけができることは素晴らしいことだと思います。



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