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【2020.04.14】~後悔病棟~ 垣谷美雨

今回読んだ本は・・・

後悔病棟

「夫のカノジョ」「結婚相手は抽選で」で有名な垣谷美雨さんの「後悔病棟」という本を読ませて頂きました。

”自分の人生を信じることの大切さ”を強く感じた作品でした。

女医である早坂ルミ子が、人生に後悔が残る末期癌の患者と共に、魔法の”聴診器”を通して人生をやり直す旅に出る物語。

大女優の母を持ち、自らも女優になりたかったが母の強い反対にあい、その夢がかなわなかった千木良小都子。仕事優先で、子育ては妻に任せっきりでやってきた会社員の日向慶一。結婚に反対したことから、娘が未婚のまま40代半ばを迎えてしまったことを悔やんでいる雪村千登勢。中三の時の自分の行動に、いまだに負い目を感じる会社員の八重樫光司。この4人の末期癌患者とルミ子は、聴診器を通して、彼らのあり得たかもしれないもう一つの人生と、その顛末を知る。”もし、この歳で死ぬことが分かっていたら、今とは違う生き方を選んでいた”と癌末期の患者である故に思う気持ち。このように様々に、人生に後悔が残る患者を、ルミ子は聴診器を使って人生をやり直す。

この物語を読み進めていくうちに、作者の”こんなはずではなかったという後悔は誰しもあるだろう、それでも、あなたの人生はあなたが選んできたのだから、人生も、自分自身も否定しないで”という思いが伝わってきました。

今、この現実に対して、不満も不平もあるけど、でも、たらればでやりなしてみたところで、今度はまた別の不平や不満も出てくる。どちらを選んだとしても、人間は選ばなかった方の人生に心が残ってしまう生き物である。結局どちらかの選択肢を選んだとしても、後悔が残ってしまうものなんです。どこで間違ったのか、どの選択が正しかったのかとか、そんなこと幾ら考えてもしょうがないこと。人生は選択の連続であり、一つ一つの選択は点だが、その点が線となって今の自分を作り上げている。そのことに気づけた一冊でした。

誰しも過去に後悔はあるものであり、当然自分にも後悔していることが沢山ある。中学の時、バレーボール部を辞めなければ。高校を受かっていたもう一つの高校に行ったら。予備校に行かず、現役合格した大学に通っていたら。薬学科を受けていれば。など本当に数えきれないほどある後悔。

正直ずっと戻れない過去に戻って、やり直したいと本気でずっと考えていました。現状の自分に全くと言っていいほど満足が出来ないからです。もし過去に戻ってこの選択をしていれば、こんなみじめな自分ではなかっただろうとか、何十回も考えてきたことだろう。それを考えることで、現実逃避をしているんです。現実の自分とは向き合うことなく、そこからの人生をより良くすればいいじゃないかという発想には至ることなく。

でも、

今までしてきた選択肢があったから、小中高大学と仲間にも恵まれ、楽しい思い出が増え、社会人となり刺激し合える環境に身を置けるという有意義な人生を歩んでこれたんだ

とこの本を読んで思えるようになりました。

過去に後悔はあるのは当たり前なんです、悔い経って仕方がない。今のあなたが、あなたなんです。自分の人生を信じて、これからの人生を目一杯に生きて、大切にしていきましょう。

この言葉を、勝手ながら自分含め皆さんに送りたいです。

自分の人生一度きり、死ぬときに楽しかったと笑顔で逝けたら幸せじゃないでしょうか。この本を通して、私は前向きになれました。すごくお勧めなので、良かったら手に取ってみてください。


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